最近の記事

さん(まん)ぽ 中編

 前編から引き続き、霞城公園からさんぽを再開した。昼過ぎになるとだいぶ暑くなってきたので公園内で木陰を求めて歩いていると、変わった模様のマンホールを発見した。山形はベニバナの産地として有名である。江戸時代には前編で見た左沢の辺りを流れていた最上川を利用した水運で日本海側の酒田へ運ばれ、西廻り航路で京の都へ届けられていたようだ。この最上川の水運の整備に大きな役割を果たしたのが、この城(山形城)の城主であった最上氏ということであるようだ。  その後、霞城公園を抜けて山形の中心市

    • さん(まん)ぽ 前編

       昔のことばかり書いている気がするので、最近のことを書こう。10連休なんてものとは無縁の僕はどこかへ行く気も起きず、ゴールデンウィーク前半の3連休を無為に過ごした。そしてやってきた平日。SNSで引き続き連休を満喫する知り合いを目に僕は仕事をしていた。そんな4月最後の日、月ノ美兎委員長から3D新衣装のお披露目を行うという発表があった。これで僕は3日間の平日を耐え、後半への望みをつなぐことができた。まずはこんな駄文を読む前に、この配信を見てほしい。  5月3日に行われたこの配信

      • 白衣と『ガリレオ』(1)

         皆さんは白衣を着たことがあるだろうか?僕の家には少なくとも3着の白衣がある。それぞれ中学、高校、大学の頃に買ったものだ。だから僕は中学生のころから白衣を着ていたことになる。  僕は小学校の高学年くらいから、いわゆる科学の実験が大好きな子どもだった。特に福山雅治主演のテレビドラマ『ガリレオ』は食い入るように見ていたことははっきりと覚えているし、僕のその後の進路に少なくとも影響を与えたことは間違いないだろう。不可解な事件を天才物理学者である湯川学が科学を用いて解決する。彼は白

        • 桜が咲くと思い出す

           先日、新海誠監督の映画『すずめの戸締まり』が地上波で初めて放映された。そして、東京では桜が満開になった。この時期になると毎年あの作品のことが頭によぎる。僕が初めて見た新海監督の作品『秒速5センチメートル』である。僕が初めてこの作品を見たのは2013年の春、『言の葉の庭』の公開直前のことだった。  第1話「桜花抄」では、中学生になった主人公の遠野貴樹が、小学校の同級生で栃木に転校してしまった篠原明里に会いに小田急線の豪徳寺駅から両毛線の岩船駅へ向かうシーンが描かれている。僕

        さん(まん)ぽ 中編

          1Q84と2024

           僕はここ1か月ほどの通勤時間を使って、村上春樹の『1Q84』を読んでいた。今まで村上春樹の作品はいくつか読んだことがあったが、『1Q84』は未読だった。読み始めたきっかけはバーチャルYoutuberの月ノ美兎(以下 委員長)の2024年2月28日の雑談配信であった。僕は結構長い間、委員長の配信や動画が好きで見ているのだが、それについては別の機会で触れたいと思う。  この配信の中で、委員長の朝読書の話題から村上春樹の作品について触れている部分があった。詳細は委員長の配信を見