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キャッチアップ接種の期限

 子宮頸がんの罹患リスクを下げるヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン。
 現在は、小学校6年から高校1年相当の女子を対象に公費負担で定期接種されている。
 だが、いわゆる「有害事象騒動」の影響で、誕生日が1997年4月2日から2007年4月1日までの女性には接種案内がされなかった。

 予防接種の安全性評価には、受動的調査と能動的調査がある。
 前者は、有害事象を経験した側が報告する調査であり、初期アラームとして重要であるが、報告バイアスの影響を受けやすい。
 後者は、ワクチン接種群と非接種群を比較でき、バイアスの少ない情報を得られるが、日本では行われてこなかった。

 その辺の経緯について、厚生労働省のホーム頁では触れられておらず、単に「HPVワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~」とだけで、当事者意識が全く感じられない。
「HPVキャッチアップ接種の案内に厚労省の反省見えず」医師脳。

 この「キャッチアップ接種」制度の期限は2025年3月までである。
 でも三回の接種に半年間を要するため、6月までに一回目の接種を済ませなければならず、現実問題としてキャッチアップ接種の期限が迫っている。
 生年月日を確認しよう。

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