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人気漫画「小悪魔教師サイコ」、法廷での争いに!!

※追記(2023.09.07)
細かい誤字の修正と、最後に引用したつもりの原告訴訟代理人弁護士の先生のコメントが抜けていたので引用します

ブログではめっちゃくちゃお久しぶりです。家刑ジゴロでございます。
ブログで扱うまで長文ツイート・・・あ、もうエックセズとかいうの?え?ポスト?どっち?!

とにかく、そんな長文での発信をするような話題が皆無(厳密にいうと、やりたくても危ない記事が多かったので自粛)だったので、超絶ご無沙汰なわけなのですが。

日々、Twitterをポチポチ見てて、2022年8月29日だったでしょうか、この記事見てひっくり返りました。

実は俺、この漫画、愛読してます。
サイコホラー系結構好きで、「リアルで遭遇するのは勘弁だが、フィクションだと痛快すぎる」ということで。
初めに知ったのは、Facebookの広告だったな。
試し読みしたら面白すぎて買ってます。

で、この話。
事情を知らん人は何があったかわがんね!となるので、ざっくりいうと・・・
「おんなじタイトル、おんなじ話(原作が同一)の大人気漫画が2作あって、「どうやら」後から出したヤツが先に出した作者の承諾なしに原作者とグルでやっちまったらしく、先発漫画作者が依頼主の出版社に「お願いだから後発出すのをやめてくれ」と懇願したにもかかわらず、どうも出版社さえ守ってくれずに逆に原作者と後から描いた作者に「謝罪しないと云々」などと訴訟をチラつかされるような目に遭ってしまい、代理人弁護士をたてて話し合いをしたものの、決裂したのでやむなく依頼主出版社を提訴した」というお話のようであります。

え、なに?どゆこと?って思うでしょ?
この問題の作品である「小悪魔教師サイコ」、三石メガネさんが原作のウェブ小説をまず、今回の原告である合田蛍冬(あいだ・けいと)先生の作画でコミックシーモアでリリースしてました。

めっちゃ人気だったらしく、俺も毎回買ってたんだけど、20話でパタッと止まってしまった・・・。
「なんかあったのかな」「そのうちまた再開するよね」程度ぐらいしか気にも留めず、ほかの面白い漫画買って読んでたわけなんだが、気づいたら、別の作者で縦読み版がシーモアで出てて、違和感を感じながらも(だったら買うなよって話だったんだけど)、のんきな俺は「まぁ、双方ちゃんと協定結んでるっしょ、出なきゃ大々的に出せないだろうしなぁ」ぐらいにしか思わず、続きが読みたいばかりに「つい」買ってしまったら、後発作品が末恐ろしく速いペースでどんどん先行ってるんですわ…。

で、合田版は新刊出ないからどうしたんだろう?と思ったら…

協定結んでなくて勝手に後発作品出されて先に出した合田先生が大変なことになったなんて知らなかったよ俺は!!
詳しい話は下記リンク読んでください。

事実を知り、合田先生の無念と、「くっそーまんまと騙されたわ!!」という俺個人的な怒りが見事にミックスされて、イライラ度超絶マキシマムになったのは言うまでもないんですが。

「詳しい話は訴状を見ない限り何とも言えない」ということ前提の上でここから「上記ニュース記事を読んだ上で」の俺の持論になるわけなんだけど。

さすがに同一タイトルほぼ同内容で2者以上が作品リリースはあり得ないわ・・・著作権法違反とかにならんのマジ?って思う。

「だったら売れてる漫画やアニメとかゲームをネタにしたオマージュ同人はどうなんじゃい!!」という人もいると思うんですけど、あれ、タイトルも変えてるし、元ネタベースに作者のオリジナルカラーも入れてるからなんとか大丈夫なわけであって、オマージュさえダメ!!っていうんであれば、とっくに同人界からオマージュ本は消えてるかと思うんですよ。

アマチュア作家が多い同人界でさえこれなのにも関わらず、「プロがやることかよ」って思うんだよね。

あと、「訴額(原告が被告に請求する金額ね)が『3円』って何その値段?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
俺も正直びっくりしましたが、原告代理人弁護士の先生のコメントによりますと、

 3円という賠償請求額については、「本件のような行為は違法であると確認するため、金銭的賠償については最低額として訴訟提起をしました」としています。

売上7億円超の漫画『小悪魔教師サイコ』作画家・合田蛍冬氏が出版社を提訴 同時期に同一原作の後発漫画が出版されトラブルに(ねとらぼ)より

自分が代理人だったら、後発品登場以後のトラブルに関しての損害額しっかり請求したくなりますけどね…。(もちろん俺は法律系資格は何もない)

でも、判決で満額「3円支払え」しか認められずにこの裁判が終わるとも俺は思いませんね。
ここからの話は実際にあった過去判例なんですけど、ある屋外でのタレントによるイベントでお笑い芸人のA氏が女性タレントのB氏に無理やりキスを迫ったことで、後日B氏から「慰謝料として1円支払え」と提訴され、地裁判決は請求通り「1円支払え」になったんですけど、控訴され、控訴判決ではなんと「80万円(だったかな?)支払え」という判決が出ちゃったっていう嘘のようなホントの話が最近実際あったんですから。

こんな過去判例があるし、和解で決着となったら、和解条項に作品の保全なども盛り込まれるでしょうから、今後、この裁判の推移がどうなるか、注目すべきところかなとは思っています。

この記事に原告・合田先生の代理人弁護士を受任された先生のお名前がありましたので、ちょっと調べましたが・・・なんという「ナイス人選(by葛西小春先生(問題の作品の主人公))」。

合田さんの代理人弁護士の中島先生

結構お若いのかな…という印象がありますが、今まで手掛けた事件が凄い!!
なんとですよ!!
あの、漫画家の皆様を震撼させた「漫画村事件」摘発の最先端を担われた先生でした!!

2016年1月に「登録不要で完全無料な」漫画サイトとして開設された。違法コピーされた書籍をインターネットブラウザ上で誰でも無料で読むことができた。漫画の他に、雑誌、小説、写真集の海賊版を掲載していた。
(中略)2017年から漫画村や代わりとなる漫画ロウ、漫画バンクは口コミで利用者が急激に伸び、2018年1月にはWebサイト分析ツール「
SimilarWeb」の調べで月間利用者数が約9892万人、日本国内のサイトランキングではlivedoorなどの大手サイトを超え31位となり、その影響規模の大きさから社会問題として話題になり始めた。

ウィキペディア「漫画村」より

この後「漫画村」は摘発され、関わってしまった関係者が刑事・民事両方でやられたそうで、今はこのサイトも閉鎖されたんですけど、やはり、このように過去に悪質な著作権法違反問題に取り組まれた先生が代理人だと、本当に心強いと思います。

俺個人的には、この事件を知ってしまった以上、後発は買うのやめましたし、合田先生には最後まで合田先生の「サイコ」を読みたい。

作品そのものに何らかの「悪意」がにじみ出まくりの作品はもういらない。ていうか、もう法廷に出た以上、最低限、裁判の決着着くまで出さないでくれるか?とさえ思う。

ていうか、買ってしまったのは俺の「過失」と言われるかもしれんが、個人的な感覚だと明らかな「錯誤」に近いような気もするので、それを主張して今まで後発作品に対して課金した分ノシつけて返金してくれよ!!とさえマジで言いたくなるし、同じように思っているサイコファンの方は多いんじゃないかとさえ思う。

訴状がまだ提出されたばかりなので、事件番号付くまでちょっと時間かかるだろうから、訴状閲覧まで時間がかかるだろうけど・・・。
(つーか、原告のペンネームのみで事件番号紹介できるか不安)

最後に、ネット記事で中島先生が本裁判に関してのコメントで、当たり前なんだけど、ものすごく大事なことをおっしゃっているので、それを紹介して、この記事を終わりにします!!

がんばれ、合田先生!!

「漫画とは、漫画家が心身を削って創作するものです。原作をベースに創作した漫画が、漫画家の努力により大ヒットした場合、原作者側が同じ原作を使って同じ題号(タイトル)の漫画を自分たちに有利な印税率で自由に制作できる、先行する漫画があるため参考にして苦労なく制作もできる、出版社もその行為を止める義務もないとすれば、先行する漫画を創作した漫画家は使い捨てのような扱いを受けることになります。
 このような行為がまかり通れば、原作付の漫画を執筆する際、全ての漫画家は本件と同じようなリスクを負うこととなり、今後、原作付の漫画が創作されない事態にもなりかねません」

売上7億円超の漫画『小悪魔教師サイコ』作画家・合田蛍冬氏が出版社を提訴 同時期に同一原作の後発漫画が出版されトラブルに(ねとらぼ)より

※追記(2023.09.07)
法律家実務系のサイトでもこの事件が取り上げられていました。
ここでも執筆された先生が本件訴訟に関して警鐘を鳴らしていますので、ぜひ、ご一読ください。


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