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椅子

象と象使いが椅子を並べてるテントのなかの夜の明るさ

朝、図書館が動き始めて、その日の夜、この国のどこかの町で閲覧室が切り離されるまでの十数時間のあいだの出来事が描かれていく。椅子たちの話、そして司書たちの話。同じ図書館の中のはなしであるにも関わらず、両者は重なることがない。・・・それがとてつもない悲劇であるにもかかわらず、作家の筆致は軽快で悠然としていて、そして見事に完結している。


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