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9/30 ニュースなスペイン語 Feijóo fracasa(2):フェイホ敗れる(2)

国民党(PP)党首であり、首相候補者(candidato a la Presidencia del Gobierno)でもあったアルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)が金曜日に行われた第2回目の投票(sengunda votación)でも敗退した。

今回は多数決(mayoría simple)による採決だったが、フェイホが首相になることに賛成とする票が172、反対とする票が177で、当初の予想通り、フェイホは首相の座を射止めることができなかった。

ちなみに下院(Congreso de los Diputados)の総議員数が350人なので、上の票数だと、1票足りない。

実はカタルーニャ州の地方政党ジュンツ(Junts)の党員のひとりが、誤って、フェイホに賛成票を投じてしまい、後に、無効票(nulo)となったというゴタゴタがあったらしい。

ところで、誤りと言えば、昨日の小欄で「サンチェスは順当にいけば、今回の2回目の投票で、178票の支持票を獲得し、首相に再選する見込み」と書いたが、これは、小生の全くの早合点による誤り。

訂正して、お詫びします。

2回目の投票では、フェイホが首相には相応しくないことが決定するだけで、だからと言って、事実上の対抗馬である、現在の臨時首相ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)が自動的に首相に繰り上がるのは、手続き的におかしい。

ちょっと考えれば分かることだが、いやはや、何か舞い上がってたらしい。

さて、金曜日の投票結果を下院の議長フランシナ・アルメンゴル(Francina Armengol)が国王フェリペ6世(Felipe VI)に伝える。

そして、週明け10月1日と2日の両日、再び助言聴取会(ronda de consultas)が行われ、各党の党首らが国王の元を訪れ、誰が首相にふさわしいかを進言する。

そして、そうしたアドバイスを参考に、国王は新たな首相候補を任命(designación)する。

今度はサンチェス以外ない(no será otro que Pedro Sánchez)――。

これが今日の記事の見立て。まぁ、ここまでの流れからすれば、火を見るより明らか。

今回のフェイホによる投票前の意見陳述(intervención)はわずか10分。

そして、フェイホは、記事によれば、「首相に選出される可能性がない中、誰のことも説得できないことをよくわかっていた(muy consciente de que no tenía que convencer a nadie para que le apoyara porque no existía posibilidad alguna de que así fuera)」という。

そんなフェイホは、

カタルーニャ独立派の恩赦をするのかしないのか?カタルーニャの住民投票を認めるのか否か。私の答えは明確だ。サンチェス氏、あなたはどうだ(¿Amnistía sí o no?, ¿referéndum sí o no? Yo lo tengo claro, ¿y usted?)?

こんな具合にサンチェスに対して問うた。

フェイホの答えはもちろん「NO」だ。

最後に政治家としての矜持を見せ、長い長い首相選の第一幕が下りた。

写真はフェイホ。

なお、民主制下で、下院での投票で首相候補が否決されたのは、フェイホで4人目(cuarta investidura fallida de la actual democracia)。

次期首相候補と目されているサンチェスも、実は、2016年と19年に、辛酸を舐めている。

だから、フェイホにも、まだまだ、チャンスはある(かも)。

首相
https://www.rtve.es/noticias/20230929/feijoo-fracasa-investidura-desafia-sanchez-amnistia/2457131.shtml