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イギリスの歴史(9)ピューリタン革命③クロムウェルと議会の分裂

こんにちは!自由主義研究所の藤丸です😊

今回は「イギリスの歴史シリーズ」の9回目です。

ピューリタン革命の続きです。
いよいよ、クロムウェルが登場🔥です。

クロムウェルやこの辺りの歴史は、超おすすめ✨の映画があります。
題名は「クロムウェル」(そのままやん…)
表紙がやや古くさい感じですが、内容はとてもおもしろいです😊


1,イングランド第一次内戦

イングランド長期議会は、王や大主教ロード派の悪政を列挙した「大抗議文」を作成します。
これは国王大権に踏み込んだ改革が意図されました。
わずか11票差で議会を通過しますが、これは議会の分裂が避けられないことを示していました。
王はこの大抗議文を拒否しました。

王は、急進派の議員を逮捕しようとして議会に乗り込みますが失敗し、
ロンドンを離れて戦闘準備を始めます。

議会派は民兵条例を採択し軍事権を掌握します。
議会主権を主張する「十九条提案」を王に提出しますが、王は受諾せずに挙兵します。
議会派は、戦費調達のため、強制公債や消費税などを導入し、王・教会・王党派の領地を没収し売却を進めました。

※戦争はお金がかかるから、増税がつきものなのですね…💦

イングランドは、国王派と議会派に分裂し、内戦が勃発します🔥

国王派:宗教は国教会。貴族やジェントリの大部分。
国王軍は、30年戦争への従軍経験者が多数。

議会派:宗教はピューリタン。貴族やジェントリの一部。商工業者やヨーマン(独立自営農民)。       
議会軍は、民兵などアマチュア集団で、自分の州を越えて戦いたくないローカリズムが特徴。

国王派にも議会派にも属さない中立派も存在し、地縁・血縁関係や利害関係が絡まる複雑な対立構造でした。


2,クロムウェルのニューモデル軍による議会軍の勝利と、議会の分裂

内戦は当初は国王派が優位でした。
議会派はオリバー・クロムウェルが軍を再編成し、連合軍が成立します。

オリバー・クロムウェル

議会派は、スコットランドの軍事的援助を期待し、スコットランドと「厳粛な同盟と契約」を結びました。

しかしスコットランドは、イングランドに長老教会体制の樹立を望み、
宗教的な同盟に固執したため、イングランド議会は「長老派」と「独立派」に割れることになりました。

イングランド議会の分裂🤔

長老派:議会が基盤。スコットランドに呼応し、王との妥協を模索。

独立派:軍隊が基盤。スコットランドに呼応せず、王との徹底抗戦を主張。クロムウェルがリーダー。

イングランド第一次内戦は、スコットランド軍の加入とクロムウェル率いる「鉄騎隊」の活躍もあり、議会軍の勝利✨に終わりました。

クロムウェルは議会軍を再編します。
ニューモデル軍といい、イギリスにおける国民軍の先駆けとなります。
王に妥協的な「長老派」の指揮官を軍隊から追放しました。

また、この時期の議会軍は、ローカリズムを克服し、ピューリタンの影響を受け 「神の大義」のために戦うことを自覚する兵士が多くなっていました。


3,イングランド議会軍内部の対立(独立派と平等派)

イングランド議会軍内部にも対立がありました。

独立派はプロテスタント諸派が許容される体制を模索し、宗教的寛容への道を切り開きました。

この頃、宗教的立場を超えて政治的・経済的自由を求める「平等派」が登場 します。
平等派は手工業者・小商人層・一般兵士層が中心で多数派となります。
平等派は急進的で、信仰の自由、自然権論、抵抗権論を主張しました。

平等派の兵士代表は「人民主権論」をもとに共和制の構想である「人民契約」を提出します。

「イングランドのもっとも貧しいものといえども、
発言権をもたない政府にたいしては厳密な意味で服従する義務はない」


と述べ、成年男子の普通選挙権などを要求しましたが、
「独立派」はこれを認めませんでした。

※ここの内容は細かいですが、自由主義の観点からは重要かと思いました😊


最後まで読んでくださりありがとうございました。
次回が「ピューリタン革命」の最後になります😊

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