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記事一覧

LLMを用いた合成データ作成事例をまとめてみたーNLP2024参加報告①

お久しぶりです、三菱UFJフィナンシャル・グループの戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属する蕭喬仁です。 今年はJDDの中期経営計画1年目ということで、新しい取り組みが次々と始まり、期待と繁忙に対する不安に駆られている今日この頃です。 今回は、3月11日から3月15日にかけて神戸で開催された言語処理学会第三十回年次大会(以下NLP2024)に聴講参加してきましたので、個人的に興味深かった

udioを使った社内シャッカソンを3営業日で爆速開催した話

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でインフラエンジニアをしている髙橋です。 普段はサービスやデータ分析基盤のインフラ構築・運用、他にも社内情報システムの担当をしています。 弊社では社員の行動指針として3つのValueがあり、そのうちの1つに"常に学び早く実践する"というものがあります。 今回は、"常に学び早く実践する"というValueが如何にしてJDDのカルチャーに浸透しているか、具体的

銀行データのような合成データを人工的に作ってみた

三菱UFJフィナンシャル・グループの戦略子会社であるJapan Digital Design株式会社でデータサイエンティストをしている高田です. 本記事では,合成データと呼ばれる技術にまつわる概念やモデルを紹介し,合成データを生成する実験の手法と結果を共有します.実験は2023年8月に弊社のインターン生の成田大起さん (早稲田大学 基幹理工学研究科 情報理工・情報通信専攻 当時修士1年生) に行っていただきました. 合成データは実際のデータをもとに生成された人工的なデータ

生成AIを活用する - 文字起こしとブログ作成

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でTech PM(Technichal Project Manager)をしている吉竹です。Tech PMとして、プロジェクトのマネジメントや技術検証、アーキテクチャ設計等を行っています。 はじめに生成AIは社会に大きなインパクトを与え、アイデアの創出や業務効率化への活用が期待されています。しかし、生成AIを実際にどのように活用できるのか、まだ実感できて

【機械学習初学者向け】検索システム・ランキング学習の基礎知識まとめ

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属している松本 尭之(まつもと たかゆき)です。2022年12月に三菱UFJ銀行からJDDに出向し、現在は銀行業務のAI活用支援に従事しています。 今回は、R&Dとして調査した「ランキング学習の基礎」について、共有させていただきます。 背景検索エンジンは、もはや生活の一部となっています。 誰もが知るG

実践!Databricks Feature Storeで始めるデータ管理とモデル運用

はじめまして、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属する、小林です。 普段はMUFGに向けたAI施策のPoCやモデルの本番実装等を担当しています。 弊社では分析基盤環境としてDatabricksを利用しており、PoC時のアドホックな分析での利用にとどまらず、AIモデルの実運用自体もDatabricks上で行っております。 本記事では、AI

AWS re:Invent 2023参加報告(後編)ー世界の金融機関が注力していた"Resilience"のための大前提とは?

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でSolution Architectをしている木美です。 本記事は、ラスベガスで開催されたAWS最大のグローバルカンファレンス「AWS re:Invent 2023」の参加報告の後編です。 前編では、小笠原さんが生成系AIの盛り上がりについてまとめているので是非ご覧下さい。 「AWS re:Invent 2023参加報告(前編)ーAWS re:In

AWS re:Invent 2023参加報告(前編)ーAWS re:Invent 2023で感じた生成系AIの盛り上がり

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でシステム開発を担当している小笠原啓です。 ラスベガスで開催されたAWS最大のグローバルカンファレンス「AWS re:Invent 2023」に参加しました。 本記事では、AWS re:Invent 2023 参加報告として本記事と次回で2回に分けて、興味深かった発表を紹介したいと思います。 記事を読んで、カンファレンスや研究内容への興味、また弊社への

世界最大規模のAIトップカンファレンス「NeurIPS 2023」参加報告

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)にて、MUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属し、データサイエンティストをしている山田です。 12月10日から16日にかけて米国・ニューオーリンズで開催されたAIカンファレンス「NeurIPS 2023」に参加しました。 NeurIPSでは様々な領域の機械学習の研究発表が行われていましたが、本投稿では、特に大規模言語モデル(以下LLM)を中

KDD 2023 参加報告③(LLM Day編)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)にてVP of Data Scienceを務める平山です。 ロサンゼルスのロングビーチで開催されたデータマイニングの国際学会「KDD 2023」に参加してきました。 本記事は、KDD 2023参加報告の第3回として、Large Language Model Dayにて大規模言語モデル(LLM)開発の一線で活

KDD 2023 参加報告②(Finance Day編)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属する平山です。 ロサンゼルスのロングビーチで開催されたデータマイニングの国際学会「KDD 2023」に参加しました。 前回「KDD 2023 参加報告①(JPMC編)」として、銀行業界のAI研究をリードするJPMC AI Researchの取り組みを紹介させて頂きました。 今回は、KDD 参加報告の第

KDD 2023 参加報告①(JPMC編)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属する平山です。 ロサンゼルスのロングビーチで開催されたデータマイニングの国際学会「KDD 2023」に参加してきました。本記事では、3回に分けて、注目している金融や大規模言語モデル(以下LLM)の分野を中心に興味深かった発表を紹介したいと思います。 KDD 2023についてKDDは、米国のコンピュータ

ICAIF 2023 参加報告(前編)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)にて、MUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属し、データサイエンティストをしている井本です。 11月27日から29日にかけてニューヨークで開催された、金融領域での国際学会「ICAIF 2023」に参加しました。 本記事と次回で2回に分けて、興味深かった発表についてご紹介します。 第1回目の本投稿では下の目次に沿って、学会概要と発表紹介をしま

レコメンドシステムの活用を考える③(補足編)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の戦略子会社であるJapan Digital Design(以下JDD)でMUFG AI Studio(以下M-AIS)に所属する、田邊・石井です。 前回お話した「レコメンドシステムの活用を考える②(実験編)」では、ニュースレコメンドの既存手法のパフォーマンス検証や、レコメンドシステムのポイントについて共有をさせていただきました。 本記事では、「レコメンドシステムの活用を考える②(実験編)」の詳細のステップおよび具体例を、