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CAの試験ってそんなに長いの!?応募から内定までの流れ【外資系編】

客室乗務員をこれから目指す方や、すでに応募をしている方に向けて今回はCA受験のプロセスについてお話をしていきます。

まず、各航空会社で採用試験のプロセスは異なります。
そして日系と外資でも採用試験のプロセスや内容には違いがあります。
今回は外資系航空会社の採用試験について流れを紹介していきます。先述したように同じ外資系でも各社で違いはありますが、私の経験ベースで今回は記載していきます。


Apply(応募・書類選考)

航空会社のWEBサイトにあるリクルートページにて応募をしていきます。
名前、性別、居住国、国籍、母国語、可能言語、職務経験などを登録していきます。

また、航空会社が所属する国によっては宗教の関係上お酒の提供に抵抗はないかなどという質問もあります。
あとは、タトゥーについての質問がある航空会社もあります。
志望動機について質問する会社もあれば、自己PRや志望動機の入力は一切必要なく簡単な質問で終わる入力フォームもあります。

入力フォームで応募をする会社もあれば、人事部のメールアドレスが記載されてあり「履歴書をこのアドレスに送ってください。」というスタイルの会社もあります。
外資系の場合は、履歴書だけでなくカバーレターも忘れずに添えてメールを送るようにしましょう。

1次面接(Resume drop)・アームリーチ(Arm reach 212cm)

書類審査に通過したら「Invitation(招待状)」がメールに届きます。
これは、1次面接への招待状です。
インビテーションには、1次面接の日時、場所、持ち物、ドレスコードなどが書いてあります。

カジュアルインタビュー、アームリーチなどが1次面接で行われます。
カジュアルインタビューでは「どこに住んでるの?」「ここ(面接会場)まで遠かった?」「CAの経験はある?」「今のお仕事は何をしているの?」など2言くらいで答えられるようなシンプルな質問がされます。
志望動機や自己PRを求められることもありますが、履歴書を見て今の経歴について聞かれることの方が多い気がします。(経験上)

アームリーチでは、212cm(各航空会社による)の高さに貼られたシールに手が届くかどうか試験をします。
女性であればヒールを脱いで素足で行いますが、背伸びをすることが可能です。
男性であれば靴を着用したまま行い、背伸びは禁止されています。

この2つのプロセスを終了したのち、ここまでの合否が出ます。
合格者は次の試験へのInvitationをもらい、不合格者はここまでで脱落となります。

会社説明(Company's Orientation)・英語テスト(English test)

会社説明会では、所有機材や就航地について、入社後の流れ、給与・休み・福利厚生について、今後の企業目標などが話されます。
簡単な質疑応答が行われたのち、英語のペーパーテストを行います。

英語テストは30分未満で簡単な文法や、接客シチュエーショントークに適切なワードを穴埋めするというようなものです。
あとは、長文読解やエッセイなどがあります。

この英語テストを提出後採点があり、合格者と不合格者の通知があります。
前のプロセスと同じく、合格者は次のステージのInvitationをもらい、不合格者は脱落となります。

グループ試験(Group discussion/work/interview)

グループトークでは、配られたお題について決められたグループでディスカッションをします。
例えば、「行ってみたい国は?」「CAに必要なスキルはなんだと思う?」のようなお題に対して制限時間内に意見交換をしてそれぞれのグループの答えを出します。

グループワークでは、一つの課題に対してグループで力を合わせて取り組みます。
例えば、面接官が話す街の特徴をヒントに地図を作成する(橋の横にパン屋さんがあります、パン屋さんの前には本屋さんがあります〜のような感じ。)ゲームや、決められた数の棒を使ってピラミッドを作るなどです。

集団面接では2~5名が同じ部屋で並んで面接を行います。
面接官の質問に対して順番に回答していきます。

どれも、集団といる時のあなたの行動や人柄について見られています。
周りの人の話をしっかりと聞いているか、周囲の空気を壊して自分だけが目立とうとしていないか、いいチームワークを作れるかなど、CAとして働く上で大切な人間性を理解するための試験です。

ここでまた合否が出て、合格者だけがInvitationをもらいます。

スキンチェック(Skin check)

ここでは、タトゥー、傷、ニキビ、肌荒れ、アトピー、ホクロ、イボ、あざ、火傷などを見られます。
特に厳しく見られるのがタトゥーです。
制服から出る部分にタトゥーがある人は、合格をもらうのは難しいです。
その他、傷やバースマーク(生まれつきの傷)、あざは大きさや場所によっては問題になりません。
また、ニキビや肌荒れも一時的なものであれば問題にはなりませんが、入社前に治すよう面接官から指摘される可能性があります。
ほくろはイボのような形の肌からボコッと出ている大きいものは、チェックをされる可能性がありますが、それ以外の小さいものに関しては問題にならないと思います。もし指摘されたら、取ることを検討してもいいかもしれません。
アトピーに関しては、非常に難しい問題で面接時に症状がかなり出ている場合は、合格をもらうのは難しいかもしれません。
食事や薬の摂取など、コンディションを整えた上で、お化粧でカバーすることをお勧めします。

スキンチェックに関しては、タトゥー以外は自分の意思ではない場合がほとんどです。最初から諦めずに、チェック前にお化粧でカバーして指摘されたら解決法を考えるといいでしょう。

個人面接(Personal Interview)

個人面接では、あなたの思考や人間性をしっかり理解するために面接官と1対1、あるいは2対1で面接をします。
ここで志望動機や自己PR、長所と短所など面接らしい質問をされる可能性があります。あるいは、職業経験について深掘りされたり、他社ではなくこのエアラインを選んだ理由などを聞かれるかもしれません。

健康チェック(Health condition check)

持病や既往症を含め、血液検査、視力、聴力検査など、健康状態を確認します。
ここでスキンチェックをする企業もあります。
持病がある方でも、フライトをする上で問題がないと判断される方もいるので、ご安心ください。
健康チェックのために準備できるのは、日々ストレッチやエクササイズをして体力をつけておく、食事の栄養バランスを考える、睡眠時間をしっかりと摂って規則正しい生活を送る、お酒を制限するなど基本的なことです。
身長体重の測定もありますが、企業によってはBMIの規定があるところもあるそうです。企業によっては、制服が似合えば体重や体型に強いこだわりがないというところもあります。
ストレスに感じない程度に健康に気をつけて挑んでください。

健康チェックは基本的に全てのプロセスの最終に行われます。
健康チェック+個人面接のプロセスの企業もあるので、面接練習も念の為しておくといいでしょう。

ここまででまた合否が出ます。

ビザの申請(Working Visa apply)

合格者にはエアラインの属する国へ移住して就労するためビザの申請について案内されます。
パスポートの写し、証明写真、卒業証明書、住民票などの提出が求められ、無事ビザがおりれば渡航についての案内がきます。

渡航日についての案内がきて、ようやく内定と思っていいでしょう。
外資系の航空会社には、ほとんどの場合内々定はありません。内定しても渡航に関する案内がなかなか来ない、連絡しているのに返信がないなど、少し不安になる程曖昧な扱いをされます。

最後まで油断はせず、渡航日の案内がきてようやく「これでお祝いできる☺️」と思えます。そして、連絡がなかなか来ないのは日常茶飯事です。待っても待っても連絡が来ない時は、こちらから行動するのもいいでしょう。

今回はここまでです。盛りだくさんでしたね。笑
次回は日系の採用プロセスについてお話しします!

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