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日本人

『日本人とはなんだろう?』名越二荒之助さんの書を読んで深く考えさせられた。

シドニー湾で湾内クルーズ船に乗ったとき、70代くらいのオーストラリア人男性に話しかけられた。「あなたは日本人か?」そうですと答えると、「日本人は嫌いだけど尊敬はしている。」どういう意味か尋ねると、「日本人は勇敢だ。国のために自分の命を懸けて戦う。」「特殊潜航艇でシドニー湾に乗り込んできた日本人がいる。」初耳だった。

戦後の教育を受けた私は「第二次世界大戦は日本が行った侵略戦争だ」と刷り込まれていた。学校の歴史の授業では近代史は全く教えてもらえない。明治維新頃まで教えてもらい後は時間切れだ。

今では、開戦に至った理由は、『世界中が止むに止まれぬ状況だった』ことが理解できる。

オーストラリア人から、「日本人を尊敬する」という言葉を聞いたときに意味がよく理解できなかった。名越さんの著書『武士道のこころ』を読んで納得することができた。

この特殊潜航艇で乗り込んできた日本人兵士を、オーストラリアは、日本と戦闘行為の最中にもかかわらず、海軍葬を持って弔ってくれたのである。また、亡くなった兵士の母親がオーストラリアを訪問した時には、新聞、報道等が『世界の戦死者の母のシンボル』とまで讃えあげて報道されている。

日本の『武士道』に対してオーストラリアは『騎士道』で答えてくれている。

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