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「好きだけど向いていないこと」と「向いているようだけどやりたくないこと」

 楽しいことを色々な人と一緒に作り上げていくのが好きで、そういう仕事をしたいと思っていました。

 数年前、そのような仕事のチームの端くれに加わる機会が与えられました。

 そこで、その道のプロの方達のお仕事を見て、「だめだ、私、絶望的に『向いてない』!」と実感させられました。

 時間軸も空間も全体を見渡して、いろいろなところに同時に気配りしながら物事を進めていく、そんな素質が決定的に不足していました。

 努力や経験でどうにかできるというレベルではなく、土台として必要な素質が私にはないと思いました。

 案の定、その場では私は完全な足手まとい。この先どんなに努力をしても、「こういうことをやらなければ」と必死で頑張っている時はなんとかこなせるかもしれないけれど、ちょっとでも緩んだら多分「できていないことがわかっていない」状態になる。自分はこの分野の才能はないと痛感しました。

 私はどうやらもっと小さな場面で1対1で人と向き合ったり、サポートすることが向いているらしい。他の人からも言われることがあるし、自分でも案外、私、こういうことが向いているかもしれないなとは思うことがあります。

 でも、私がそれをやりたいと思うのは、友人、知人や仕事を一緒にしている人などもともと自分との関わりがある人が何か困っていたり、悩み事があったりする場合であって、他人の困りごとや悩みに向き合って対応したり、一緒に解決することそのものが好きなわけでは多分ない。だから仕事とするのは気が進まないというのが正直なところです。

 本当は自分は何をやりたかったのだろう。「好きなことを仕事にする」「好きなことよりできることを」どっちにも当てはまらず、ただ目の前にあることをこなして日々を過ごしてきたような気がします。

 今から方向転換して「天職」を見つけてがんばろうと思うにはあまりにも遅い年齢になってしまったけれど、というか、だからなのかもしれないけど、こんなことで時々グチグチ考えてしまいます。

 





 

 

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