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学習発表会参観に思う

支援級の参観日だった。
猛烈に雪が降る中、やっとの思いで学校まで辿り着いた。

支援級の学習発表会は、クラスごとに行われている。
息子の所属しているクラスには、下は2年生から上は6年生までいる。
全部で10人くらい。そのうち2人 早退してしまった。
発表というものを苦手に感じてしまう子供も、いる。

小学校に上がったばかりの年、初めての学習発表会を参観した事を思い出す。
あの時は、習ったばかりの国語の教科書を 音読してくれた。
人前で発表するなんて とてもじゃないけど難しくて、いつも下を向いて
小さくなっている息子だったけど、それでも逃げずに 勇気を振り絞って
皆の前に立っている姿を見ただけで、泣けてくるほど 親バカだった。

新型コロナで 去年も一昨年も リモート参観だった。
親たちは それぞれの家で 子供の発表を画面越しに見守った。
今年は 久しぶりに親たちも顔を合わせて 普段の様子を語り合う時間が
持てた。何を発表するのかは、当日までの お楽しみ。
色々な内容の発表があった。
5年生は4人いて、皆で習った「枕草子」の春夏秋冬を暗唱する、という
発表だった。
5年生の親たちは「いつの間に?」と驚いた。暗唱している。凄いじゃん。
その後、各人の得意分野を発表していた。息子は九九のゲームをやって
皆の応援を受けながらボスを2回倒した。
「練習ではボスを3回倒せたんだけど、緊張しちゃいました。」
そう言って発表を終えた息子を 1年生の時から見守って下さっている
支援員の先生が 泣きながら見ていた。
「R君が、こんなに楽しそうに発表できるようになったなんて、凄いです。」
親の私より 親バカなくらい優しい先生だ。
「1年生の時 担任だったM先生にも見せたいです。」そう言ってくれた。
先生に見守って頂けてるだけで 十分 幸せです。

その後 体育館に行って 総勢50人くらいで リアル野球盤なるルールの
野球を楽しんだ。ホームランが飛び出したり 思わぬフライのキャッチで
子供も大人もガックリしたり、楽しかった。
最後に「これだけ沢山の親子が集まれるのは初めてなので、自己紹介を」となり
親と子で自己紹介した。いつの間にか、こんなに増えてた。

支援級というもののあり方が 今また 少し揺れている。
小学校で支援級が出来たのは、実は 息子が入学する3年くらい前。
その前の様子を聞くと驚くほど支援は無かった。廊下で寝っ転がって絵を描く
子供は放って置かれた。やがて不登校になって 不登校児専門の他校へと
追いやられていた。結局、中学も まともに行かれなかったと聞いた。
熱心に支援級のあり方を模索して下さった教頭先生は 息子の入学と同時に
他校へ転出となり、保育園当時に約束されていた支援は 全て反故にされた。
悔しかったし、不安だった。でも親が不安になると子供はもっと不安になる。
だから どうやったら支援が充実して行くのかだけを ひたすら考えて
行動してきたように思う。

息子は地元の中学に進学する予定だ。
都会と違って 中学受験など考えられないけど、その後の進路を
よく考えながら、まだまだ親として何が出来るか考え続けなくてはならない。
体は親の私より大きくなった。言うことも なかなか生意気になってきた。
目の端で息子を見つつ、顔を上げて 遠い未来を思い描きながら 
ともに進んで行こうと思う。

サポートありがとうございます。自分の時間をゆっくり作り出すために、遠慮なく使わせて頂きます🙇‍♀️。