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8/9 ニュースなスペイン語 Rechaza retirarlo:撤廃拒否

エネルギー節約のための緊急措置法の続報(これまでの流れは3日〜6日の記事を参照)。

この緊急措置法の骨子は、①エアコンの設定温度を27度以下にしない、②夜の10時以降はショウウィンドウの明かりを消灯する、③店舗のドアを自動にして、開けっ放しにしない、などだ。

ロシアからの原油がストップしたり、昨今の超異常気象が原因となったりして、エネルギー不足が近い将来訪れる――。スペイン政府の危機感だ。

しかし、スペイン国内の、特に国民党(PP)所属の知事がトップを務める自治州からの反発が強く、マドリード州はいち早く、「マドリードは電気を消さない(Madrid no se apaga)」というスローガン(lema)を掲げ、措置法に従わない(incumplirá)ことを宣言した。

アンダルシア州やムルシア州、それにガリシア州、カスティージャ・イ・レオン州などの国民党が治める州も同様の反応だ。

そして、国民党は党として、法令の「即時撤廃(retirada inmediata)」を政府に申し入れた。

こうした反発を受け、政府は9日に予定していた調整会議(reunión técnica)を8日に前倒しし、各自治州の関係者らに対して、タイトルに挙げたように、法令の撤廃や修整を退け、理解を求めた。

いろいろな雑音やウソが聞こえてくるが、本法令の修整はない(No hay modificaciones pese al ruido y las mentiras)

法令を取りまとめた環境大臣(Minstra de Transición Ecológica)のテレサ・リベラ(Teresa Rivera)はこのように断じた。

法令の施行を延期する(aplazarlo)よう求めていたカタルーニャ州に対しては、当初の予定通り今週水曜日からの施行を主張した。

即興的(improvisado)で、非合意的(no consensuado)――。国民党が本法令を撤廃するよう求める根拠だ。つまり、誰にも相談しないで、思いつきで作った法案、と言いたいのだ。

一方、会議に出席したペドロ・サンチェス首相(Pedro Sánchez)は国民党に対して、「団結、責任、協力(unidad, responsabilidad y solidaridad)」を求めた。

こんなお決まりの常套句では、もちろん、国民党を説得できるわけもない…。

政府の危機感は理解できるが、しかし、店舗にとっては、冒頭の③のように設備投資が必要だし、①や②のように経営方針にも関わる法令だけに現場での混乱や反発は必至だろう。

リベラは「この法令は罰則のための粗探しをするためのものではない(No se trata de una norma que busque la sanción)」とし、特に①に関しては「柔軟に対応(dará fkexibilidad)」するとし、職種によっては25度設定も可能とすることを先週明言している。  

いやはや、政府と自治州の連携が全く取れていない。

前途多難な船出だ。

写真は環境大臣のテレサ・リベラ。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20220808/gobierno-rechaza-retirar-decreto-energetico/2394902.shtml