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自動車のサブスクリプションサービスについて

昨今タイムズカレコオリックスなどのカーシェアや個人間カーシェアAnycaの普及で、車は「所有から使用の時代へ」といった言い方がされるようになりました。

しかしながら、使いたい時に利用可能な車がない場合や、毎度同じ車種に乗れるとは限らないストレスなど、少し不便なところもあります。

空いてるところは空いてるらしいんだけど、うちの近所のカーシェアは土日はほぼ全滅なんだよね。1週間前に予約でも厳しい。

そこで、所有に近い形で利用可能な自動車の「サブスクリプションサービス」についてまとめてみました。


日本で利用できるカーサブスクリプション

カーシェアとカーサブスクリプションの大きな違いは下記。

【メリット】
1.契約期間中はいちいち返す必要がない。(リースに近い)
2.「わ」や「れ」ナンバーではない。
3.任意保険やメンテナンスフィーが込みの場合がある
4.3ヶ月単位で返却可能、などリースより最低契約期間が少ない。
5.中には高級車が比較的安く利用できる場合も

【デメリット】
1.自分で駐車場を用意し、車庫証明の用意が必要
2.一定期間契約が必要。※固定コストが発生
3.買ったほうが安いじゃん・・というケースも

コストメリットがあんまりない気がしますが、短期間(数ヶ月)で返してしまうこともできるところや、短期間で乗り換えを頻繁に行う人にとってはいいのかもしれません。

国内外の主なカーサブスクリプションを紹介します。


1.3ヶ月単位で乗り換え可能な 王道カーサブスクリプション - ガリバーが運営しているNOREL。 高級車は安いかも。

割と有名なのはガリバーのNORELかもしれません。
ガリバーが仕入れた様々な中古車や、BMWの新車が3ヶ月単位で利用できます。

なかにはポルシェやベンツなど高級車もあり、元が中古な分、比較的安い金額で乗れるのはメリットかもしれませんね。

参考までに、NORELに掲載されていた2007年式のポルシェ911カレラカブリオレ(保険込みで119,800円/月)は中古市場でもまだ800〜900万くらいします。5年ローンでも15万+保険費用くらいになりますのでお得だと思います。

※ローン試算表はあくまでサンプルです


2.だけどやっぱりお高いね - トヨタ、レクサスのディーラー系列が運営の「KINTO」。 

KINTO」は、トヨタ・レクサスのディーラー系販売会社が運営しているサービスで、人気のアルファード・ベルファイヤや、レクサスに乗ることができます。

契約期間は3年間とちょっと長くトヨタ車は3年間は乗り換えができません。そのためカーリースに近いイメージ。

レクサスは3年間で半年ごとに6台の新車レクサスを乗り換え可能。


ちょっと残念なのは、6ヶ月ごとに強制乗り換えなので、例えばRX450hを乗り続けたい!と思っても、だ〜〜〜め〜〜〜だ〜〜〜!!(仮面ライダーアマゾンの変身シーン風に)

税込みで19万ちょっとだしといてこれは残念なんですが、救いなのはスポーティーなFモデルに乗れるのは面白そう。

いろいろなレクサスに試し乗りしてみたい方や、「おれセレブだからしょっちゅう車買い替えてるぜ」感ねらってる人には良いかもしれませんね。


3.六本木、丸の内、渋谷に駐車場付き?! IT業界っぽい発想満載の 「カルモ」。

ちょっとユニークなサービスを提供するのは「SmartDriveCars(スマートドライブカーズ)」。
なんと駐車場付きパッケージ!

超都心の丸の内や六本木、渋谷エリアに駐車場+車が借りられるとのこと。


実際に六本木のどのあたりに駐車場があるのかは、サイトからはわからなかったのですが、なんだか面白いですね。

六本木エリアなら駐車場は4〜5万前後はするでしょうし、そもそも空きがないケースが多いので、そのあたりにオフィスがある方の社用車的な利用なら、だいぶアリな気がしました。

いまは車種入れ替え中とのことで詳細がわからないのですが、アプリで簡単に契約できるみたいですし、期待です。


4.まさかの自動車教習代がコミコミのプラン有。 ガソリンスタンドでお馴染みコスモの「スマートビークル」

コスモエネルギーホールディングスが運営している、個人カーリース。サブスクじゃなくてカーリースなんですけど、よくよく考えてみるとサブスクリプションとリースの違いは曖昧ですね。

個人的にはサブスクリプションは短期間で乗り換えや解約ができる、というところかなと思うのですが、それはまた別の機会にお話しましょう。

ちょっと検索した感じでは、クルマに関する専門知識を持ったカーライフコンシェルジュがサポートしてくれて、車種が幅広いとのこと。

トヨタが多めですが、確かに軽自動車から普通車まで、いろいろな車種が選べます。

煩わしい見積りや審査がネットで完結するのはいいですね。

面白いのは、「コスモスマートビークル めんくるパック」というサービス。なんと、運転免許の教習所料金がカーリースの月額に含めることができるという、実質、免許取得費用がカーリースにコミコミ(60回ローン感覚)でいけるプラン!!

教習所に行って、無事免許を取れればそのまま新車に乗れるという、高校生や大学生には夢のようなプラン。

おもしろいなと思いつつ、東京・関東近辺で通える教習所は、まだありません。地方中心。

こういう独自色は、刺さる人には刺さるので面白いと思います。


5.オリックスの個人向けリース「マイカー賃貸 カルモ」

カルモはサブスクリプションというか、要するにオリックスのカーリースなんですが、ネットで車種やグレード、オプションを選んで簡単に申し込みができるという点はお手軽。

申込みだけでなく、問い合わせもLINEやメールで完結するなど、今どき感は満載です。

メンテナンスのゴールドプランを選択すれば、原状回復費用補償、車検点検料、エンジンオイル交換などもコミコミ。

トータルで見ると、他社の通常のリースよりは料金が安いよ、とのことだったので、試しにハリアーを5年間で試算。

あれれ?? ちっとも安くないねコレ。。

メンテナンスパッケージは利用できない車種とのことで、車種によって受けられるサービスも異なるようです。

うーん。自分がほしい車種がたまたま安かったりニーズに合えば、というところでしょうか。


今後この市場は拡大する?? - 付加価値重視型のプレミアムサービスとして発展しそう

海外ではポルシェやGM、BMW、フォードがサブスクリプションサービスを提供しており、新車が出るたびに乗り続けることができるなど、各社独自のサービスを提供しています。

今の所、誰もが絶対買うよりお得じゃん!!と思えるサービスはないかもしれません。

でも、ある程度市場ができてくれば、今後は車の所有+サービス、例えばメンテナンスが無料だったり、避暑地のホテルや温泉がオフシーズン格安になるなど、いろいろなサービスとの組み合わせで差別化が図られていくと思います。

コストメリットのあるサービスというよりは、都会型・付加価値重視型のプレミアムサービスとして、各社独自色で差別化を図りながら、成長していくのではないでしょうか。

おしまい。

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