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1/15 ニュースなスペイン語 Cosoteca:モノ図書館

昨年末に気になってたが、ドタバタしていて読めなかった記事。

タイトルはヘンな日本語だが、日本には、多分、ありそうでまだないので、とりあえず、「モノ図書館」という訳語を付けておこう。

Cosotecaは「cos(a)-(モノ)」と「-teca(場所)」が組み合わさった語で、同義語に「objetoteca」があるとのことだが、いずれも、昨年末、紹介してきた「今年のことば」の候補にもなっていなかったし、スペイン王立アカデミーの最新版にも載っていない、出来立てほやほやの単語。

小生は「cos-」と「-teca」の間の「-o-」が気になるが(随分小さなことが気になるなぁ…)、多分、同じ造りの「bibioteca」とか「discoteca」などに形を合わせたか。

既存の語を使った「biblioteca de cosas」という表現もある。

それはさておき。

今日の記事は「私たちは電気ドリルの寿命の中で、この機器をどのくらいの時間、使っているだろうか(¿Cuánto tiempo usamos un taladro a lo largo de su vida útil?)」という問いから始まる。

そして、「せいぜい13分(Apenas unos 13 minutos)」とする。

続けて、こんな問いかけをする。

図書館みたいに、でも、本ではなくモノが並んでいて、ほんの数回しか使わない電気ドリルのようなものを貸し出してくれるような場所はないのだろうか(¿y si hubiera bibliotecas, pero de objetos, en las que se pudiera pedir prestados estos electrodomésticos que usamos un par de veces?)?

こうした必要性から生まれたのがモノの図書館。

バルセロナのポブラノウ(Poblenou)という地域で、3年前に開館した「モノ図書館(Biblioteca de les Coses)」には、すでに、500人以上の利用者(usuarios)が登録しているという。

利用者は、形式的にではあるが、1〜3ユーロ(約150〜450円)を、一応、払う(cantidad simbólica)。

あらゆるもの(de todo)を取り揃えているとのことだが、最も需要が高いのは(los objetos más buscados)は、車いす(sillas de ruedas)、ミシン(máquinas de coser)、ポータブル式の音響セット(equipos de música portátiles)のようなもので、確かに、一時的はすごく欲しいけど、ピークを越えると、フッといらなくなるモノたちだ。

モノ図書館の関係者は、こうした取り組みによって、ゴミや温室効果ガスの発生を減らしたり、無くしたりすることができる(disminuir o evitar la generación de residuos y de gases de efecto invernadero)だけではないメリットがあるという。曰く

私たちがとかくやりがちな「所有する」ことで満足するのではなく、「使用する」ことでニーズを満たすことができるのです(satisfacer necesidades mediante el uso y no mediante la propiedad, a la que estamos muy acostumbrados)

しかも、

皆がモノをシェアすることで、私たちは共同体に支援の輪を生み出すこともできるのです(A partir de tener un catálogo de objetos mancomunado también podemos generar relaciones de apoyo entre la comunidad que forma parte)

とのこと。

ミシンを使ってズボンの裾上げを(hacerse el dobladillo de los pantalones con la máquina de coser)したり、ドリルを使って、絵を飾ってあげたり(utilizar un taladro para colgar un cuadro)して、住民同士が協力し合っている例を上げている。

実はこうした取り組みはスペイン発祥ではなく、ロンドンやシカゴ、ベルリン、ジュネーブ、プラハなどの都市でも同じプロジェクトがあり、英語では「libtary of things」と言うらしい。

スペイン国内ではバルセロナから発信した、モノ図書館プロジェクトは、カタルーニャ州を中心に広がりつつある。

年末に大掃除をしていて、何でこんなもの買ったんだと思いながら処分する(か、リサイクルショップに持ってゆく)。

こうした手間を思えば、モノ図書館はおおいに賛成。

ただ、リサイクルショップやガレージセール、メルカ●などがある現在、モノ図書館をこうした既存のリサイクル市場から差別化する「何か」が欲しい(人同士の互助の輪を広げる以外にも…)。

写真はバルセロナの「モノ館」。

今年は「cosoteca」や「objetoteca」が王立アカデミーの辞書に載るか!?

出典
https://www.rtve.es/noticias/20231224/cosotecas-bibliotecas-objetos-taladros-muletas/2458881.shtml