2020中山金杯考察 冬の中山で走るステイゴールド産駒の特に好走する条件

 

先週の馬場は上がりが掛かり、外差しがそれなりに決まる状態でした。今開催からはCコース使用となり、先週よりは内が有利になり、全体的に時計は速くなるかと思われますが、基本的にパワーのいる馬場であることには変わらないでしょう。

 

また、中山金杯は内枠有利、外枠不利という傾向が確かにありますが、昨年同時期の中山では外差しが良く決まっており、実際ステイフーリッシュが8枠15番から2着に来たように、その時の馬場状態をよく見て内外の有利不利がどうなっているかを確認する必要があります。確かに、過去10年で7、8枠から馬券に絡んだの昨年のステイフーリッシュのみなのですが、それ以前の10年では毎年のように7、8枠の馬が絡んでいました。

 

ステイゴールド産駒の特徴を簡単にまとめると、

・パワーに優れ、重い芝やスタミナを消耗してからの底力を問われるレースに強い。

・直線が短い内回りコースや急坂のあるコースでも鋭い脚が使える。

ということで、基本的に冬の中山芝2000mは得意な舞台なのですが、中山金杯においてはもう一つ条件を加えて考えると、ステイゴールド産駒の取捨がしやすくなると思います。

それはレースのペースです。

以下は、ステイゴールド産駒のペース別成績とそれぞれの平均人気、平均人気の成績との比較をしたものになります。

中山金杯 ステゴ好走条件

 基本的な特徴から分かるように、タフな流れから上がりが34秒台後半以上掛かるような展開で結果を残しています。逆にスローの瞬発力勝負となると極端に成績が悪くなっています。そのため、ステイゴールド産駒の取捨を考えるうえで、そのレースの逃げ先行馬を確認することが必要となってきます。

 

今回登録しているステイゴールド産駒は

アクート

クレッシェンドラヴ

ショウナンバッハ

レッドローゼス

の4頭です。

 

アクート

追い込み一辺倒でしたが、18年秋ころから前目につける競馬を試し始めたことで成績が安定してきました。しかし、好走したレースは+2秒以上のスローペースのレースばかりで、上がりも33秒~34秒前半の脚を使っていて、中山で好走する典型的なステイゴールド産駒とは少し異なる所があると思います。

 

クレッシェンドラヴ

ステイゴールド×サドラーズウェルズというかなりスタミナとパワーに優れた血統構成です。 基本的に中団後方から早めに仕掛けて押し上げて、直線で前目から差す競馬をします。典型的なステイゴールド産駒の特徴が表れていて、上がりのかかるレースやパワーの要するコース(主に中山)で結果を残しています。

成績的に去年のマウントゴールドを思い起こさせるところではありますが、マウントゴールドはスローで逃げて34秒前半の脚を使って好走し、高速馬場も得意としていました。対して、クレッシェンドラヴは野芝のみで高速馬場となっていた9月の中山で33.9、34.0の脚を使いながらも共に着外となっており、基本的に34秒後半以降の上がりを使ったレースで好走しています。

 

 ショウナンバッハ

後方待機の追い込みで、Hペースで前が崩れたときにたまに馬券内に来る程度。

右回りより左回りの方が良く中山は(0-0-1-12)と微妙で、狙うなら左回りで直線の長いコースの方が良いのではないかと思います。

 

レッドローゼス

この馬も、ステイゴールド×サドラーズウェルズです。クレッシェンドラヴと似たタイプで、後方から捲っていき、長く良い脚を使って勝負するタイプ。前走の福島記念では人気しながらも着外に沈んでいますが、これは小回りのコースで直線まで後方のポジションだったことがかなり響いた結果でした。函館記念は、完全な前残りの展開でした。平均ペースで楽逃げした前2頭がそのまま直線も楽に押し切ってしまい、実質後半5Fのロングスパートで最後の直線で差し切る脚は残っていなかったといった感じでした。函館記念で同じように立ち回ったステイフーリッシュに置いて行かれたところを見ると少し物足りなさを感じますが、血統的にも今回の舞台は合っていますし、人気もしていないので期待したいところです。

 

 

今回、逃げ先行馬がそれなりにいるのでそこまでペースが緩むことは無いと思いますが、出走回避や枠の問題もあると思うので、枠順確定後の展開予想はそれなりに重要なのではないでしょうか。

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