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今日のレコードは柳ジョージとレイニーウッドの「Time in Changes」です。

レコードで聴くのが一番ふさわしいと思っている、柳ジョージ。
その声、その曲、その歌詞、そのギターなど、すべてが昭和であがいて、生まれた音楽だ。
志村けんに愛され、高倉健にファンだと言わせたその歌声は、2011年10月10日を最後に消えてしまった。
おかあちゃんと二度ほどコンサートに行ったことがあった。
一度目はショーケンがメインのステージだったが、ジョーちゃんの存在感は半端なくでかくて、やっぱり本物はすげえなあと、ため息をつきながら聴き惚れた。その後、テレビにも出演するようになったのは、ショーケン主演ドラマ「祭ばやしがきこえる」のテーマソングがヒットしたからだ。

time in chagesは、柳ジョージとレイニーウッドのファーストアルバムだ。
1978年だから45年ほど昔の録音だ。
何回聴いたかわからないが、レコードはスクラッチノイズ満載で、嫌でも年齢を感じさせる。でも、それが良いのだ。レコードも所有者も歳をとる。
ライナーノーツに、井上堯之からの手紙という形で、柳ジョージへのメッセージが載せられている。
その一行目が、「ジョージおめでとう。待ってたぜこの時を。」だ。
30歳を過ぎてからのデビュー。そして63歳までの三十年ほどを、歌とブルースと、酒で走り切った。やっぱりカッコよすぎるよ。
デビューに関わった、井上堯之さんもあっちの世界に行った。
ショーケンも、志村けんも高倉健も、みんないなくなったなあ。

ギターコレクターとしても有名な井上堯之さんが、カラマツのギターを持って微笑んでいる写真が残っている。
縁あって、若きギタービルダーと知り合い、入魂の一作を献呈した時のものだ。本当に縁は不思議だ。
その若きギタービルダーは、いまでもギターをひとり木木(もくもく)とつくり続けている。
ジョーちゃんがもっと長生きしてくれたら、若きギタービルダー制作のギターを弾いてくれたのかもしれないなあ。
イヤ、ひょっとして、井上さんがカラマツギターを天国まで持って行って、ジョーちゃんが「いいギターっすねえ、弾いていいスカ」、なんていいながら、「一人」を爪弾いている、なんてことになっているかもね。


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