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『なんて美味しいの』

同じ景色 同じ味
同じ肌 同じ時間(とき)

背中で聴く あなたの歌声
最たるもの 穏やかな昼に融かす

大事なものを置いてきた過去は終わり
嘘が本当になるのは簡単
今、確信を得る瞬間   

大切なものが生まれた”今”
手を伸ばし繋いだのは直感
茹だる世界が重なる快感


同じ景色 同じ味
唇かすめて 確かめたい
あなたはなんて美味しいの

同じ肌 同じ時間(とき)
唇ぬぐって 確かめた
あなたはなんて美味しいの


要らないものは捨ててきた
新しい始まり
二人一つのトランクで    
まだ拡がるならブランクで


あなたの見ているものを見せて
あなたの聴いてるもの聴かせて    
32cm上の世界で
色彩りどりの音が溢れて

あなたの味わうものが知りたい
あなたの触れた感触が見たい
32cm下の世界で
奥の奥の奥まで馴染ませて


同じ景色 同じ味
唇ぬぐって 確かめた
あなたはなんて美味しいの

同じ肌 同じ時間(とき)        
上手になんか出来ないわ
あなたはとても美味しいの

同じ景色 同じ味
唇重ねて 確かめたい
あなたはなんて美味しいの

同じ肌 同じ味
唇かすめて 確かめた
あなたはなんて美味しいの


あなたは

なんて美味しいの


同じ景色 同じ味
同じ肌 同じ味

あなたはなんて美味しいの

あなたは

なんて美味しいの

2021.7.29リリース
https://linkco.re/bR2vuMS9

実に十数年ぶりのオリジナルリリースでした。
夏の北海道の旅から帰ってきた途端に浮かんだ曲。
雄大な自然の中を走る車の助手席で私が見たもの、聞いたもの。
(野生の鹿を見た。初めて見た。運転席からは
「飛び出して来ないで良かったわー」と。道産子、強過ぎんかw)

「気付いたら口ずさんでいたわ…」というお声を方々から頂いています。
癖になるよねw 最後の繰り返しとか。私も歌ってるもん。

サビから出来ました。
Logicでポチポチ曲の骨組みを作り出して3ヶ月強。
拙い技術ではにっちもさっちも行かんくなって、鍵盤奏者の鈴木潤さんに
「助けてー!」と要請。ちょっと手直ししてもらっただけで、
びっくりするぐらい私の頭で鳴っていたものに近付いたのです。
こりゃ自分じゃ無理だわ、って事でトラックメイクを潤さんに正式に依頼。
それが出来上がってきたのが、まさかの次の冬の北海道旅の初日!
飛行機乗ってる間に届いてたw
この曲、なんか、”持ってん”だよなー。

最初に聴いた時はアーバンな感じになっていて驚いたのですが
(私が作った時点では、かなりルーツ寄りだった)
潤さんの意図を聞いて「サイコーじゃん!」って思った。
私は夏の北海道の雄大な緑の”その場にいた人”で書いたのだけれど
潤さんは歌詞を読んで”都会で思い出している人”の視点で作ってくれてた。
つまり、この曲は

一曲の中に2本の世界線が同時進行しているのです。

面白いよねー!!!

結構ストレートな歌詞だと思うのですが、
聴く人によって”主人公が何処に居るのか?”が変わる曲。


mixに関して相当勉強になった曲です。
レゲエのmixってそういうことか!とか
もっとこうして!をどういう言葉で表現するのか?とか
(「全部お任せします!」って人以外は、
歌い手もmixに立ち会って、知ると良いと思う…)


若く才能あふれるエンジニア・中島京翼(通称・京ちゃん)の腕も光ってます。
でっかいサウンドシステムでも鳴り負けないし、イヤホンで聴いても気持ち良い。
チョー骨太。物凄いベースの太さと心地よさにラヴァーズ感もガッツリ乗ってる。
素晴らしい。彼の”新たな知識の吸収力”にも舌を巻きました。
(ちなみに、インイヤーのもので聴くと私に囁かれます。
 殺傷力ハンパない。私もゾクっとする(白目))

いや、ホント、潤さんも京ちゃんもありがとうね。。。
あーでもないこーでもない、もっと良くなる!とかなりの時間をかけました。

私としては、ラヴァーズがやっぱ好き!こういう曲を作りたい!歌いたい!
『熱帯夜』から今まで
自分の中にあるJillyのレゲエをガッツリ集約できたと思ってます。
良い曲になったなぁ、と本気で思うのです。
熱くて、幻想的。想いは現実であり、”視認できる”に変わるような。

あと、京ちゃんが最初にmixのリファレンス取ってくれた時、やりたいことはもう伝わってる気がして「任せたら大丈夫だ!」っていう絶対的安心感が既にあった。
京ちゃんに「どうしようと思ってくれてる?」って尋ねたら、
「この”肉肉しさ”はしっかり出したいっすねー!」
爆笑www 肉肉しいってwww
ですが、このワードは潤さんと私にとって「それーーー!!!」って言葉だったのです。生々しいともちょっと違う、なんていうか…っていう所をまさかのエンジニアくんがビタッと三人の共通認識に変えてくれた、っていうw
いやぁ、笑った!

そうなの。
この曲は、ファンタジックでありつつ、肉体を持つ人間の感覚全開、全放出の曲なんよね。
(そのせいかrec終わった後に嘔吐する、っていうw 全部出ーす!でしたw)
聴き、見て、香り、触れて、温度を感じて、味わう
それに感情と想いと直感がある。
五感では足りない。もっともっと微細な感情や感覚までが全てリリックに顕現した。

一気に書いてホクホクしながら読み返した時「あ…ヤベェもん書いちまった…」と思ったんですよねぇ(遠い目
だって、ともすれば猟奇的だもの。
生々しい程にナマ。生きてる人間感。正に”肉肉しい”。
なんていうのかな…ヒト臭いところも、私は人がヒトたる所以だと思うのです。
汚さや欲深さすら面白いし美しいと感じちゃうのです。
そして、その汚さや醜さすら全て愛せてしまう。


あ!そうだ!実はこの曲、
ブリッジ部分は(「あなたの見ているものを見せて」から)
コーラスの鳴っている位置を変えています。
それまでは主線を真ん中にして斜めに配置されているのですが、
ブリッジは縦真っ直ぐになっているのです。
ここは私の要望。
積み上げられていく音
縦に配置することで「32cm」が表現できるような気がした。
で、やっぱ変わるのよね、曲の印象が。
ホント、”mix立ち合いのススメ”よ。
自分の頭の中で鳴っていた音を、構築できるようになっていたんだ!
ということにもビックリだったのです。
私、こんなことも出来るようになってたんだー、って嬉しかった。

人生に孤独が付き纏っていた私にとって、
仲間がいる喜び
人とモノを創る歓び
も知った一曲です。


私自身が大好きな曲。
自分で愛でられる曲を出さないと、私は絶対後悔するってもう知ってる。
そういう「過去の経験」ってのも活かせた気がします。


皆様も
どうぞ愛でてやってくださいませ。


あと、#なんて美味しいの を流行らせたい。

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