【キャリア論】僕が新卒の時に知っておきたかった「天職」の4つの条件とその探し方

こんちは。ジェームスです。

今回は「天職」の4つの条件とその探し方について紹介したいと思います。

今回紹介する内容の基本的な考え方は、僕がMBAに通っていた時にOrganizational Behaviorのクラスで学んだことですが、あれから何年も時間が過ぎ、様々な人々と出会い、色々なケースを見てようやく腑に落ちたものです。

正直、自分が大学生で新卒の就職活動をしていた時にこの考え方を知っていれば、自分が経験したような遠回りをせずに済んだのに、と思います。

ですから、この記事は以下の人たちに是非読んで貰いたいと思います。
1)これから就職活動をする学生の皆さん
2)就職して社会人になったものの、今の仕事に違和感を感じている人

天職の4つの条件

誰しも社会人として幸せで良い仕事をしたいと思っていると思いますが、まずは天職の条件について考えてみたいと思います。

天職とGoogleで検索すると以下のような結果がトップに出てきます。

非常に面白い説明だと思います。でも、何かふわっとしていて具体的にどういうものが天職なのかよく分かりません。

で、いきなり結論を言いますが、天職とは以下の4つの条件を満たせる仕事のことです。
・LIKE:自分が好きなこと、やっていて楽しいこと
・CAN:自分が得意なこと、人よりもできること
・NEEDS:社会が求めていること、社会に貢献できること
・PAID:きちんとお金を得られること

これら4つの条件が重なるもの、それが天職です。つまり、自分が好きで、得意で、社会に貢献でき、そして食っていける仕事ということです。

4つのうち2つしか満たせない場合

条件が4つあるということは、部分的にしか満たせない場合があります。2つの条件だけが満たされる場合は、以下のようになります。

LIKE+CAN(好きで得意なこと)=趣味

これが一番分かりやすい組み合わせですが、LIKE+CANは好きで得意なことですが、社会的な意義や収入は得られません。要するに趣味です。

僕自身の例でいうと趣味の釣りがそれに該当します。僕は横浜で育ったので、家から海が近く、中学生の頃から釣りをしてきていて、今でも大好きです。得意かどうかはやや不明ですが。でも、僕が釣りをすることで何か社会の必要を満たせるわけもなく、収入が得られるわけでもありません。

LIKE+NEEDS(好きで、社会の必要を満たせる)=奉仕

自分が好きで、社会貢献できること。ここは色々な解釈が出てくると思いますが、とりあえず日々の人助け、奉仕活動といったところでしょうか。

しかし、日々の人助けや奉仕活動でお金を貰う人はいませんし、多くの場合特別な能力が必要な訳でもありません。

CAN+PAID(得意で収入が得られるもの)=専門家

自分が得意で十分な収入が得られるものは専門家です。要するに何かの分野に特化した職業としての専門家、ということになります。

しかし、この専門分野が自分がやりたいことではないこともありますし、社会的な意義が低いか逆に反社会的な専門家もいます。

例えば、極端な例でいうと泥棒や詐欺師のような職業が該当するかもしれません。

NEEDS+PAID(社会ニーズを満たし、収入を得られるもの)=生計手段

社会ニーズを満たし、かつ収入を得られるもの。これはいわゆる生計手段です。

社会人になって気づくのは、「食うために仕方なく今の仕事をやっている」人たちが非常に多いという現実です。

好きでも得意でもないけれど、生活するための日銭を稼ぐために仕方なく働く。僕の母親も、僕が高校生の時に、家計を支えるために、好きでも得意でもないと本人が言っていた看護師として社会復帰しました。15年くらいブランクがあったのですが、当時の必要に迫られた訳です。

何か一つが欠落している場合

それでは、4つのうち一つが欠落しているとどうなるのでしょうか。実際の仕事では、何かがちょっと足りない、という状況の方が多いのではないかと思います。

以下が4つのうち3つの条件を満たせている場合です。

LIKE+CAN+NEEDS(好きで、得意で、社会貢献できる。しかし稼げない)=ボランティア

LIKE+CAN+NEEDSの3つだけを満たせる場合は、好きで、得意で、社会貢献できる仕事です。しかしお金を稼ぐことができません。つまり、ボランティア活動ということになります。

ボランティア活動の場合、通常生計手段を別で見つける必要があります。

また、PAIDの要素はあるものの、十分な収入が得られないこともあります。

例えば、僕の友人には、高校卒業後、福祉系の専門学校に通っていた人がいます。彼の妹は国が指定する難病に羅漢していたこともあって、使命感を持って福祉系の進路を選んだわけです。

しかし、いざ卒業が近づき就職活動を始めてみると、あまりの薄給で、結婚して家族を養えるような状況ではないことに気づき、結局は福祉とは全く関係のない仕事につくことになりました。

もっと最初の時点で自分が働く業界の平均収入などを調べておけば、福祉の専門学校ではなく、別の道があったかもしれません。

LIKE+CAN+PAID(好きで、得意で、儲かる。しかし社会的意義がない)=マフィア

社会ニーズや社会的意義が欠落しているケースは「マフィア」と呼ぶことにします。違法行為や度を過ぎたギャンブルなどを想像すると分かりやすいかと思います。

社会ニーズや社会的意義が欠落していると、どんなに好きで、得意で、儲かっても、心の中の虚しさと戦い続ける必要があります。働いても働いても満たされないのです。

新卒の時に協力会社から来ていたエンジニアの人と友人になったことがあります。彼は京都大学卒業の秀才でしたが、卒業後の最初の進路は何とパチスロだったそうです。3年ほどプロのパチスロとして生計を立てていましたが、このままでは人生がダメになる、と考え、エンジニアの道に進んだそうです。

また、働いている会社に社会的な意義はあっても、個人が共感できない場合もあります。

例えば、タバコの製造会社で働く社員が喫煙が原因で肺がんになり、九死に一生を得て職場に復帰したりしたら、もしかするとタバコの製造会社の掲げる理念にはもはや共感できなくなるかもしれません。

LIKE+NEEDS+PAID(好きで、社会ニーズがあり、収入は得られる。しかし得意ではない)=ロッキー

得意ではないことを仕事にすると、実績を出せないため、結果的にどこかで行き詰まります。ロッキーというのは、相手にボコボコにされる、という意味です。

例えば、僕は新卒で中堅のSlerに入社したのですが、営業で採用されたはずが、なぜか配属されたのはシステム開発の部署でした。

仕事は嫌いではありませんでしたが、プログラミングはもちろん初心者。仕事について数ヶ月でこれは自分には向いてないと痛感しました。とにかくセンスがなかったのです。開発していたのはウェブアプリケーションの開発でしたが、スキルがなかなか上がらないので、ずっとHTMLのコーディングばかり担当し、疲弊する日々でした。

その後、運良く一年半後に事業開発とマーケティングの部署に配属されましたが、逆にマーケティングの仕事は本当に楽しく、いろいろな事を達成することができました。

CAN+CAN+PAID(得意で、儲かり、社会的意義もある。しかし好きになれない仕事)=バーンアウト

自分が好きではない仕事をすると、働いても働いても幸福感を得られないため、どこかで燃え尽き症候群(バーンアウト)になる可能性が高くなります。

僕が高校生の頃、短期で引越しのアルバイトをしていたことがありますが、本当に仕事内容を好きになれませんでした。当時は体力もあり、高校生としてはバイト代も割がよく、社会的意義もあったと思いますが、やっていて全く楽しくないのです。

ロッキーと同様、バーンアウトもどこかで行き詰る可能性が高いグループとなります。

天職の探し方

それでは、天職は実際にどのように探したら良いのでしょうか? 天職の探し方に決まったルールはありませんが、3つのポイントを紹介しておきます。


天職の探し方その1:視野を広げる

社会に出て気づいたのは、世の中は実に多様性に満ち溢れているということです。多くの地域、多くの業界、多くの会社、多くの職種があります。

しかし、悲しいかな、多くの場合僕も含めて人は自分の周囲、半径数百メートルくらいの中でしか物事を見て、判断することしかしていません。

例えば、意識をしていなくても、親の職業や職業観はかなり子供に刷り込まれるので、気づいたら親と同じ職業を選んでいるというケースも多いのではないかと思います。実際、僕の友人で公務員になった人たちは、少なくない確率で、親も公務員でした。

また、僕が就職活動をしていた時、どういう訳かIT業界と人材教育の業界にしか興味がなく、非常に偏った就職活動をしていました。しかし、今振り返ってみると、もっと違う業界も選択肢になり得たのではないかと思います。

広い視点、高い視点から全体を俯瞰する、ということは非常に大切だと思います。

具体的な視野の広げ方ですが、三つ紹介しておきます。

新聞を読む
新聞を毎日読みましょう。社会人になって気付くのは驚くほど多くの人が新聞を読みません。特にスマホが普及してからさらに読む人が少なくなったのではないかと思います。

新聞の良いところは、様々な情報を半強制的に自分に与えてくれることです。僕は毎日欠かさず日本経済新聞を読んでいますが、スマホ片手に気になった記事は写真を撮り、重要なキーワードは検索などしながら情報を吸収しています。

本を読む
本の良いところは、新聞と異なり、情報が体系的にまとまっていることです。あまりジャンルにこだわらずに、色々な書籍を読むと良いと思います。

僕は大学生や若いビジネスマンだった頃は、ビジネス書を乱読していましたが、MBAを卒業した後は、ビジネス書だけでなく歴史小説も好きになりました。

多様な人と会う
学生や若い社会人のうちに可能な限り多くの人に会って話を聞きましょう。人から直接聞く話のインパクトは、文字のインパクトに勝ります。

僕は学生の頃に大前研一が創立した政策学校一新塾に通っていましたが、政治家、公務員、コンサル、医者、弁護士、経営者、学生など実に多様な人たちが集まっていて、大きな刺激を受けました。


天職の探し方その2:経験深め、広げる

天職というものが何らかの職業だとすると、本当に自分に合った職業はどのようにして分かるのでしょうか。僕は、自分自身の経験からも、自分に合った職業は経験を通してのみ分かることができると考えます。

本を読んだり、人の話を聞いたりすることはきっかけにはなり得ますが、それだけで自分の適性に合った職業を見つけることはできません。経験を深め広げることで理解を深めていくことができます。

学生が経験を深め広げる方法

社会人経験がない学生の場合、どのようにして職種経験を積めるのかが鍵になります。具体的には、3つの方法があります。アルバイト、インターンシップ、そして自分でビジネスを始めることです。

アルバイトのポイントは、単なるお金を稼ぐ手段とするのではなく、自分が将来働いてみたい業界の仕事を探すことです。例えば、将来飲食店で働くつもりが全くないのに、どこかのレストランでウェイターをやるのは時間の無駄です。

僕自身は、大学生2年生の時は成城石井のスーパーでレジ打ちをしていましたが、単なる作業に辟易して、大学3年になった時に小さなPR会社で事務の仕事を見つけました。そして大学4年の時には、一新塾に通っていた縁で、大前研一氏の別の会社であるビジネスブレークスルーで、Bond大学MBAのカスタマーサポートのアルバイトを見つけました。

このPR会社とビジネスブレークスルーでのバイトの経験が、マーケティングの仕事につくことと、MBA留学をする下地になっています。

インターンシップも職種への経験を積む良い機会です。インターンシップのポイントは、なるべく長期で実務経験を積めるものを選ぶべきです。最近流行りのワンデー(1日)インターンシップのようなものはインターンシップでもなんでもなく、単なる会社説明会です。

しかし、インターンシップの場合、参加する学生は多くの場合お客様扱いで、実態が見えにくいという側面もあります。インターンシップの目的は採用活動なので、良い面しか見せないようになっているのです。

また、自分でビジネスを始めることは職種への幅広い理解をする上で非常に有効です。文系などある程度時間があり、ガッツがある学生向けです。

自分でビジネスを始めると、製品開発、調達、在庫管理、物流、マーケティング、営業販売、経理、財務など企業がビジネスを回す上での様々な職種を自分で経験することになります。

そして、一通り経験した上で、何をすることが自分に向いているのかを知ることができます。また、規模は小さくとも経営は経営ですから、事業責任者として戦略の立案と意思決定も経験することができます。これはアルバイトやインターンシップでは決して経験できないものです。

例えば、僕は大学生の頃に2つのアルバイトに加え、NIKEのスニーカーをオークションで売る個人ビジネスをしていました。流れはこうです。

1.市場調査:オークションで売れているスニーカーの種類と価格を調べる
2.仕入れ:週末に東京都内のフリーマーケットに買い出しに行き、売値の半額で商品を仕入れる
3.販売:スニーカーを綺麗にして、出品する
4.物流:売れたら梱包して発送する
5.経理入金されたお金を管理する

1年ほどやっていましたが、100足くらい販売し、非常に面白い経験を積むことができました。このビジネスをやって痛感したのは、物理商品があるビジネスは在庫管理や物流などが非常に大変だ、ということでした。これが、無形商品に惹かれる僕の好みの背景になっています。

社会人が経験を深め広げる方法

もう何らかの仕事に就いている社会人の場合は、まず今の仕事で成果が出るよう努力することが大切です。その際、よく言われることですが、自分の上司の視点を持つようにして働くことで、経験を深めることができます。

また、経験を広げる取り組みやすい方法としては、自分が関わりのある他部署の仕事に興味関心を持ち、それらを理解するよう努力することです。

例えば、営業の仕事をしているのであれば、関わりのある部署はPR部門だったり、商品開発の部署だったりするはずです。

自分がある部署の仕事をよく理解していることを、その部署の人たちが分かっていてくれると、もしかするとポジションが空いた時に声をかけてくれるかもしれません。


天職の探し方その3:リスクを取り続ける

最後に紹介したいのは、リスクを取り続けることです。

若い頃読んだ本の中に、ヴァージングループの創業者かつ総帥のリチャード・ブランソンの自伝がありました。

リチャード・ブランソンは小さなレコード販売のビジネスから始め、今や航空会社を始めとする様々な複合企業を擁する、イギリスを代表するグローバル企業となっています。

この本の中に、僕が強烈に好きになった彼の言葉がありました。次のような言葉です。

しかし、リスクを取るといっても、リチャード・ブランソンのように全員に「起業して大金持ちを目指そう! 」などと言うつもりは毛頭ありません。実際僕は普通のサラリーマンです。リスクを取るということの定義は、新しい挑戦をし続ける、努力をし続けることだと理解しています。

そして、ここで大切なことは、自分に引き受けられるレベルのリスクを取り続けるという姿勢です

なぜなら、人によって許容できるリスクのレベルは様々だからです。また、同じ人であっても人生のライフステージによって許容できるリスクのレベルは変わってきます。

若くて独身のころはどんなことでも自分で決められますが、結婚して子供が生まれると、多くの場合はある程度守りを意識せざるを得ません。

(こういった個人のリスク許容度の違いを無視して、容易にフリーランスになることや投資を進める輩を、僕は信じる事ができません。)

いずれにせよ、自分の体力や精神力が耐えられるだけのリスク=挑戦、努力を継続して続けていくことが、最終的に天職に巡り会える確率を上げてくれるはずです。どんな形であれリターンを得たいと思うなら、何かを投資しなければならないのは人生の法則です。

最後に

僕自身は、今まで社会人になってから5社を渡り歩いてきました。上場企業から非公開のオーナー企業、外資系から日系など、様々な規模と特徴のある企業を見る機会がありました。

今は幸いなことに「天職」に近い領域にいられるのではないかと思っています。それでも、今の自分に取れるリスク=挑戦はこれからも継続していくつもりです。

以上今回は天職の条件とその探し方について書いてみましたが、お読み頂いた皆さんの今後のキャリア形成のヒントになれば嬉しい限りです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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