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「させていただく」に感じる違和感、これって私だけ?

つい先日、とある音楽番組を見ていた。

ある男性歌手が「◯◯さんたちの歌を、僕もよく聞かせていただくんですけど〜」と言っていた。

私は瞬時にこう思った。

◯◯さんたちの歌を僕もよく聞きます!

じゃダメなのかな?この方がよっぽど気持ちがいい(私は)

数ヶ月前、ある有名芸能人がインスタグラムだったかFAXで結婚を報告。(菅田将暉さんではないです)

◯◯さんと結婚させていただきました。

なんだろう、なんか違和感を感じる。

これから生涯添い遂げる伴侶に対して、謙った言い方をするのは何故なのだろうか?それとも別の人に??

僕はこの度◯◯さんと結婚いたしました。

ではダメなのだろうか?

私の日本語も相当酷いので、人のことは言えない。

言えないんだけど、最近よく聞く「させていただく」。違和感を感じているのは私だけだろうか?

そんな疑問を感じていた時、文化庁のホームページにとても的確な解説があった。

「(お・ご)……(さ)せていただく」といった敬語の形式は,基本的には,自分側が行うことを,
ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合
に使われます。したがって,ア),イ)の条件をどの程度満たすかによって,「発表させていただく」など,「…(さ)せていただく」を用いた表現には,適切な場合と,余り適切だとは言えない場合とがあります。

なるほどなぁ。

ということは、結婚させていただくというのは、相手のご両親などの許可を得るという意味で、そのことで幸せになるという恩恵があるから正解ってことなのか?

わからん…。

ただテレビを見ていると本当にこの語尾が付く確率が高くなっているような気がする。特に朝の情報番組でこれを連発されると、お腹いっぱいになる時がある。

なんでも「させていただく」をつけて丁寧にしているようにも感じるし、時にはくどく感じる時もある。人によっては「おちょくっているのか?」と感じるかもしれない。


自分自身が違和感を感じているので、私もこの場合はどうかな?と一旦考えてから話したり書くようにしている。二重敬語になってないかは特に注意をしているつもり。それでも間違って使っているかもしれないが…。

もちろん完璧ではないけど、考えることは大切だ。

敬語は難しい。

しかしこの敬語の難しさも日本語の面白さであり、相手を敬う日本人の素晴らしいところかなーとも思う。

言葉は時代とともに変化していくので、いつのまにかこれが標準になっているのかもしれない。(既にそうなっている気配あり)

以前勤めていた病院のボランティアさんたちが、すごく美しい日本語を使う方たちだった。
患者さんたちへの敬意が感じられ、たおやかな印象。若かった私はその言葉遣いをなんとかして真似ようと頑張った。

美しい日本語を使える人になりたい。
その気持ちは今もある。だから自分が感じた違和感を大切にし、自分の言葉を振り返る機会にしたいと思う。



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