見出し画像

『りすの四季だより』で学ぶ防災―歩いて逃げられる水位は「大人も子どもも膝下まで」

9月は防災月間です。
台風や地震などの自然災害はいつ起こるかわかりません。
これからの台風シーズンにむけ、ご自身・ご家族の避難について考えたことはありますか?

今年も全国各地で豪雨災害が起こっています。ためらうことなく命を守る行動がとれるように、日頃から意識しておくことが大切です。

防災・減災に向けて家族でできること、見直したいことなど防災知識がぎっしり詰まった『りすの四季だより』から、いざという時に向けて知っておいてほしいポイントを紹介します。

著者はアウトドア防災ガイドあんどう りすさん。アウトドアの知識を生かした、日常生活にすぐに取り入れられる防災・減災の知恵が満載の1冊となっています。

※過去記事の紹介~

今回は、浸水時に歩いて避難できる水位について本誌から紹介します。

―2章 夏 太陽の季節を楽しむために より抜粋―
便利な長靴選びのポイントは?
歩いて逃げられる水位は「大人も子どもも膝下まで」

注意点として真っ先にお伝えしているのが、「膝より上に水がきたら流されるよ」
ということです。膝上の水位で水圧を受けると、膝が自由に曲げられなくなります。すると、次の一歩がまったく踏み出せなくなり、ただ耐えるしかできなくなります。そのまま少しでもバランスを崩すと流されます。
(中略)
大人も子どもも歩いて逃げられるのは、膝より下の場合だけと覚えていてください。
「50センチ程度の深さで流される」と紹介されているものを目にすることがありますが、これは「大人の膝の高さ」という意味です。子どもの膝はもっと低いのです。
子どもを含め、背が低い人や脚の力が弱い人であれば、早めに避難しないと危険だということを覚えておいてくださいね。そして、膝上まで水がきたら、もはや外に逃げられず、上に逃げる(垂直避難)しかなくなることも。
(中略)
雨雲レーダーを見て、早めに避難しようと決めたとします。水位が膝より下だとしても気をつけてほしいことがあります。膝の高さより短い長靴を履いていると長靴の高さで水が入ってきます。そうすると、足元からバランスを崩し、体が流されてしまいます。特に、子ども用の長靴は短いものがほとんどです。抱っこやおんぶが難しく、どうしても歩かせなくてはならない場合は、ウェット素材などのウォーターシューズなどを履かせてください。

雨は地震と違って予報が出るので、雨雲レーダーを見たり、気象庁の「高解像度降水ナウキャスト」などで情報を集めながら、いつ状況が変わってもいいように早め早めの対応を心がけ、合わせて避難する時の履物などについても配慮し、歩きやすく逃げやすい履物などの準備もしておくと心強いかもしれません。


※参考サイト 気象庁「高解像度降水ナウキャスト」
政府広報オンライン「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難!
5段階の「警戒レベル」を確認しましょう

※Amazonで好評発売中!

※関連記事




この記事が参加している募集

みんなの防災ガイド