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2020年買ってよかった本・ゲーム・音楽・コンテンツ(a.k.aわかりあう願い)

ミラティブという会社をやっている赤川です。2020年は特殊な1年だったので、思い出を残しておくべく、振り返りや触れてよかったコンテンツ群を書き記しておこうと思い至りました。「わかりあう願いをつなごう」をやっている会社の代表の、強くわかりあいたい願いです。

コロナ下でも創作を止めなかった、すべてのクリエイターに敬意と感謝をしながら、ご笑覧をば!

2020年の振り返りと2021年のview

まずはDIAMOND SIGNALに寄稿した振り返りから転載。(ア行で最初の掲載でたくさん読んでいただいて得しました)

コロナ禍で「オンライン・エンタメ」の変化が一段加速した1年だったと思います。具体的には、あつ森やRobloxなどゲームのSNS化「GaaS(Game as a social network)」の流れが加速し、またAmong Usや桃鉄(桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!)などのヒットゲームに「配信映え」要素が加わったことで、Discordやミラティブなどのサービスが伸長しました。

また、音楽ライブも、BTSなどの桁違いのチケットセールスや、Fortniteでのライブなどオンライン対応が進んだほか、ポケモンバーチャルフェスやバーチャル渋谷など、ヘッドセットに先行して空間のオンライン化も進みました。

そのほか、「Pococha(ポコチャ)」などのライブ配信サービス全般が大きく成長。特に投げ銭・VTuberのARPU(1ユーザーあたりの平均的売り上げ)が加速度的に成長しました。

芸能人のYouTube進出も加速し、公営競技のライブ映像の視聴・投票が可能なインターネット投票サービス「WinTicket(ウィンチケット)」や競輪の投票ができる「Tipstar(ティップスター)」など既存エンタメのDX化なども印象的でした。

盛り上がった理由は言わずもがな、皆外出できなくなったけどエンタメへの需要・渇望は消えなかった、むしろ増した、ということかなと思います。

(記事では2021年の展望も載っています)


以下は、起業家としてというよりも、個人のわかりあう願い丸出しの内容…!
2020年に世に出たものを基本に、1ジャンル3つくらい目安でつらつらと書き連ねます。

ゲーム

「アークナイツ」
1月リリースfrom 中国で、すぐに月10億円級のヒットに。グラフィック等のクオリティも半端ないのだが、タワーディフェンス部分のゲームバランスがまた最高。。。今年のスキマ時間息抜きのオトモでした。

艦これから始まった、日本発のコンテンツに必死に学び、熾烈な競争環境の中で資本勝負も含めて圧倒的に飛躍した中華ゲームの中でも最高峰。しかもこれベンチャーの作品なんだよな。感服。

「デス・ストランディング」
2019年11月発売だけど1年がかりで終わらせたデススト。2020年の予言してたんじゃないかなって世界観にゾクゾクした。分断された世界で、人々のわかりあう願いをつないでいくゲームでもあった。

インディーズに飛び込んで初作でオリジナルIP・オリジナルのゲームデザインでこの作りこみで黒字化も達成したらしく、クリエイター・経営者として敬意以外の感情がない…。

道歩いてたら音楽が流れてきて涙が出そうになる、というちょっとしたことのないゲーム体験が味わえた。21世紀の芸術としてすごいから、ゲームに興味ない人にもぜひ遊んでほしい…。

「人狼将棋」
大作ばかりでは夢がないので、インディースタジオ発の傑作も。QuizKnockの露出は圧倒的に増え、我が家でも伊沢さんのお名前をすっかり覚えた。

さすが東大の頭脳集団、作ってくるものの「一ひねり」がとにかく面白い。限界しりとりに続きよく遊んだ。配信映えもするし、このタイミングで人狼ってマーケティングセンスまで完璧かよと、感心しながら名人になった。

仕事柄、特にスマホの新作ゲームはだいたい触るのもあって、ゲームクリエイターマジすごいな~と無限に感激してしまうので、あえて3本で断腸で次へ…!

音楽

筆者のライフワーク。今年のプレイリストはSpotifyにて作りました。
コロナがあったせいか、内省的で、喪失と再生がテーマの作品が多かったと思うし、そういうものが自分にも深く刺さりました。ベストアルバムを3枚紹介。

Fleet Foxes「Shore」
USインディーで長年の顔役で1枚目から大好きなのだが、4枚目にして最高傑作ではなかろうか。まさしく喪失と再生がテーマなのだろうな、と。

デスストもBeachモチーフだったし、これもShore=海岸。それぞれが失ったものを想像し、悲しみに寄り添ってくれる音楽。

GEZAN「狂」
noteでも取り上げたGEZAN。THA BLUE HERBに脳天をやられて以来の、レベルミュージックとして時代を巻き込んだ圧倒的な強度。BPMが統一されていて、アルバムで聞く意義もあった。

noteで紹介した真っ赤なライブ映像は鮮烈。とにかく言葉が強い、2020年の東京でしか生まれえないような音楽をやっている。

年末にサブスク追加された「証明」は、「ウィルス ウィルス ウィルス 自粛ムード」からはじまる、コロナ禍で歌われるパンクロックとしてこれ以上が想像できない内容で、震えた。全盛期のRage Against The Machineみたいな存在が、リアルタイムでこの国で聞ける興奮。これだけでも聞いてほしい。

Adrianne Lenker 「Songs」
Big Thiefの女性フロントマン。コロナ中に山奥にこもって録音したらしい。静謐で、深い鳴り。世間的にはテイラーの「Folklore」やPhoebe Bridgersなんだろうけど(そっちも最高だったけど)、より内省的で、愛聴しました。

新譜以外では、今年は仕事部屋でもレコードを聞ける環境を作った流れで個人的にジャズブームで、チャーリー・ヘイデンのLiberation Music Orchestraとか菊地雅章「ススト」エレクトリックマイルスなどを良く聞いていました。

「悲しみとともにどう生きるか」
今年いちばん心が震えた1冊。引用したい箇所が多すぎて、明日別途note書くつもり。わかりあう願いをつなごう。

「愛するということ」エーリッヒ・フロム
永遠の名著が再訳。2020年に読んでよかった。「愛の能動的な構成要素は配慮・責任・尊重・知」。

「現代経済学の直観的方法」長沼伸一郎
資本主義が原理と構造から理解できる目から鱗の一冊。メモ取りまくった。

その他、安宅和人「シン・ニホン」タレブ「身銭を切れ」猪瀬夏樹「昭和16年夏の敗戦」(再発だけど)、国分功一郎「はじめてのスピノザ」などが新著では印象に残っています。SDGsや菅政権のカーボンニュートラル宣言につながるような、ポスト資本主義の本も知らないことが多く、学びが深かった。(「ノヴァセン」「人新世の資本論」など)

一冊くらい経営書も上げておくと、冨山和彦さんの本のあとがきから知った「よき経営者の姿」は何度も何度も読みなおした。松下幸之助が言っていたという「理に情を添える」は自分の中での経営的優先順位の指針として深く刻みこみました。

あと、自分もピックしてもらった「START UP」は、自分のパートは置いておいて、とてもまとまった良い本でした。特に巻末の各起業家へのアンケートがそれぞれキャラ出まくってて最高に面白かった!

映像作品

「ジャズ喫茶ベイシー SwiftyのBallad」
岩手県一関市で数十年続く伝説のジャズ喫茶のドキュメンタリー。文化がどうコミュニティと紐づいて育まれていくのか、極上の音響で学ぶ。あと、阿部薫のライブ映像がすごすぎてぶっ飛んだ。

「映像研には手を出すな!」
Chelmicoと映像の最高のマッシュアップオープニングから、真摯なものづくりにつながる最高のパンチラインが飛び出しまくる青春群像劇アニメ。ものすごいテンポで、湯浅監督ほんとうにすごい。

いちばん好きだったパンチラインは、徹夜明けの制作作業ののちの「終わるとか完成するとかではなく、魂を込めた妥協と諦めの結石が出る」。ものづくりしてる身からすると、泣く。あと、これで伊藤沙莉を認知し、とても良いなと思った。

「クイーンズギャンビット」
Netflixのグローバルヒット。チェスも将棋もいうなれば連綿と続くeSportsだったわけで、勝負の真髄が各所に。

題材がチェスだけど、孤児院からの成り上がりはヒップホップ的だし、仲間との連帯で最強キャラに挑む構図はジャンプ的で、そりゃヒットするよなと。主演の女優が美しすぎた。

ドラマは長いと沼にハマってしまうので、全8話x50分で短いのも良かったです。

あとは虹プロは一気に見てしまった!「プロセスエコノミー」でもありましたね。

マンガ

業界内にプロ筋が多いので語れることはあまりないのですが、月並みに「BLUE GIANT SUPREME」「アオアシ」などしびれながら読みました。

「アルキメデスの大戦」の交渉シーンがどんどん面白くなっててビジネスマンにもおすすめです。 #良妻 には映像の世紀などとあわせて「またチョビヒゲものかよ!(注:ヒトラーや東条英機)  もう一生分見たろ!」とよく怒られています。

ベストバイ

「NHKオンデマンド」
在宅が増え映像作品に触れる機会が増えたわけですが、月980円でNHK作品見まくれるのは学びとして本当に最高だったなと。
特に良かったのは、以下2つ。

「映像の世紀」をすべて見直せたこと
 人類について深く深く洞察できる、人生で触れた最高のドキュメンタリー作品。

当社では、「新・映像の世紀」第5話「若者の怒りが世界に伝播した」のデヴィッド・ボウイがベルリンの壁を壊す話を、クリエイターひとりのわかりあう願いから始まるコミュニティが時に本当に世界を変える象徴として、入社オリエンで5分間見てもらっています…(照)。

・ドラマ「経世在民の男」の、阪急創業者小林一三編。ラクスル松本やすかね先輩が「最高のマーケター経営者」と言っていたけど、その理由がよくわかる。

阿部サダヲ、「いだてん」にこの演技持ち込んでたよな、とも。(なお、「いだてん」も最高のドラマだったのでぜひわかりあいたい)


「パワードスピーカー」
在宅モードに入り、仕事部屋のオーディオ環境を強化すべく、でもかさばりたくないのでアンプ内蔵のパワードスピーカーを買ったのだが、音が良すぎてビビった。えっ、この値段とサイズでこんなに良い音すんの??と。10年前の10万クラスくらい鳴っているのでは?と。

雑にPCにつなぐだけでSpotify環境も最高に良くなり、レコード環境とあわせてQOLが爆上がりしました。

「加重ブランケット」
10x矢本さんだったと思うんだが、知人が絶賛していたのを見てホンマかいなと思いながら購入。結果、快眠度合いが劇的に上がりました。「寝た!!」って感覚で朝起きれる感じ。相性あるらしいが、睡眠は経営にも重要。


以上、2020年を生きるスタートアップ経営者のわかりあう願いでした。このnoteは、00:00 Studioで作業をライブ配信する、というのを体験してみたくて、時間制限を課して殴り書きしました。

ジョジョ原作「岸部露伴は動かない」ドラマ(第1話最高だったッ!)が始まるので、今日はこのへんで。よかったらフォローやハート、シェアしていってください!アリーヴェデルチ!(さよならだ)


追伸:趣味や話が合いそう、も一緒に働く仲間にあると嬉しい要素だと思います。(強引)
こんな風に、それぞれの趣味を起点に、それが伝わる瞬間とつながりを作るミラティブというライブ配信サービスをやっています。興味が持てたらぜひ採用ページもチェックしてみてください!


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