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BAD END

 隕石落ちてこないかな。最近の口癖。窓の外を眺めて、隕石を落とそうとしている。頭でも打ったかと思うかもしれないが、僕は真剣だ。本気で念じている。だが一向に落ちてこない、当たり前だ。

 疲れたのである。思い描く理想と現実の差異に。限界を感じたのである。溢れんばかりの才能たちと戦うことに。 

 誰もが憧れる主人公になりたかったし、なれると思っていた。だが、物語は思うようには進まない。特殊能力もなければ、主人公補正が起きることもない。

 このままいけば、再来週あたりで打ち切りをくらうだろうか。主人公ではなかった。21の誕生日、僕はそう悟ったのである。
 
 窓の外を眺めて呟いた。隕石落ちてこないかな、と。


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