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386 Web制作会社の未来。(稲田)2023/6/16

ベイジ枌谷さんのツイートを読んでとても共感しました。

実は今「ウェブ制作という仕事を消滅させうる3つの脅威」という記事を書こうとしているのだけど、その中では
①ツールのAI化によって業務の多くがコモデティ化する
②SERPsのAI化によってウェブに訪問しなくなる
③ブラウザのAI化により人がデザインする必要がなくなる
の3点に触れてて、このトレンドは避けられないと思っている。

そうなった時のうちの会社の生存戦略としては、ウェブ制作の看板を下ろし、「ウェブを駆使して顧客の成功を支援する顧客成功創造カンパニー」的な立ち位置を取るのだろう。
ただそれは市場に認知されている商材カテゴリではないので、それまでに企業名の認知を拡げ(指名検索で仕事が来るようにし)、その看板に相応しい組織を作り(つまり採用戦略や評価制度の再設計も必要になる)、そこからの商材カテゴリ変更、という感じだろう。

全く同感で「どうしたものか」と考える日々なのだけど、ベイジの枌谷さんがここまで真剣に考えているなら地方の制作会社は言わずもがなですよね。

制作会社は "作れます" とは別の生存戦略が必要になる。それはもう既にそうなっているのだけど、ベイジ枌谷さんの指摘のように「市場に認知されたカテゴリー」を創出する必要がある。そこが難しい。その悩みを以前noteにまとめいていますのでよかったらご覧ください。


こうしたトレンドを加速させるもう一つの要因が、自戒を込めて、ウェブ制作業界全体の「ビジネス音痴」だと思う。ウェブ制作業界以外のビジネスをガリガリやってる人たちとウェブ制作業界の中でイケてるのつくろう的な人たちとのビジネスに対する理解度や視点がかなり違う。
未だマーケティングとプロモーションの区別がついていなかったり、良いものを作れば認められるという前時代的な世界観を持っていたり、ウェブのデザインに多くの人が感動するという幻想を抱いていたり、ユーザーにとって迷惑な演出を丹精込めて作ってたりすることが、全員ではないが、まだまだ多いように見えることがある。こうした業界内のビジネス意識の低さ自体が変わらないと、上記のトレンドの中で消滅するというのはあり得るな、と感じたりもする。

ベイジ枌谷さんの重要な指摘で「Web制作に関わる人々のビジネス音痴」もその通りだと思う。ここについてはもう諦めをもっていて。結局プロダクトにしか興味を持てない人は無理だな…と思うようになった。もうこれは適性の問題で。ユーザーや市場に興味を持てないWeb制作者は今後退場していくと思っています。

制作会社の多くはWebそのもの(プロダクト)を語る傾向にあると思いますが、ぼくはWebサイトで起こることに興味があります。プロダクトによってユーザーと企業の間に起こる「シーン」を理解したい。そんなマインドは少数派だろうし注目もされないけれどぼくは興味がある。個人的特徴だと思っています。

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