フルリモートで働く人事に訊く「社内コミュニケーションの現状」
リモートワーカーのみなさん。煮詰まっていませんか?
前回は、リモートワークで雑談が減ってしまったと感じている人が多い現状や、雑談の大切さについてお話してきました。
今日は、実際にフルリモートで勤務するJPT人事のあやこさんに、社内の雑談事情について語ってもらいます!
▼全3回でお届けします
・朝礼をしても会議を開いても、リモートワークで充分なコミュニケーションが取れないと感じている人へ
・フルリモートで働く人事に訊く「社内コミュニケーションの現状」(本記事)
・仕事のモチベーション&効率が上がる「ちょうどいい雑談の場の作り方」~フルリモートVer.~
(執筆:ミッションパートナー ちひろ)
フルリモートで雑談するってどんな感じ?
(ちひろ)
JPTは、社長も従業員も含めて全員がフルリモート勤務ですよね。
しかも、コアタイムなしのフルフレックス。
チーム業務が少なく、個人のタスクが明確に分かれていることから、さらに雑談が生まれにくい環境なのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
(あやこ)
そうですね。
障害の特性などもあり、社員同士の距離が取れるようにこの方法を採っていますが、雑談の場は意識して作っています。
現時点でJPTにある雑談の場はこんな感じ。
オンラインでの定例雑談会
毎日15時に社員で集まってラジオ体操をするのですが、そのまま希望者のみ残って、複数人で雑談をします。
そのタイミングで雑談をしたい人だけ参加するので、ストレスは少ないはずです。
ビジネスチャットツールでのやり取り
JPTでは、Discordというツールを使っています。
個人の分報、技術的な話題、趣味などそれぞれにチャンネルがあり、気がつくとあるチャンネルがすごい盛り上がっていたりします。
コメントをしなくてもリアクションボタンで気軽にやり取りできるので、私はかえって気楽だなと感じています。
個人面談
社長、副社長、私の3人のうち誰かと週1回の個人面談を設定しています。
業務連絡でもなく、複数名がいる場でもちょっと相談しづらい、そんなことを話してもらう場になっているといいなと思います。
ミッションパートナーに技術的な相談をするための「メンター面談」というのもあります。
雑談会に参加する社員の気持ち
(ちひろ)
出社型と違って、雑談をしたい人がしたいタイミングでできるというのはいいですね!
実際に参加している社員さんは、どんな思いで参加されているんでしょうか?
(あやこ)
先日の雑談会で、社員さんたちに参加理由をざっと聞いてみました。
・息抜き
・伝えたいこと・聞きたいことがある
・なんとなくラジオ体操の流れから
・他の人と交流したり仕事の状況を知りたい
・誰かと話すことで脳の活性化
・一人暮らしだと誰とも話さないで終わることもあるのでそれを避けるため
・苦手な雑談練習
などの理由が挙がりました。
さっきも言ったように私自身は自分から話題を振るのがすごく苦手ですが、
「雑談で話題を振れる人、すごい。質問上手になりたい」そんな思いで雑談会に参加しています。
業務上途中で抜けてしまうことが多くて、もっとざっくばらんに話す機会がほしいなと思っています。
フルリモートゆえのメリット・デメリット
(ちひろ)
フルリモートでも雑談の場がしっかり設定されていると、リアルに比べてコミュニケーションが不足することはあまりなさそうですね。
そこから少し踏み込んで、リモートだからこそのメリットやデメリットはありますか? あくまでも雑談という観点で。
(あやこ)
そうですね。
メリットはやはり「雑談したい人が、したい時にできる」ということでしょうか。
複数人で話している場合は途中参加や途中退出がしやすいのも、リモートの特徴かなと思います。リアルだと「ちょっと抜けます」の一言が言いにくかったりします。
Discord上のテキスト雑談なら、時間も選ばないし、自分のペースも保てます。
「ここは雑談の場」とみんなが了解しているので、趣味のことなども気軽に話しやすい雰囲気もあります。
(ちひろ)
たしかに、オフィスでみんながPCに向かって黙々と仕事をしていると、緊急性の高い業務連絡以外で話しかけづらいところがありますよね。
逆にリモートだからやりづらいこともあるんでしょうか?
(あやこ)
あると思います。
雑談の場をあえて設定することで、若干の不自然さが出るというか。
テーマが決まっていないがゆえに、フリートークが苦手な人は足が遠のいてしまうケースもあるなと実感しています。
他には「あの人と話してみたいな」がなかなか叶わないという面もあります。
リアルだと「おはようございます」に一言二言足せますが、リモートだとそれがないので。
わざわざオンラインで話しかけに行くほどでもないな、という感じで。
1対1で話せる機会も見つけにくいですね。
ただ、私が一番課題を感じている点は「時間が長くなりがち」というところです。
リアルのように仕事中の他の人の目もないし、座っているのでいつまでも話してしまいます。
オンラインの特性上、複数人での雑談でも1人ずつ話すことになるので、その分時間もかかります。
ハードルは下がるとはいえ、やはり抜けるタイミングがわからないという声も聞かれます。
業務に支障をきたす可能性も出てくるので、メリハリのある雑談の場をみんなが目指すことが大切かなと思います。
(ちひろ)
なるほど。
やはり、リモートならではの課題もあるんですね。
リアルと同じコミュニケーションを目指すのではなく、オンラインだからこそのコミュニケーションを目指せるといいですね。
次回は、JPTで今後目指していきたいコミュニケーションのあり方を、雑談の側面から聞いていきたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?