虹を求めて

その町はいつも雨が降っていた
鉱夫が休みなくツルハシで炭鉱を掘るように
ザーザーと、しとしと音を立てながら
少女はいつも傘をさして歩いていた
神父が聖書を手放なさいように
木には鳥たちが雨宿りをしていて
雲の間から光が差し込む時を待っていた

探しものは見つかった?

どうやらアテが外れていたようだ
この町には僕が探していた花は咲いてない
僕は小さな荷物をまとめてカビと安酒の匂いがたちこめる古い宿を後にした
さあ、次はどこに行こうか
あなたはいまどこで何を思っているだろうか


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