APRSに挑戦(その2)

 無線機とPCを接続してAPRSが使えるようになったことを前回の記事で書きました。とはいえ、PCを1台占拠させるのは仰々しいので、TNC (Terminal Node Controller)を手に入れて、ROMを差し替えることでAPRSの機能をもたせることにします。IW3FQG Marco Savegnago氏によるUIDIGIというファームウェアが公開されていますので、今回はこれを用いることにしました。
 実はこのためにTasco製のTNC-220をネットオークションで手に入れてありました。無線機との接続ケーブルを作成して、まずはTNCから無線機が制御できることを確認しておきます。TNC-220のコネクタは6pin mini DINなので、ピン間のショートに注意してマイク、スピーカー、PTTの配線をはんだ付けします。スケルチ制御の端子は使用しません。TNCをテストするために、PCとRS-232C端子をストレートケーブルで接続します。今どきのPCだとこのあたりで苦労するかもしれません。私のPCはマザーボードからCOM端子を外部に引き出してあります。
 APRS信号の復調、送信ができることを確認できたら、いよいよROMの換装です。UIDIGIのROMを作るためにはEPROMとROMライターが必要です。今回は、ROMを焼いてくれるサービスを利用しました。TNCの底のネジを4本外すと蓋が取れるようになります。

TNC-220の基板

写真左側にROMが刺さっていますので、ピンを曲げないように慎重に外します。また、バックアップ用の電池も必要ありませんので同様に外します。ROMを外したあと、向きを間違えないようにしてICソケットにUIDIGIのROMを差し込みます。次にRS-232Cを接続して電源を入れ、ターミナルソフトを立ち上げます。起動画面が出てきたら成功です。あとは、ROMを注文するときに基本的な設定を焼いてもらっていますので、変更がなければこれで終わりです。ビーコンの内容などを変えたい場合には、ESC Cを入力してコマンドモードに入り、マニュアルに従って変えてください。CLOCKコマンドで日時の設定だけはしておいた方がいいでしょう。APRSについては、仕組みやパラメータの設定を理解しないと近所だけではなく、ネットを介して世界中に不要なパケットを送信してしまうことになりますので、ここでも設定内容についての詳細は書きません。各自よく調べてくださるようお願いします。 de JM8SMO

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