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「AIが仕事を奪うのではなく、AIに精通した人間が仕事を奪う」

こちらの動画が面白かったので感想をメモっておきます。

生成AIの進化はハンパない

「目(画像認識)」「耳(音声認識)」「口(音声発話)」などの五感は全て置き換わっていく。
アリババは2016年の時点で一秒間に8,000枚のバナーを既に作って試していた。そこからさらに進化している。FBやGoogleも広告クリエイティブはAIで作っている。
実写をアニメ化する技術ができた結果、中国のイラストレーターはすでに大量失業している。画像も自由に作れるようになるのでpixiv、フォトストックなどのビジネスモデルなども崩壊する可能性がある。

AIで受動的な業務はリプレースされる

「作業する」「提案する」などの依頼にこたえる受動的業務はAIに依頼すれば既に高品質でアウトプットできる。今のチャットGPTは言語能力についてはトップ1%、IQでいえば156くらいある。ハーバード卒のアシスタントがすべての人についている状態。
人間は依頼する側、つまり能動的業務に回らないといけない。「人を動かす」「交渉していく」といった上流工程の業務は現時点でのAIでは対応できない。ただし、AGI(汎用人工知能)になればリプレースできる。
AIがイラストを描けるので「イラストをディレクションする人」にならないといけない。他にもコピーライター、ナレーター、モデル、動画クリエイター、などもすべて代替され、仕事はプロデュースする側に移行していく。別な言い方をすると「領域をまたいで仕事をする」ことが出来ないと存在価値が無くなる。

経営は人的資本から知的資本に移行する

今後の経営はこのようになっていくのではないか。

・2-3年:作業がAIに置き換わるが、古い社内倫理は残るので人間の仕事は内部調整になっていく
・3~5年:社長一人だけいる「無人コールセンター」「無人ペイロール会社」などの、無人プレイヤーが市場を食い荒らす
・5~10年:無人プレイヤーの淘汰が進む ⇒ 天才性が経営資源となる

組織は一人の天才が経営資源となる「メッシ型」になっていく。一人のひらめきで差別化を実現し、オペレーショナルエクセレンスを実現する、ある意味の「独裁」的な組織が勝つのかもしれない。AIは個人の能力格差を広げる技術になっていく。

これからは、資本主義が試されていく。経営者は会社の経営の仕方を変えていかないといけない。投資家はどういうオポチュニティに投資するのかを考えないといけない。労働者は自分のエンプロイアビリティ(雇用される力)を自分で獲得していかないといけない。

日本は労働力が足りないと言われているが、仕事がAIに置き換わっていくことで実は労働力が足りてしまうかもしれない。食わせる人数が少ない「人口が少ない国」が実は有利で、人口が多い国の方が大変になるかもしれない。

「AIに仕事を奪われる」のを待つのか?「AIに仕事を奪わせる」ことで新しい付加価値を作りに行くか?が今我々に問われている。

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●感想:「無人プレイヤー」が増えていく未来は目の前にあると思いました。そうしたときに、少人数経営で高い利益を上げて、国民はその恩恵を受けてベーシックインカムなどで暮らしていくというSFのような世界がリアルに訪れる可能性があります。ですが、「労働」をしないで人間が自尊心を保てるのか?これはかつて人間が経験したことの無い問いで、そうしたことを経営者も考えていかないといけないと思いました。

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