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日本の大学入試制度は特殊過ぎます!大学別入試 文系理系 浪人 高校留学で日本の良さと特殊性を理解してほしい

実際に海外の学校で生活をしないとわからないことはたくさんあります。

例えば、運動会と水泳大会

年齢別で行います。

年齢は、当日の年齢です。

昔は、オーストラリアでは、同じ学年で年齢差が3歳くらいは当たり前でした。いくつかの州では17歳で大学入学です。この30年ですべての州が日本と同じ世界基準の18歳卒業になりました。

オーストラリアの学校の教室で生徒たちは昼食を食べることは基本的にはできません。

基本的にはダイニングルームで食べます。(私立など)公立はダイニングルームがないので、外で食べます。

教室は勉強するところで、食事をする場所ではない。なので、サンドイッチのようなランチになったのかもしれません。

で、今日は日本の大学入試制度について書きたいと思います。

実は日本の大学入試制度ってすごく特殊だということを知っていましたか?

例えば、オーストラリアの大学でも当然海外からの留学生を受け入れますが、基本的にそれぞれの大学、学部の基準に満たすアイエルツなど英語の得点とそれぞれの国の大学入試共通テストの得点でオファーが可能です。

しかし、中国や韓国でさえ中国や韓国の共通テストの得点でオーストラリアの多くの大学のそれぞれの学部のオファーできる得点が掲載されていますが、残念ながら日本は除外されます。

日本の大学受験のシステムの特殊な点を4つ挙げたいと思います。

大学別の入学試験があること
文系理系の区別が明確であること
浪人というシステムが存在すること
一般入試ではテストの得点だけで合否が決まること

現在、フランス、スイス、イギリスに留学(滞在)している生徒の家庭教師をしていますが、生徒に聞いてみても、オーストラリアの大学入試制度と多少の違いがありますが、根本的なことではオーストラリアと変わりがありません。

つまり上記の日本の特殊な大学入試システムはすべて該当しません。

それぞれ解説しますね。

大学別の入学試験があること

いくつかの国では、高いレベルの大学では、高度な学力を必要とする試験や面接がある場合もありますが、基本的には卒業統一試験の得点が大学入学の大きな基準となります。

大きな大学では年間10万人近くの一般受験者がいます。(共通テスト、併願者含む)1学部の受験料が35000円として30億以上集まります。経費など大したことないので、もう一大ビジネスです。

ただ、メリットもあります。大学の数だけ大学受験があるので、過去問が豊富にあることです。また、レベル別に分けやすいので私は利用しています。

例えば、数学では私は基本高校1年の範囲までは海外のテキストを使いますが、高校2年以上のレベルの数学では日本やインド(英語)のテキストを使います。

これは生徒のレベルに一番合う問題を解いてもらいたいことと、解説が非常に詳しく書かれているので、どうしても説明した後で再度解説を読んでほしいという希望もあり、答えしか載せない海外の問題集は使いません。(高校1年生までの問題は、テキストの解説ではなく、私独自の解説で教えるのでテキストの解説は不要)

文系理系の区別が明確であること

オーストラリアでは、法学部を目指す生徒であっても、オーストラリアの最難関の数学を選択科目として選ぶことができます。他の欧米の国も基本同じです。

ただ日本では、法学部を目指す生徒は、大学受験で数学Ⅲの試験を受けることは当然できません。

つまり、法学部は文系の学部とされ、文系学部は数学Ⅲを勉強する必要がないと国で決めているからです。

数学の場合は、知識を暗記する科目ではないので、高いレベルの数学を勉強することで、論理的な思考を身につけることは大切で、例えば数学的知識があった方が分析力が高くなると思うので、経済学部の生徒などは今の時代数学は必須だと思います。

自分の場合は、英語や数学よりも古文の方が得意なので、本当は古文を教えたいのですが、正直、古文、日本史超オタクの私でさえ、大学に入学する生徒に古文は必要だと正直思っていません。もちろん、将来ある生徒には、数学Ⅲを教えた方がいいと思います。

慶応大学が、国語を小論文に変えたことは、本当に素晴らしいことだと思います。早稲田大学の超特殊な古文の入試問題は個人的に時代遅れだと思います。

浪人というシステムが存在すること

大学別に入学試験があるということは、非常に学力が高い生徒であっても、日本の場合、基本的に国立大学は実質1つしか選択できないので、それに落ちたら学費の高い私立に行くか、浪人してもう一度、来年受験してください。ということ。

オーストラリアの場合は、得点の高い生徒から、希望する大学、学部を選べるわけです。predictionをするので、しっかりと機能していると思います。これはイギリスでも同様のことが行われています。

また1年間、どう考えてもこれ以上勉強しても意味のない、漢文や古文を勉強しなければいけないわけでしょうか?

それとも行きたくない大学に妥協していかなければならないでしょうか?

日本人は当然、この大学の入学システムしか知らない人がほとんどですので、おかしいとも感じないわけです。日本の中学受験と基本的な構造は同じです。

私は少子化対策として、女性の場合はいつでも大学や専門学校で学びたい人は国が費用を援助して専門的な知識を身につけて社会進出することが、逆に少子化対策になるような気がします。

今家庭教師で教えている生徒は英語力が高い女子生徒ばかりで、そのような生徒が数学力を付けたら、無敵のような気がします。そうすれば、少なくとも、生活に余裕がないから結婚したくないという選択肢は消えるような気がします。

一般入試ではテストの得点だけで合否が決まること 

私が知っている限りでは、大学入試に学校での成績が反映されない国は日本だけのような気がします。オーストラリアでも半分は学校の成績が考慮されて、それは相対評価ではなく絶対評価です。それぞれの州で、評価基準を統一して成績をつけます。つまり、一つの学校の生徒全員が最高ランクになる可能性もあるわけです。

どの国でも、高校の成績でGPAが出ます。日本は大学しか出ません。これが、日本の場合は他の国の大学とのスケーリングが難しい一つの理由だと思います。

つまり、学校で先生をいくら侮辱しようが、他の生徒をいじめようが、学校の授業でずっと寝ていようが、当日のテストの成績が合格点を突破していれば、大学合格はできるわけです。

こんな信じられないシステムは欧米圏ではありえない特別なことです。

なので、日本は先生に対してのリスペクトがない生徒が多く、モンスターペアレントが出現する土壌を作っているように感じます。

ただ、このシステムはマイナス面だけではなく、やむを得ない事情で高校に通えない生徒や私でも大学受験は可能ということです。これだけ、学校の授業を受けなくても、勉強は極論ネットだけで対応できる時代になってしまったので、オンラインで大学レベルの専門知識を学ぶことさえ可能になったわけです。

もちろん研究などは、施設がないとできないことも多いのですべてがリモートで対応できるとは思いませんが、学び方も変わってくるわけです。

大きく4つに分けて、とりあえず4つ世界の常識と違う日本の大学受験システムを紹介しましたが、すべてを否定しているわけではありません。

また、そのような日本という地理的にも歴史的にも本当に特殊な環境でかつ1億の人口を抱えている国ですので、特殊なシステムが生まれるのも必然のような気がします。

英語が話せるようになれば、日本語ではなく、英語でいろいろな情報を得ることが出来て、日本寄りな内容ではなく、客観的な内容の学習ができると思います。

これが、私が日本の学校に通っている生徒にも英語のテキストで数学や理科の勉強を教える理由です。

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