妊娠中の妻を見て感じたこと、など(平成27年6月4日)

・妻の妊娠期間をみて感じたこと...
世間は,育児には寛容になってきたが,妊娠にはあまりに不寛容である,ということだ.おそらく,物事をきめているのが,おっさん,もしくはおっさんの思考に順応した女性だからであろう.また、妊娠中の体調には個人差があることも要因かもしれない。

妊娠期間に対する扱いをみていると、女性の労働者を,いわゆる雇用の調整弁程度にしか考えていないことがわかる.妻をみている限りでは,妊娠期間中に妊娠以前と同様の業務をこなすことは不可能だと思われる.離職につながるのも当然だ。これでは「女性の活用」(この言葉も相当に人を馬鹿にした,デリカシーのかけらもない言葉なのだが・・・)とかいうスローガンもかなうわけがない.余計なことを決めて,女性の失笑を買うだけではないだろうか.

男性は妊娠を経験できない以上、女性の妊娠期間中の状態と真摯に向き合い(この表現は大げさかもしれない,むしろ「しっかり観察して」というべきか),その経験をもとに考えていかなければならないのだが・・・それだけの器がある人は世の中にどれほどいるのだろう?

・完璧主義とは,基本的に100点のゴールを決めて,それを目指していくようだ.私の感覚では,とりあえず60点ぐらい(もしくはそれ以下)を及第点として,差し当たりそれをゴールにおいて,後は加算していくようにしないと,やる気にならない.これは,簡単なことのようだが,完璧主義の人がやると,不安とストレスを感じるらしい.

どちらがいいのかはわからないが,少なくとも自分には100点を最初から目指すのは無理である.

・私は就労することが嫌いだ,責任を負うことも嫌いだ.できれば,妻と家に引きこもっていたい.しかし,それはできない.集団の中で(それは家族であり,地域であり,国家でもある)生きる以上,それを成立させるための役割を担わねばならない。それが私の中では医師であり,夫であり,息子であり,親である立場なのだ.

自身の属する集団が成り立たない時,困るのは自分なのだ.なぜなら,私は様々な人の集団に属することによる恩恵を受けており,所詮それがないと生きてゆけない程度の存在だからだ.だから,仕方なく就労するのである.

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