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自分で自分のキャリアをつくれる会社に。JPTの多様性の本質とは?

前回までの「金銭的な利益だけが会社の利益ではない。JPTが生み出す目に見えない価値とは?」「JPTの生み出す"価値"を広めていくには?」では、JPTが生み出す間接的な目に見えないものの価値について、社会の流れや日揮グループでやる意義、社会に伝える難しさを成川さんにお伺いしました。

今回は、”つよつよではなくても問題ない”というJPTでの働き方や日揮グループの中で立ち上げた意味・キャリア形成に関するお話をお伺いしていきます。

▼全4回でお送りします
金銭的な利益だけが会社の利益ではない。JPTの生み出すとは?
JPTの生み出す”価値”を広めていくには?
自分で自分のキャリアをつくれる会社に。JPTの多様性の本質とは?(本記事)
JPTはどんな人でもウェルカム。社会の変化によっていかようにも変化していく

(執筆:JPTアンバサダー ゆみ)

JPTは働くことのハードルをぐっと下げた会社

ーこれまでお話をお伺いしてきて、障害者の方だったり、社会のレールから少し外れてしまった人が活躍できるフィールドって、JPT以外にも本当はたくさんあるんだろうな、つくっていけるんだろうなと思いました。

(成川)
僕は、JPTのことを障害者雇用の会社というよりも、働くことのハードルをぐっと下げた会社だと思っているんですね。
それでも、しっかりペイする。投資してもらったお金に対して、直接的な価値と間接的な価値を合わせた提供価値が十分に上回るということを満たした会社にしているつもりです。

例えば、働く時間はミニマム週20時間。
育児でも介護でも、体力不足でも理由は問いません。
週4で1日5時間でも、週40時間を越えなければ、1日8時間の中で自由に変えていい。

働き方は、リモートOK。
仕事は「スケジュールのプレッシャーを極力排除した形にしよう」「重要だけど緊急ではない仕事しかやらない」など、そのラベリングをこの会社にする。
働く上で、いろいろな「これ、きついな」となりがちなことのハードルを、ぐっと下げた会社にしたんです。

日揮グループの中で、働くバリエーションある会社をつくりたかった

(成川)
だけど、それはバランスが大事ですよね。
本社の人と同じ給料だと「それはちょっと…」と当然なるので、処遇は本社よりは少し低くしています。

でも、そのバリエーションがないと、いつまでたっても”つよつよ”オンリーな会社なんですよね。
あるいは、“つよつよ”じゃない人がそこにしがみつく、みたいな…。
働き方のバリエーションがないと、本人にとっても、会社にとっても良くないなって思うことが一定数起きてしまうんです。

だから、僕は"つよつよ"な人でも、"つよつよ"じゃなくてもいいという人でも、いろんな働き方を選択できて、自分が出した価値とか責任や成果に対して、適切な報酬が支払われる企業グループにしたかった。

僕は将来、日揮グループの中で「自分が今こう働きたい」というのを、自由に働き方を変えられるようにしたいんですよね。
人生60年間働くとしたら、それは選べた方がいい。同じ働き方ができる人なんて絶対にいないんですから。

ーおっしゃる通りですね。ライフステージも変わる、病気をしたり、体力が落ちたり。自分ではコントロールできないことが起きるのは間違いないと思います。

キャリアは自分で選択し、自分で決めるもの

(成川)
例えば、僕自身はキャリアの前半は”つよつよ”な働き方をしていました。
決して自分が”つよつよ”だったとは思いませんが、子どもが産まれて育休とって、バランスとろうかなと思って。
そのまま”つよつよ”に戻らないままなんですが、それでも、僕は会社に対して提供する価値は昔よりも今の方がずっと上だと思っています。

働くフィールドでいえば、僕は現場より人事にいたほうがいいし、JPTの社長をやっているほうがいい。
働く時間は減ってますけど、今のほうが会社にとって価値を発揮していると思っています。

そういうのは自分でしか選択できないし、自分でしかそれを正解にできないですよね
会社にそれをいわれてやるのではだめで、キャリアは自分が決めるもの

だから、働き方も自分で決めて、会社に対して提供できる価値を見つけて「ここが一番だ!」と発揮できるというのをその時々で選べたらいいなと思っているんです。
そういう選択肢をつくりたくてJPTをつくった、というイメージです。


これまで私は、柔軟な働き方という選択肢は、ベンチャー企業・スタートアップが採用力強化のために用意していて、成果と引き換えに手にできるものだと理解してきました。

でも、JPTでは理由も必要なく、自分で自分の働き方を選択できます。
育児だから、介護だから、体力がないから、そんな理由があってもなくても、自分でその時に応じて働き方・仕事のスタイルを選べる。
ベンチャーだと部署異動という選択肢が選びにくいので、そこでうまくいかなければ転職することになりますが、大企業グループであれば、たくさんの部署もありますし、グループ会社に出向・転籍などの選択肢もあります。

大きな企業こそ、様々な選択肢を用意し、自分でキャリア形成ができる環境をつくる必要があるのだと改めて感じました。
そうでなければ、限界を感じた優秀な若い社員は別の会社に転職してしまうかもしれない。
会社が一つのキャリア選択しか用意しなかったら、どうしようもなく働き続ける人もいる。家族のために、本人が幸せでなくても頑張らなきゃならない。

でも、それは幸せには思えません。今まではそうやって給料をもらえるからそこにいる、"つよつよ"にしがみついて何とかやってきた人も多いと思います。

だけど、そうではなく、誰もがいろいろなステージを行き来する。自分の手で自分のキャリアを自由に選んでいける。
終身雇用の時代は終わり、個人も会社も、規模も問わず、柔軟にならないといけない。

JPTの取り組み・施策はそんなメッセージを伝えているのだなと感じました。

さて、次回は成川さんのインタビューシリーズ最終回。
JPTの働き方・多様性についての続きのお話しや、JPTの今後の可能性についてお伺いします!

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