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1年間の高校留学を成功したと感じるためにしなければならないこと。英検準1級合格だけでは物足りない?

円安や英語圏の国の異常な物価高で高校留学にかかる費用が上がり続けています。

現在数学を教えている生徒の学校では、夏休みに行う国際科の海外研修が英語圏から東南アジアに変更になったそうです。イギリスに留学している生徒は、KFCの日本では550円のフィレバーガーセットが8ポンド(1600円程度)で、3倍以上、スイスに留学している生徒が、回転寿司は一皿安いので、5フラン(700円程度)だと話していました。


先週仕事で築地と豊洲に行ってきたのですが、平日ということもあって、外国人だらけでした。自分たちの国の寿司屋よりも、質が良くて、半額以下で食べることができるから当たり前ですが。

今年の4月からオーストラリアの高校に1年間の留学をする生徒がいますが、授業料とホームステイ代金等の必要経費だけで300万円ほどは余裕でかかります。

今日は、1年間の高校留学にスポットを当てて、1年間の高校留学のデメリットとなりうる点に関しての学習サポートに関して話せればと考えています。

1年間の高校留学は、日本での1年間の学校の授業すべてを犠牲にしなければならない。

海外の高校に1年間通っても、学校の授業を受けるわけですので、当然数学も、化学も、歴史も勉強するわけです。

だったら、数学も化学も歴史も勉強しているし、単位交換もできるので、学習面での帰国後の遅れに関して問題はないのでは?

冗談じゃありません。問題だらけです。

数学に関しては、高校数学に関しては、日本では応用問題が主体となりますが、英語圏の場合は、計算問題が主体になり、学力の高い生徒だけが別メニューになりますので、相当学力が高い生徒でなければ帰国後の日本の授業には対応できません。

化学では、周期表(PERIODIC TABLE)を覚えなければならないんですよ。英語で、ナトリウムやカリウムは英語ではないんです。塩化ナトリウムの塩化と塩素は微妙に単語が違います。電子式や構造式や極性を英語で学ばなければならないわけです。英検準1級程度ではお話にならないレベルです。

歴史は、ヨーロッパの歴史をベースに学びます。エジプト文明やメソポタミア文明などの4大文明も英語では、FOUR GREAT CIVILIZATIONS ではなく、RIVER VALLEY CIVILIZATIONSになるわけですし、歴史上の人物もわけのわからないカタカナで学ぶのではなく、地域も日本語表記とは違うわけです。オーストリアのウイーンを英語読みだと思っている日本人が山ほどいるのと同じ感覚です。

つまり、1年の高校留学を選択すれば、英語以外は犠牲にしなければならない。

今は英語が話せるようになっても、

あっ、そうですか?

で終わってしまう時代です。専門的な英語力がなければ英語力だけで仕事は取れません。

実際に私が教えている生徒は、これからオーストラリア留学する生徒以外はすべて英検1級は合格していて、TOEFL115点の生徒やアイエルツ8.5や8.0の生徒もいるわけです。現在小学6年生の生徒でも英検1級は合格しているわけです。そのような生徒でも、数学力を身につけなければならないと言って、数学を頑張っているわけです。(英検1級レベルはTOEFL95点、アイエルツ7くらいと考えてください。)

別に英検1級に合格している生徒を集めたわけではなく、そのような生徒しか問い合わせがないわけで、英語が得意で、まじめに勉強しているけど、数学だけが苦手な人なら英検2級でも全く問題ないわけで、とにかく真面目な生徒にしか勉強を教えたくはないだけです。

話がかなり逸れてしまいましたが、

とにかく積み重ね教科である数学は帰国後に対応できるように教えていく。

これがとても大切です。当然他の教科も同じですが、数学だけはオーストラリア滞在中も、オーストラリアの数学と、日本の学校で学んでいるだろう、数学を並行して教えていくわけです。

高校留学を経験した生徒は自動的に文系学部?

高校留学をすると、英語力は高くなっても、それは数学が壊滅的なレベルという犠牲を払っている場合が多くあります。

映画を見たり、読書をしたり、外国人と話したり、そのような好きなことの延長で英語力は伸びますが、数学はそのような方法は全く通用しません。

海外に留学している中国人は中国人経営の学習塾や家庭教師で入試対応が普通

英語圏で学んだ人ならわかると思いますが、英語圏では成績上位者は中国人とインド人が圧倒的多数を占めます。

オーストラリアのそれぞれの州や地域で行われる成績優秀者のパーティーは、中国人の社交場としか見えません。美術や音楽などの教科はオーストラリア人もいますが、入試教科は中国系大多数ですし、他の国の留学生に聞いても、それにインド人が含まれる程度で大差はありません。当然、日本人も上位にはほとんど顔を出しません。日本の場合は、日本の環境が安定しているので成績が高い生徒が留学を無理にする必要がないという理由が高いような気がします。

日本人の高校留学の学習サポートの需要が低い理由は?

日本以外の国の生徒が海外留学を選ぶ理由は、質の高い英語圏の大学への入学を目指す場合が多いのですが、日本の場合は、圧倒的に英語力の向上やよく意味は分からないのですが国際性が挙げられるわけで、海外に留学する意識が違うわけです。

1年後に日本に帰国した時に数学と理科の授業に普通に溶け込んで授業を受けて、成績も今まで以上に上げるのが目標。

1年間の高校留学をすれば、英語力はそれなりに上がりますが、数学に関しては、ほとんど文系の学部に自動的になってしまうために、帰国後は数学の授業を受けない。または、簡単な数学の授業を受けることになる生徒がほとんどです。

そんな中で、

学校の先生や同級生を驚かしてやろう。

というのが現在の目標ですし、そのために今も生徒は一生懸命頑張ってくれています。

英語力は大学に入学して卒業までに高い英語力を付ければいいわけで、専門的な勉強をするためには、数学と理科を頑張っていくことに集中してほしいわけです。

それが英語で勉強するようになれば、自然と英語力もつくわけで、

英語は英語を伸ばそうとして覚えるよりも、学びたいものや関心のあることを英語で学んだ時の方が英語力は伸びるものだと思います。

ですので、数学や理科を留学生活でも一生懸命頑張れば自然と英語力は付くわけで、英語を伸ばして1年後帰国しなければならない。というプレッシャーをあまり意識させないようにするのが私の役割のような気がします。

私もそうでしたが、海外での生活は単に海外で勉強する。ということ以上の経験を積むことが出来て、海外から日本を客観的にみると自分たちの国の良さも自然と見えてくるし、そうでないことも見えてくるわけです。

ですので、1年間の海外留学を充実したものにしてもらえるように、勉強面だけでなく、高校留学の経験などをいろいろな角度から伝えられたらと考えています。

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