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「相棒」を見たことのない私に、このドラマの魅力を熱く語ってもらえませんか?④

前回の3篇の記事の続きです。

以降は、Quoraでの他の質問に対する回答で、
『相棒』関連の回答を書いたものです。


28.質問『ドラマの1シーンでよく見かけるパソコンはどの機種ですか?

映画『相棒シリーズ X DAY』

2013年3月公開『相棒 映画X DAY』=『相棒』シリーズの劇場版スピンオフシリーズ
捜査一課のレギュラーで人気の高い『伊丹憲一』(川原和久)とサイバー犯罪対策課捜査官『岩月彬』(田中圭)のダブル主演
この映画で登場する警視庁サイバー犯罪対策課室内ではiMacが並ぶ。

質問ありがとうございます。
『よく見かけるパソコンはどの機種か?』は、今でもドラマによって違うと思います。

  • おそらく、民放制作のドラマならスポンサーの関係とかもあると思うし、

  • 関わっているスタッフ(美術スタッフ、もしくはディレクター、プロデューサー)のこだわりが反映されているパターンもあるし、

  • 逆に全然拘っていないパターンもあります。(こっちの方が多いと思います。)

  • 最近はパソコンメーカーのロゴを隠して使用するパターンが多くなっています。

覚えているのは、

29.2009年以降ドラマ『相棒』シリーズ内でApple製品が使用される

『相棒 映画X DAY』ワンシーン
『相棒 映画X DAY』ワンシーン

テレビ朝日で2000年から続いている刑事ドラマ『相棒』は、
2009年『相棒シーズン8』から、
ドラマ『相棒』内で、

  • 警視庁

  • 警察庁

  • 企業

  • 個人

などで使用される、使用するパソコンは、
Apple製品で統一されるようになった。

相棒シーズン13最終話

相棒シーズン13最終話で『甲斐享』(成宮寛貴)の彼女『臼井悦子』(真飛聖)が使用しているノートパソコンはMacBook Airと思われる

30.『相棒』でApple製品が使用されるようになった理由

2009年『相棒 season8』以降、
ドラマ『相棒』撮影現場では、
日本の連続ドラマとしては初めて、

  1. 『完全テープレス』=ドラマ撮影にビデオテープを一切使用せず、映像をファイルにデータとして収録する

  2. 『ノンリニア編集』=従来のテープからテープへの編集作業を排し、ハードディスクに収録した映像データを直接、PC上で映像編集ソフトで編集する

こうした形態での撮影・編集となった。

2009年当時ドラマ『相棒』スタッフは映像編集ソフトとして、
Appleの『Final Cut Studio』を採用した。

それと同時に、『相棒』ドラマ内では、

  1. 特命係

  2. 警視庁

  3. 警察庁

などのパソコンが、編集システムと同じ、
Apple製品で統一されることになった。
警視庁内ではiMacがずらりと並んでいる。
その他、個人のデスク上などではMacBook Proが使用される。
など。
ただ覚えているのは、
この頃『相棒 Season8』以降からもしばらく、

主演『水谷豊』演じる『杉下右京』は、ガラケーを使っていた。
外出先で何か調べ物や、証拠画像の提示の際など、

相棒役がスマホを出していたのを覚えています。

ちなみに、
『相棒』
シーズン13以降は、
『杉下右京』もスマホを使用している。

31.質問『こいつがいる限り地上波(TV放送)終わってるな。」という人は誰ですか?

質問ありがとうございます。

テレビ朝日【相棒 season20】

身も蓋もないことを言うと、
『今のテレビ製作者たちの姿勢』が問題で、
回答は『今のテレビ製作者全員』がいる限りとなります。
もちろん民放テレビのスポンサーや、
それを受けるテレビ局側からの締め付け、
そして、制作側スタッフ、特にドラマの骨子である脚本を書いている脚本家との板挟みといった事情もあって、
改善は難しいのかもしれません。

この一件を知ったのは、
僕がフォローしている『鴻上尚史』のTwitter(現在X)にて。
そこにはテレビシリーズ『相棒』の脚本家の一人である、
『太田愛』のブログのリンクが貼ってありました。

32.問題になった『相棒Season20』元日スペシャル

『相棒 Season20』元日スペシャル『二人』

太田愛が訴えているのは、
2022年1月1日放送の『相棒 Season20』元日スペシャル第11話『二人』の回。
要約すると太田愛が訴えているのは、

太田愛:『このドラマの放送での一部の演出が、自分が描いた脚本の内容から、勝手に改変されていた』
と言うもの。
問題となっているシーンについて、
もう少し詳しく説明すると、

33.オンエアー上の演出

主人公『杉下右京』と『冠城亘』が捜査の一環で、
駅の売店を運営する企業『デイリーハピネス』本社に向かう。

2人が同社を出たところ、
「非正規差別NG」と書かれたビラやプラカードを持つ、
ピンク色の鉢巻を巻いたデモ隊が待ち構えている。
すると1人の女性が右京たちに、
『デイリーハピネス社の劣悪な労働環境』について唐突に話し始め、
「同社で働く人の多くが非正規雇用で賃金は安く、15年以上働いても退職金がゼロ」
と説明。

さらに、デモ隊は裁判で同社を訴えることを明かす。
突然の出来事に戸惑う右京と冠城。

女性らは2人を囲むと、
『格差をなくせ!』
と拡声器を使ってシュプレヒコール。

そして、右京たちは逃げるようにその場を去る。

34.太田愛の脚本上の描写


太田愛のブログには、
『プラカードを掲げた人々に取り囲まれるというシーンは脚本では存在しない』

実際の脚本では、
『デイリーハピネス本社の男性平社員2名が、駅売店の店員さんたちが裁判に訴えた経緯を、思いを込めて語るシーン』

非正規社員というだけで、

  1. 正社員と同じ仕事をしても基本給は低いまま、

  2. 退職金もゼロ。

  3. しかも店員の大半が非正規社員という状況の中、

  4. 子会社の平社員達も、裁判に踏み切った店舗のおばさんたちに肩入れし、

  5. 大いに応援している

という場面。

35.太田愛さんのブログのリンク

※興味があったら是非全文読んでほしい。

2022/1/1ブログ本文末尾引用
『訴訟を起こした当事者である非正規の店舗のおばさんたちが、
あのようにいきり立ったヒステリックな人々として描かれるとは思ってもいませんでした。

同時に、今、苦しい立場で闘っておられる方々を傷つけたのではないかと思うと、とても申し訳なく思います。
どのような場においても、
社会の中で声を上げていく人々に冷笑や揶揄の目が向けられないようにと願います。』

  • 鴻上尚史さんのTwitterコメント

『これは本当に勇気ある行為だと思います。
現場で脚本が変わることはあることですが、
それも程度があるということです。

ただ、過激にしようというのはドラマをとても貧相にすると感じます』

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