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「いいアイデア」に価値はない

起業の相談を受けていると、「こんなことやりたいと思っています」みたいな感じでアイデアを聞かされることが結構多いんですよ。

そのアイデアを聞くこと自体は楽しいし、私も好きなんですけど、そのアイデアには価値がないんですよね。

結局、誰かが思いつくアイデアというのは、たくさんの人が同じようなことを思いついてるんですね。

ただそれを実際に形にするのは、ほんの数%で、その形にしたものを上手くいくまで続けるのは、その数%の中の数%なんですよ。

結果として、思いついた数千人とかの中の一人二人だけが、そのアイデアで大成功するという話なんですよね。

だからどんないいアイデアであろうと、市場のニーズこそが大事なわけで、世の中がそれを求めてなかったら、うまくいかないんですよね。

やはりタイミングが非常に重要なわけです。

例えば、SNSというのは、Facebookの前にもmixiがあったわけで、そのmixi以外にもいっぱいあったんですよね。大集合NEOなんて全然知られてないですよね(笑)。

だから早ければよかったっていう話でもないんですよ。

結局、SNSなんか知らない、ホームページでいいじゃん、掲示板でいいじゃんっていう時代に出しても誰も受け入れてくれなかったように、

どんな素晴らしい内容でも、市場がそれを受け入れる準備ができていなかったらヒットしないんですよね。

そういう風な話で言うと、アイデアレベルでうまくいくかどうかは、アイデアの中身とは関係なく一切分からないのが現実なんですね。

だからアイデアがあって、それを本当にやりたいと思っているのであれば、どんな小さな形でもいいから実際にやってみた方がいいんですよ。

実際に動かして、今これぐらいうまくいってますとか、ここがうまくいってないですみたいに話を持って来てくれたら、こちらも「その問題を解決できる人を紹介しましょうか」とか「マーケティングのお手伝いをしましょうか」という風に建設的な話ができるわけです。

でも何の形も待ってない時点で、こういうのをやろうと思いますって言われても、どうもこうもやっぱり分からないんですよ。

個人的な意見として、過去のデータベースとか幅広い知識から、何か言うことはできたとしても、それが正しいかどうか、それが未来においても正しいかどうかの保証は何もないんですよ。

さらに言えば、アイデアレベルの話であったら、いつか売れるようになったら持って来て下さい、リリースしたらまた教えてくださいとしか言えないんですよね。

大体、そういうものはリリースもされずにアイデアで終わるんですよ。

結構、人の特徴として、「自分にはアイデアがある」という状態に気持ちよくなってしまって、リリースまで至らないことが多いんですね。

目的がアイデアを形にして、お金なり自由な時間なり、自己実現なりを達成したいのであれば、アイデアが湧いた瞬間に形にするために走り出さないといけないんですよ。

それを形にしながら、さらにアイデアをブラッシュアップしていけばいいんですよね。

だけど、アイデアをアイデアのまま何週間も何ヶ月も、下手をすれば何年も揉んでいるって言うのは、これはもう走り出す気がないってことなんです。

実際、形にしたいのであれば、もう一週間も考えれば考え尽くせるはずなんですね。

だって今の段階で考えられる事なんてしれてるじゃないですか。

ありもしないこと、例えば未来においてとんでもないクレーマーが来たらどうしようとかは考える必要がないんですよ。

今それを走り出させるためにアイデアを形にするために必要なことは、意外と少しの事しかないんですね。

だったら、それはもう一週間じっくり考えれば形になる話なんですよね。

そうやって何をすべきかが明確になったら、その後はもう迷わずにそれをやり続けるべきなんですね。

そこでまた、やってる最中に「これでいいんだろうか」って考え始めると、またストップしちゃうわけです。

これがよく「走りながら考える」と言われる現象なんですけど、全力疾走で走りながら「こっちで良かったかな」とは考えないじゃないですか。

考えた瞬間に動きが遅くなってしまうんですね。だけど意外とアイデアを形にできない人はそれをやるんですよ。

例えばブログを作って集客をして、その後ものを売っていきたいと。

そこまで決めてブログを作り始めたはずなのに、記事を書いてるうちに、こんな記事って誰が読んでくれるんだろうとか、この記事でいいのかな、この記事に価値があるのかなーという風に悩み始めて失速していく人は結構多いんですよね。

でも集客のためにブログを書くって考えたなら、どんなブログを書くのかもしっかりと前もって決めておいて、それを100本書くと決めたら、100本書くまではただひたすら書けばいいんですよね。

それをなんか中途半端に10本20本書いたあたりで、「こんなクオリティでいいんだろうか」とか「誰が読んでくれるんだろう」なんて思い始めたら、そこでいきなりストップしちゃって、走ってたはずの人が失速してるんですよね。

結局、何の形にもならなかったなんてよくある話なんですよ。

でもそれは全く意味がないので、アイデアを形にするのであれば、短期間でとことん形にしなきゃいけないんですよね。

その為に重要なポイントが3つあるのですが、少し長くなってきたので、続きは次回にします。

本日は以上です。ありがとうございました。


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