進路を考える前に

このnoteを書いたキッカケは、嫁さんから甥っ子(中1)の進路について相談されたことです。
相談されて以降なかなか会う時間が取れないので、まずは言いたいことを整理しておこうと思って書きました。いずれ自分の子どもたちにも同様のことを話そうと思っています。
甥っ子はまだやりたいことはとくにない、普通の中学生です。勉強はそれなりで、部活はまあまあ楽しいみたいです。

勉強は何のためにするのか なぜ今勉強するのか

中学までしか学校に行かない人もいる。中学までの勉強は「義務教育」と言われている。

高校に行く人もいる。高校には入学試験を受けて入るから、いろんなレベルの高校がある。

専門学校に行く人もいる。仕事に直接役に立つスキルが身に付くとよく言われる。

大学に行く人もいる。それぞれ専門的な分野の勉強に4年間もかける。

大学院まで行く人もいる。さらに1つの分野を突き詰めて勉強していく。教科書にないような新しいことを研究するようになる。

大体みんな学校を出て働くけど、そのまま大学で博士になる人もいる。研究した内容を発表したり、教えたりもする。

何のために勉強をするのか。どこまでやればいいのか。たくさんやったほうがエライのか。考えてみよう。

幼稚園や保育園でよく聞かれる質問。『おおきくなったらなんになりたい?』

「かめんらいだー!」「ぷりきゅあ!」「かいぞくおう!」

フィクションの世界のヒーローやヒロインになるには魔法の力が要るけど、

「しょうぼうし!」「はいしゃさん!」「ぱいろっと!」「おはなやさん!」「やきゅうせんしゅ!」「ゆーちゅーばー!」

なにかの職業に就くのには魔法は要らない。そのかわり、知識や技術、資格が必要になる。

たとえば、パイロットになるには。いくつか方法がある。

大学を出て航空会社に就職し、航空会社のパイロット養成コースを受ける方法。

航空大学という、専門の学校に入る方法。

海上自衛隊か航空自衛隊に入り、パイロットを目指す方法。

それぞれ条件があるので、しっかり勉強して訓練をしないとパイロットにはなれない。

どれぐらい勉強すればいいんだろう?お医者さんや弁護士さんよりはしなくていいけど、学校の先生や電気屋さんよりはずいぶん難しい。パイロットは結構優秀な人が就く仕事。

何になりたいか?何をやりたいか?

決めたらそれに向かってがんばればいい。

どんなふうにがんばるか?何を目標にがんばるか?まず、どうすればなれるのか調べてみよう。

そうすると「がんばり方」が決まってくる。何をどれくらい勉強すればいいかがわかる。

行かなければならない大学や専門学校、取らなければならない単位が決まっている仕事もある。

弁護士や医者になるには国家資格が必要。そのためには大学の法学部や医学部を卒業する必要がある。

「大学卒業以上」「高校卒業程度」などの要件が課せられている資格もある。

神道の神主さんや図書館の司書さんのように、全国でも数校の限られた大学でしか取れない資格もある。

早い段階でよく調べておかないと、思い立った時には手遅れだったりする。

歌手や俳優、ユーチューバーなど一見進路とは関係なさそうな仕事も、成功している人たちは特定の高校や大学を出ていたりする。憧れてるあの人はどういう経歴で、どういう環境の中で才能を身に着けていったのか。調べてみるのも役に立つかもしれない。

何をするか決まっていないまま、ある程度勉強をして、ある程度スポーツをして、ゲームをして遊んで、時間が過ぎていく。いつの間にか中学生、高校生、大学生。それもいいかもしれない。仕事に夢を持つだけが人生じゃないし、やりたいことがいつ見つかるか、今やりたいことが10年後もやりたいことなのか、だれにも分からない。

ただ、中卒と高卒、高卒と大卒では職業の選択肢は大きく変わってくるし、持っている資格によっても選択肢は増える。

得意なことは精一杯積極的に身に付けておこう。カンタンだ・いつでも出来ると思って後回しにしていると、大人になってから時間を作るのは案外大変。これは勉強でもスポーツでも遊びでもなんでもだけど。

なぜ小学校の次に中学校、次に高校、さらには専門学校や大学と、10代の若いうちにたくさん勉強しなければならないのか。

若い時期が一番脳が働き、覚えられるから。そして、忘れないから。

20代、30代、40代とだんだん勉強はシンドくなる。まわりの大人を見ても、40代以上で自分で勉強らしい勉強をしている人はあんまりいない。今持っているスキルを中心に仕事をやっている。勉強に時間を費やせるのは学生時代の特権。今はあんまり有難味がわからないかもしれないけど。

大人になってからやれることの選択肢を増やすために、いまのうちにたくさん勉強しておくといい。

たぶん将来、少しだけ、夢が叶いやすくなる。まだいまのうちに、まだ思いもつかない将来の自分の夢に向かって出来ることってそれぐらいかもしれないから、だから今は勉強をちゃんとやっておこう。

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