浜松の遠鉄百貨店で開催されていた京都展で買った京都土産を実家に届けた。
ミシン仕事をしたいけれど布が高くて、と話したら、行こうと思っていた手芸店が閉店したと言われて驚く。手芸する人がいないのでは、という母に、今はみんなネットで取り寄せるのではないかと話す。
ショックを受けている間に、ごそごそと母が部屋の奥から布を持ち出してきた。買っただけで使わないかからあげる、という。
いかにも母の趣味だ。以前の私ならこれはいらない、と言いそうな。なのに、かわいい、欲しい、と思ってしまった。趣味が変わったらしい。
もらうことにした。
ついている値段に驚く。何十年も前に買ったわけではないらしい。
適当な袋を作りたいのだけれど、どう作るか考える。考えている時間が楽しい。そこで気づいた。この布たちには黒いミシン糸が必要なのではないか。
大量に必要になりそうだ。まずは糸を買ってこなくては。きんちゃく袋にするのに似合う紐や金具もほしい。そんなことを言っていると結局お金を使うことになるのだと思った。

実家までの道にハナミズキが小さく咲いていていた、と話したら、父が、どんな花だったっけね、と聞いた。
私が手で示して、母が、ヤマボウシみたいな、と答えた。
ハナミズキを思い出せない人にヤマボウシが思い出せるか疑問だったけれど、そうそうそう、と私の口から出ていた。

帰りにスーパーマーケットに寄った。愛三岐の日本酒飲み比べセットが売っていた。金鯱、上げ馬、蓬莱。
飲んだことがあるのは蓬莱のみ。その蓬莱が好きなので買う。

3回ガラポンを引いて、3等と5等が当たった。トイレットペーパー8ロールとペットボトルのお茶をもらった。大量に買い物をしたあとだったので荷物が増えたけれど、当選した、ということが嬉しかった。
以前はハズレでも10円券がもらえた気がするけれど、ハズレは何ももらえなかった。

帰宅して、上げ馬を飲む。
久しぶりの日本酒どころか、久しぶりの飲酒。
するすると呑める。おいしい。呑みすぎそう。
小瓶でよかった。2人で呑んで、1人がまだ帰宅していなかったので、少し残した。