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宇宙のリズムとともに生きる(星占い) 【ジュエリーの歴史編4】

 久しぶりの休日の朝。
昨日は少し飲みすぎただろうか。激しい頭痛。最近仕事で全く成果がでていなかった。ソファーの横に無造作に置かれたテレビは、電源がつけっぱなしだった。
 毎朝、夜明けに家をでるためか、朝にテレビなどみなかったが、アナウンサーの声で星占いがやっていた。

「さそり座のあなたは、自分の本当のやりたいことに気づけば、次のチャンスへとつながりそうです…」  
 しばらく考えて、テレビを消した。
「たまには、実家に帰って、母親とご飯でも食べようかな…」

 シュメールの人々による星の観察は、最も輝く7つの星から始まりました。ご存知の一週間は7つの星から、月、火星、水星、木星、金星、土星、日曜日は太陽、ラッキーセブンの原点です。そして更に星座の位置から地上の変化を読み取る大発見をした人々です。
 例えば4月、牡羊座が天空に来ると雌羊が赤ちゃんを産み、お乳を出る季節です。牡牛座が天空に来る5月は、牡牛と牝牛が発情期を迎えることを、星座は教えてくれました。さらに6月の双子座は、人間もカップリング、そうです結婚することを示す星座です。現在のジューンブライド(ギリシャ神話 6月の花嫁)は、これがルーツとなっています。
なぜ6月の結婚が良いのでしょう。それはバビロニアの気候に裏付けされています。産めよ増やせよの時代です。6月に結婚、ハネムーンベイビーは10月10日後、4月誕生となります。早産の場合は3月の魚座の時期になります。魚座の前は水瓶座、雨が降らず水瓶に水をためる乾季です。そして魚座が天空に来ると雨期に入り、川の水量が増え魚は産卵、同時に草木を茂らせ、豊富な食材をもたらす季節到来です。夜空に輝き始める魚座を合図に夫達は牛や羊とともにも、妻たちのもとへと戻ってきます。お産を迎える妻たちの横には夫たちが寄り添い、もしも母乳が出なくても、牡羊座は雌羊がお乳を出す季節、赤ちゃんたちは羊のお乳ですくすく育ちます。
 こうして星は、結婚、出産、育児といった人生の一大事に関することまで教えてくれる存在となり、次第に星と共に生きる星占いの形が整っていきました。(ジュエリー文化人類学 曜日石より)

一般社団法人ジュエリー学協会
タイ支部長 門馬哲史

参考文献/資料
ジュエリー文化人類学
ジュエリーに心が宿る瞬間…(畠 健一著作)
Photo by Natalie Acheatel on Unsplash


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