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2/24 ニュースなスペイン語 Mpox:エムポックス

少し前までは「サル痘(viruela del mono)」と呼ばれていたあのウィルス。

名称がいつのまにか変わったみたい。

「ポックス」は「痘症」、「エム」は「サル」を意味する「英:monkey」とか「西:mono」などの頭文字だろう。

さて、過去に欧州で爆発的にエムポックスが広まった際、小欄でも頻繁に取り上げたが(昨年5月21日等)、この度、久々にマスコミに登場した。

バルセロナのジェルマンス・トゥリアス・イ・プジョル病院(Hospital Germans Trias i Pujol)とロンドン大学クイーン・メアリー校の共同研究チームは、高い致死率を持つ(con alta mortalidad)サル痘の型(forma)を発見したと発表した。

昨年6月24日の記事でも紹介したが、イギリスとスペインは、当時、エムポックスの感染数トップツー。両国の共同チームが発足したのもうなずける。

今回の記事には、サル痘の新しい型について

「特にHIVが進行している人には危険(son particularmente peligrosas para personas con VIH en estadios avanzados)」

とある。

また、世界規模で広がっている(brote internacional)エムポックスに感染している人の38%〜50%が、HIVウィルスにも感染していて(entre el 38% y el 50% de las personas diagnosticadas con mpox el pasado año también viven con el VIH)、多剤併用療法(antirretrovirales)などの治療を受けているという。

スペインではエムポックスウィルスに感染し、かつ、HIV症状が進行している(VUH avanzado)患者は382名いて、その内、107名が入院中(fueron hospitalizados)、27名が亡くなっている。死亡した27名全員が免疫不全状態(inmunodeprimido)だったという。

致死率はおよそ15%…

医療の門外漢には、この数字が高いのか低いのか分からないが、厚生労働省管轄のHPによると、致死率は1〜10%らしいので、はやり、スペインは高い。

そのため、この新型のエムポックスを後天性免疫不全症候群(エイズ)を規定する疾病リストに加えるべきだと研究者たちは求めている(Los investigadores han pedido añadir esta forma grave de mpox a la lista existente de enfermedades definitorias del SIDA)。

専門家らはHIV患者はサル痘予防ワクチン(vacunación preventiva contra el mpox)や、感染した場合、抗ウィルス剤(antivirales)を優先的に(prioridad)受けるべきと述べている。

エムポックスの症状としては、壊死性の皮膚のキズ(lesiones cutáneas necrosantes(=皮膚病変)) や、時に肺の炎症(afectación pulmonar)などが見られるという。

写真はエムポックスウィルス。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230222/viruela-del-mono-alta-mortalidad/2426849.shtml