見出し画像

358 ビックモーターとブランドプロミス。(稲田)2023/7/19

トンデモ企業だったことが露呈したビッグモーター。採用サイトに掲載されていた経営陣メッセージを読んでみました。

https://bigmotor-recruit.net/graduates/corporate/message.html
  • お客様の気持ちになって考え行動できるBIG社員へ

  • お客様にとって「何」が大切かを考える

  • お客様にとって便利で利用しやすいお店とは何か?

  • どうすればお客様の欲求に応えられるか?

  • 顧客満足の目線で新たなサービスを創造

  • 「お客様にご満足いただくこと」を徹底

今回の事件を知ってからこれらの言葉を見ると実に皮肉に聞こえます。これはビッグモーターに限った話ではないけれど、顧客目線や顧客満足、ユーザーファーストといった言葉がとかく安く使われる時代になったんだよなあ…と改めて実感しました。企業サイトや採用サイトを日常的に制作する者としても気を引き締め直す必要があります。

「伝える」ことを仕事にしている以上、より伝わるように毎日頭を悩ませているのだけど、耳触りのいい言葉を並べるのが仕事じゃない。大切なのは実態で。それは企業からユーザーに向けた「約束」です。それっぽいコンセプトや夢物語のようなビジョンが優先するのではなく、大切なのは「これだけはぜったい約束する」というユーザーへの姿勢であって。その企業に今すでにある "核" を掘り当てて形にすることがWebサイトを作る上での最低限のマナーであり矜持なんだと改めて思いました。今そこにある "1" を研ぎ澄ませるけれど、そこにはない 0 を 1 にはしない。

ぼくはビッグモーターのユーザーではありませんが今回の事件で教訓を得られたし、改めて緊張感を持てました。気をつけていきたい。

ブランドプロミス 

ぼくはこの言葉をキノトロープ代表の生田昌弘さんから学びました。

ブランディングとは企業自身が提供できるサービスを明確にユーザの前にさらして選択してもらうことにほかなりません。それは企業がユーザに約束できることを提示し、伝えることだといえます。この約束をぼくらは「ブランドプロミス」と呼んでいます。

ブランディングの鍵はWebサイト

ユーザは、その企業がどういうサービスを提供してくれるのかを知ることができるので、逆に社員や製品にブランドプロミスの履行を求めます。社員はそうせざるを得ない状況に追い込まれて行動するため、提供するサービスが明確になるのです。このようにWebブランディングではサービスがユーザに訴求されるスピードが非常に早いということです。

ブランディングの鍵はWebサイト

5年以上前にセミナー講師としてお越しくださって、ブランドプロミスについて熱く語る生田さんを見て以来、本当にそうだなあ…と遵守しています。納得したら素直に受け入れるのがぼくの長所です。約束だからやり遂げなくてはならないし、そのためにも成長し続けなければならない。ハードですが仕事として健全だと思います。


関連note

『ブランドプロミス』と約束不履行。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?