流日の覚え書き

流れゆく日々のひと時を掬い上げて眺めるエッセイスト。 あなたと共鳴し合えたらそれが人…

流日の覚え書き

流れゆく日々のひと時を掬い上げて眺めるエッセイスト。 あなたと共鳴し合えたらそれが人間として産まれた私の幸福です。 目に留めてくれてありがとう。

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最近の記事

深い意味や壮大な理由なんてなくて、生きてるってそれだけ

 人間ってただ一生懸命に、夢中になれる事を探して生きてるだけなのかも。 ———— やりたい事が分からない。 自分に何ができるのか分からない。 今の仕事じゃない天職を見つけたい。 人に喜ばれて自分の才能を活かす何かがしたい。とにかく今やってる事じゃない。 ————  私もだけど、そんな風に考えてる人って多いんじゃないかなと思う。でもそれってつまるところ、「夢中になりたい」が全てな気がする。仕事や今の自分の役割に夢中になれないから、何かを探している。 あるいは夢中だったけど、

    • 役に立たないことこそ、あなたに話してほしいと思う理由

      役に立つこと言わなきゃ、有益なこと言わなきゃ。 そんな声をあちこちで聞く。世界は鏡だ。これは私の内なる声なのかもしれない。 役に立つとは、そもそも何だろうかと考えた。 そんなものは、主観によっていかようにも変わる。時代背景や環境、その時の状況によっても様々だ。 今平和な日本で暮らす私たちにとって、一般的に役に立つこととは。 健康のことだったり、より未来を豊かにする為の知識やノウハウだったりする。 でもそれすらも状況によって一変するだろう。 もし目の前で誰かが溺れてい

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      • もうすぐあなたの花が咲く。

        近い人が不幸せかもしれない、というのはなかなかに見たくない事実だった。 消えたい、死にたい、どこか遠くへ行きたい…的な台詞を耳にして胸がぎゅっと詰まった。 なんで!?何がそんなにつらいの!?私が助けになるから話してよ!!という気持ちになったのだけど。 いやいや、私だってしょっちゅうそんな風じゃないかと気付く。笑 こちとら毎日、感情のジェットコースターに任せてワーワー泣いたり叫んだり大騒ぎだ。 消えたい事ぐらいあるさ。 死にたい事ぐらいあるさ。 人間だものね。 相手の話を

        • もう洗濯物を畳む行為は私を幸せにしかしない

          こんな私にもやる事が色々あるのだけど、基本的に頭の中が多動であるのに加えてスマホにどっぷり依存気味なので、気を抜くと様々なことが抜け落ちていく。 やる事・やりたい事に手を付けられないのは切ないので、デイリーウィッシュリストなるものを作ってみたのだが、逆にやる気が失せてしまった。 例えばこんな感じ。 ・ヨガレッスンを受ける ・布団の洗濯 ・1週間分の献立を考える ・お花の水切り ・ラベル印刷 なんだろう、この一切のときめきを取り去ってしまったかのような文字列は…。自分で

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        • 覚え書き
          42本

        記事

          セルフ名付けという遊びのススメ。

          自分自身の名前について、全く考えない人はいないと思う。 特に日本語は漢字を使うし、音の響きと漢字の意味とで二重に意味合いを持つように感じる。どの字を使うか、どの音になるか、どちらも大事だ。 私は子供の頃に自分の名前が好きではなかった。響きは良かったが漢字が嫌いだった。 大人になった今もSNSで名前を平仮名で表記している理由はそれだ。 私の名前は「幸子」と書く。読みは「ゆきこ」だ。察しはつくと思うが、散々「さちこ」と呼ばれる人生だった。学生の頃は、学年が変わるごと&教科が変

          セルフ名付けという遊びのススメ。

          遠慮せずに溺れる。

          幸せな日だった。 夫にねだっていたマッサージに行く予定の日に、急遽お願いしたお花が届き、注文していた新しいノートが届いた。 ⁑ 夫は家でも仕事をするので、忙しくなると子ども達の世話や家事が私にのしかかってくる。注文をたくさん貰えるのはありがたいけど、しんどいのはしんどい。 夫もすまなさそうにしていたので、「マッサージに行かせて貰えたら私もイライラせずに頑張れるよ!」と言っておいた。 「おぉ、出したるで。」という返事が返ってきたので、数日かけてサロンを探してメニューを選ぶ

          遠慮せずに溺れる。

          ナチュラルボーンあなた

          生まれながらにしての女優。 生まれながらにしての音楽家。 生まれながらにしての、あなたとわたし。 初期設定として与えられしもの。 全部ぜんぶ、どこまでいってもナチュラルボーンあなた。 死ぬまでずっと、ナチュラルボーンわたし。

          ナチュラルボーンあなた

          立春:染み染み大根とオラクルカード

          昨日は久しぶりに料理を楽しんだ。 結婚してから、そして子どもが産まれてから、料理を楽しむことがめちゃくちゃ減った。楽しめなくなった私は料理が苦痛になり、少しずつ台所に立つ時間が少なくなっていった。 3日前に突如、出汁が染み染みに染みた大根が食べたい!!!と思い立ち、材料を買い揃えた。 完全に持論だけど、胃袋からの「これが食べたい!!」はその時に身体に必要な物だと思っている。 せっかくなので子どもの世話をしながらの料理は避けたい。気が散るし、時短や効率ばかりを求めてしまう。

          立春:染み染み大根とオラクルカード

          頭蓋骨に響かせろ、愛を。

          1歳になる息子を抱きながら頭を撫でている。柔らかい毛髪に包まれて綺麗なカーブを描く骨の感触を感じる。 まだこの世に生まれ落ちて1年と少しの、小さな頭蓋骨を触りながら自分の声を出してみると振動を感じる。 あぁこうやって音や声は耳からだけでなく、振動として脳に伝わるのだなと勝手に納得する。 この振動が脳に影響しない方が不自然だとごく当たり前のように感じる。 科学的なことは何も知らないけど、「地球には重力があって重さのあるモノは上から下に落下する」という事実と同じくらい当然のよ

          頭蓋骨に響かせろ、愛を。

          まっさらな、まだ何も経験してない私だったらどっちを選ぶ?産まれたての私だったらどうする?

          突然ですが、去年の2月の記事を。 今更ながら2020年…あ、令和2年を振り返っている。 そうしていたら、年初に書いた記事を思い出したので読み返してみた。 私なりに2つのメッセージを胸に掲げていたので、読んでくださると嬉しい。 以下に一部抜粋します。 ひとつめ 『新しい自分にとって過去はもう必要ない。パターンを手放して。それは悪いパターンだけじゃなく、良いパターンも全て。』 これは受け取った時にとてもどきっとした。自分の成功パターンも手放すのは怖い。それで失敗したら?何

          まっさらな、まだ何も経験してない私だったらどっちを選ぶ?産まれたての私だったらどうする?

          2021年、年初の覚え書き。

          お正月に実家で過ごしていると親戚のおじさん夫婦が来た。おじさんは父とゴルフへ向かい、おばさんは家の中で母と話していた。子供の頃からよく知る存在なので私も時々話に混ざりながら気楽な時間を過ごしていたのだが、母に対して私がピリつく瞬間があった。 おばさんが、私に向かって子ども3人産んだけど体型変わらないわね〜と声をかけた時だった。私が返事をするより先に母が、「そんな事ないわよ、昔に比べたら大きくなってるわよ。」と答えたのだ。カチーーーーン!!!ときた。ムカついた。ムカついたけど

          2021年、年初の覚え書き。

          恩巡らせていきたい

          恩は返すものなのだろうか。 『恩を仇で返す』なんて言葉がある。 恩を仇で返すなんて!という言葉には、親切にしたのに、懇意にしたのに…。してあげたのに…。という押し付けが透けて見えるように感じるのは私だけだろうか。 20代の頃にお付き合いをしていた男性にこの話をしたけど、今ひとつ分からないと首をかしげられて淋しい気持ちになった事がある。 自分がやりたくてやってますと言いたい。誰かのせいにせず、自分で決めたい。 誰かが言ったからとか、世間的にはこれが正解だからとか、見返りが

          恩巡らせていきたい

          自己肯定感に騙されるな

          自己肯定感という言葉をあちこちで耳にするようになって久しい。 かくいう私も自己肯定感が低くてモヤモヤしていたタイプだ。何とか自己肯定感が高い人間になりたい…と、色んなことを学んだり試したりしていた。 思いっきり振り回されていた。必死だった。 自己肯定感の低い私は駄目なんだと、いかにも自己肯定感が低そうなことを思ったりしていた。 自己肯定感が高い人はいつもご機嫌なんだと聞けば、そうじゃないのにそんなフリをして自分の首を締めては爆発していた。 でもある日、疲れた。 そんなにご

          自己肯定感に騙されるな

          工事現場を見ながら、川と海と精子と卵子へ思いを馳せる。

            男達が働いている。ヘルメットを被り、腰にたくさんの道具をぶら下げている。重たそうな鉄骨や大きな木の板をいくつも抱えて運んでいる。なぜそれをそこからあそこへ運ぶ理由があるのか、私には皆目見当がつかない。 アルバイト先から見えるビルの外壁工事の作業風景だ。大きな建物にぐるっと足場を組んでいる様子を観察しているが、スケールがでか過ぎて私には彼らのひとつひとつの作業が全く理解できない。 個人的な感覚として、すごく男性的な部分を使う仕事だよなぁと思っている。 大きな物事を成し遂

          工事現場を見ながら、川と海と精子と卵子へ思いを馳せる。

          響き合いてぇじゃねぇかよ

          色んな人に会いたいな。会って何がしたいかって、響き合いたいよ。 会って響き合いたいじゃねぇかよ。 何でこんな口調なのか分かんないけど…、響き合いてぇじゃねぇかよという気持ち。 心の中で長渕のアニキがゴミ箱を蹴っ飛ばしている。 私たちにできるのは響き合うことだけなんじゃないのかと。 音を鳴らして反射して、そこからまた生まれる何かを。何かを。 死んでから自分の価値が分かるだなんて言わないでほしい。 分かったからって何になるんだ、教科書にでも載るつもりなのか? 生きてるう

          響き合いてぇじゃねぇかよ

          沼の底のバカボンのパパに会いに行こう。

          ここ数日、文章を書けずにいた。画面を開いては数文字書いて、下書き保存、下書き保存、下書き保存、下書き保存…。下書き保存の山を積み上げた。 書きたい事はあるような気がするのに筆(指?)が進まない。少し進めると、違うこれじゃないそうじゃないとどこからか声が聞こえる気がする。 私がこんな事を書いて何になるのだ。何の役にも立たないだろう。ただの自己満足をまき散らしてる公害じゃないのか。そんな声まで聞こえてくる。 ああ、また始まった。自分がいかに駄目で役立たずで薄っぺらい世界のゴミで

          沼の底のバカボンのパパに会いに行こう。