NPO法人-キルギス小麦農業~食糧こそ国の命~

農業は楽しく、美しくやるものです!  

 (長くなります)

驚くなかれ、何と、“キルギス国は日本と兄弟国” であった !
日本には、古事記や日本書紀に“海幸山幸”の神話がある。
「兄の海幸彦-火照命(古事記)、火闌降命(日本書紀)」は海佐知毘古(漁師)として、「弟の山幸彦-火遠理命(古事記)、彦火出見尊(日本書紀)」は山佐知毘古(猟師)として暮らしていた。
そして、肉が好きな弟はキルギスに残り、魚が好きな兄は東に渡り日本人になったという。

山幸彦は神武天皇祖父に当たるという。この海幸山幸の史話をキルギス人は信じており、両国は今も兄弟の血を引いているとキルギスでは今でも伝えられ、日本に同胞が手を差し伸ばしている。

顔も性格も非常に似ている(失われた10支族との同祖説もある)。血は水よりも濃い。更に、キルギス人の赤ちゃんには、日本人同様、お尻に青色の蒙古斑もある。

現下、ロシアの輸入と送金に頼ってきた日本と兄弟国のキルギスの人々は今苦境にある。ロシア紛争は長期化が予想される、急がねばならない。
キュウリやトマト、レタスなどのシンプルなサラダも絶品だという。

 

『マナス』は、キルギスに伝わる英雄叙事詩である。また、その主人公たる勇士の名でもある。口承された数十万行にも及ぶ壮大な民族叙事詩で、ホメロスの『イリアス』や『オデュッセイア』、古代インドの『マハーバーラタ』などよりもはるかに長く、世界で一番長い詩として「ギネス世界記録」に認定されている。ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。首都ビシュケクに愛馬アククラと共にマナス像が建つ。

英雄のマナスという人物は、『旧約聖書』に登場するマナセ族の父祖・マナセと共通する部分が多いことから、キルギス族のルーツについて「古代イスラエルの失われた10支族」の末裔とする説があるのだ。

今日、地球の人口は79.5億人に達し、国連経済社会局によれば、2050年には97億人、2010年には112億人に増加し、アフリカ・アジアが80%を占めると予測され、もう一つの地球か惑星が必要となろう。

世界的にみれば、小麦が穀物の王様である。小麦は現在、全世界で年間8億トンも生産されている。

小麦といえば、パン・中華麺用の硬質小麦に代表されるが、生産国では、輸出を規制する(自国ファースト主義)動きが拡がり、国連(WFP)の予測通りに世界食糧パンデミックの襲来を招いている。

日本でも国民食に近いラーメンは、やがて市民に手の届かない高級食となる。時代は過酷に迫る。

日本でも2022年4月からの輸入小麦の政府売渡価格につき、農水省は17.3%の引き上げを行うと公表した。引き上げの限界は誰も読めない。


世界には2つの大チェルノゼム層(黒土)がある。
1つは,ウクライナからロシアに至るユーラシアの「大草原地帯」(the Steppes)。
もう1つは,北米中西部の「グレート・プレーンズ」(the Great Plains)であるが、終わりが見えない戦争であるロシア・ウクライナ紛争で、世界一の食糧庫が廃塵化している。

 そこで、本NPO法人定款の第4条 及び第5条には、法人の目的を次のように定義した。

第4条 この法人は、その目的を達成するため、次に掲げる種類の特定非営利活動を行う。
(1) 国際協力の活動
(2) 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
(3) 経済活動の活性化を図る活動
(4) 情報化社会の発展を図る活動
(5) 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動 

第5条 この法人は、その目的を達成するため、次の特定非営利活動に係る事業を行う。
(1) 「日本+キルギス」の兄弟関係を内外に普及・啓発する事業
(2) 若者をキルギス国へ誘致する事業
(3) 中央アジアのキルギスにスマート・アグリを扶植する事業
(4) その他この法人の目的を達成するために必要と思われる事業

そして、第3条の目的と事業にはこう定義した。
『この法人は、日本の兄弟国であると伝承される中央アジアのキルギス国に於いて、硬質小麦に関する営農支援事業を行い、キルギスとより一層の緊密の度を深めつつ、迫り来る日本の食糧危機施策に寄与することを目的とする。なお、硬質小麦とはパン・中華麺用の種別である』。

【 法人概要 】
日本語名 : 特定非営利活動法人 キルギス小麦農業 ~食糧こそ国の命~
英語名 : NPO Corp. Japan-Kyrgyz Wheat Agriculture
ロシア語名 : НПО Япония-Куругису по выращиванию пшеницы

事務所 日本;NPO法人キルギス小麦農業
      神奈川県藤沢市片瀬357-6-404(主たる事務所)
   理事長 ;仁平 宏  ベトナム在住
      #401 , 35/6, Me Linh St., Ward 19, Binh Thanh Dist.,
      TP HCM, Vietnam
      E-mail ; jin2186@gmail.com Tel ; +84-90-6369315
  監事;持田 圭介(CPA)
      神奈川県藤沢市鵠沼橘1丁目17番11号 順天ビル4F
     〒251-0024
     E-mail ; mocchie555@gmail.com Tel ; 090-9448509
     副理事長 ;石田 真貴
    “       ;佐竹 可南
   専務理事 ;櫻井 真里絵
   常務理事 ;髙尾 安奈
     “    ;野内 真緒
  (平)理事 ;9名 

理事長(仁平)の略歴;
半世紀間を主に海外で活動。IBM-Asia Pacific HQ(日本IBMの親会社)には28年勤務、VN戦争中に米軍基地等での戦闘歴有り。最先端大型コンピュータの維持、管理する。実は、ベトナム戦争は初めてのコンピュータ戦争であった。
1975.4.30サイゴン陥落3日後、仁平は負傷しながらも米大使館屋上からヘリで第7艦隊艦上へ、命からがら生還。現地のオフィスから逃げ遅れた数名のIBM社員は北のVCに銃殺された。
その後、仁平は大学ゼミ・IBM後輩が社長の㈱大和コンピュータ(JQ)役員にヘッドハントされる。
仁平はこの社で、SW QCの世界標準であるCMMI(能力成熟度モデル統合)日本に於ける第一人者となる。
この社で、仁平は日本の中小企業では初めてのCMMIを達成し、大手ICT4社に次ぐ5社目の戦跡を残した。このCMMIは、当時世界で最も高額で厳密なシステム監査と評され、社に2億3千万円もの負担をかけての達成であった。
この結果、国内ではMETI大臣賞を授与され、海外からも大きく評価され、社の名を国内外に著名にした。

話は長くなるが、この大和コンピュータの特異性を伝えておこう。
この社は港区白金に自社ビルを有するリッチな会社であったので、仁平が自在に海外に動け、CMMI達成が可能であった。
社員を徹底して大切にする会社であった。参考までに、見学したらいい。
それは、ビル全体を電磁波防御の網を張り、床下に備長炭を敷き締め、全社員裸足であり、天井から空気洗浄器で噴霧し、飲料水は天然水を更に電気分解し超微粒子化した蒸留水を使用していた。
全社員はin-houseのSW技術者集団であったため、脳の働きを最大限に発揮できるようにと、創業者である先代社長の経営理念であった。
現在の日本の企業400万社あるが、ここまで社員を大切にする会社は数少ないであろう。
この間、インドのバンガロール、ベトナムはサイゴンにアウトソース先として100%子会社を設立、日本ではインド人、ベトナム人技術者を採用し、国際化を図った。
更には、社独自の農場を所有し、社内食堂でオーガニック100%の食事を社員に給し、“社産社消”ともいうべくICT化を実践しているユニークな会社であった。仁平は農業従事者としてJ-GAPも取得、学べた14年間であった。
一番は農業のICT化を図り、“i-Agri.”の商標登録を行って日本農業界の先陣を切ったことだろう。

今回も“キルギス小麦農業”の国際商標化も図ってみたい。


話は戻るが、こうした社風にいたので、CMMI本部のSEI(SW Eng.Inst.)はDoD(米国防省)傘下のPitts.のCMU(Carnegie Mellon Univ.)にはシャトル折衝を重ね、結実させたものであるが、その後、1998年からMETIとベトナムのICT業界育成のため平沼赳夫大臣をトップにハノイ入り。この数日後、ニッコウ・ホテル滞在中に米の同時多発テロ事件が発生したのだ。
大臣は急遽帰国したが、METI官僚らは残留した。内一人は事務次官となっている。

ここで、ベトナム側の中心は弱冠39歳の国有会社FPT社のCEOのTG.Binhであった。当時のFPT社は200名程度の零細会社であったが、今や35,000名の国際企業へと育った(なお、現在、Binhは日本の経団連のメンバーでもある)。なお、Binhは国費でモスクワ大にて数学と物理学のPh.Dを取得している。

仁平は、2005年、モスクワでのCMMI国際会議に日本代表で出席、各地でダーチャ (дача、別荘兼農場) も実学、帰路途上に中央アジア各国を周遊し、この時、キルギスが日本の兄弟国であるという説話を初めて知る。今回のNPO法人が発意の原点はここにあった。

余談になるが、仁平はモスクワでは、かつてベトナム戦争時にソ連が奪い去ったIBM大型コンピュータの残骸の探索をIBM-ロシアと密かにスパイした。
当時、人工衛星打ち上げ競争はソ連が米を一歩先んじていたからである。 

難を申せば、本NPO法人の認証を受けるために2年半もの期間を要したことである。日本の行政の縦割り組織と書面主義、そして日本独自の印鑑制度のためであった。日本の起業率は世界最悪を実感したのである。
敢えて、コロナ禍も加えておかねばなるまいが。日本はNPO法人が敷衍しているが、海外ではNGOが通例だ。日本にはNGOの法規すらない。
日本の後進性は顕著である。 

ところで、現在、仁平の座標軸はサイゴン市で戦争の凄惨さと、望郷と、並びに私憤が残るサイゴンに独居する(愛犬と)。妻は13年前に癌死している。現、早慶サイゴン連合会会長。
また、仁平はこれまで、海外は、駐在を含め、30ヵ国位を巡回している。
なお、数か月前より“Note”に週一程度で、日本の次世代のためにと投稿している。
 

Ms. Myktarbekova Gulnaz

      

 

キルギス事務局 ; Kyrgyz Republic, Bishkek city,Abdrahmanov St.,135-13     事務局長 ; Ms. Myktarbekova Gulnaz 
     Email;  gulnazm@gmail.com(日本語は堪能である)
  なお、従姉妹が政府の副大臣に昇格する(‘22年3月より)      

パートナー ; NPO法人ジャポン・キルギス・ビリムディギ
        Nippon Hospitality Tabi Company LLC(NHT)
     代表;サマコワ・イバラット、朝山琴美(共同代表)

   

サマコワ・イバラットさん

     

朝山琴美さん

  

                 

イバラット女史の略歴;彼女は旧ソ連圏全体の日本語弁論大会で優勝、
  日本に留学、2010年に千葉大学法経学部法学科を卒業。日本在6年。
  中央アジア初のマラソン大会“キルギス-シルクロード国際マラソン
  というユニークな大会を仕掛け、透明度世界第2位のイシク・クル湖
  を眺めて走る爽快なコースである。毎回、マラソン好きな日本人男女
  が30数名が参加している。彼女自身も一人のランナーとして走って
  いる。NPO法人ジャポン・キルギス・ビリムディギ代表も務める。 

NHT社の事業内容;総合旅行業、コンサルティング業、輸出入業、研修
  事業・セミナー開催、留学事業
  Tel. +996 556 052 341(ロシア語) +996 312 521 323、
   +996 550 031 287(日本語)
  Email;nhtabi.com@gmail.com


【キルギス概要】

ところで、“キルギスって、何 ?” 殆どの日本人は怪訝な顔をする。
キルギス国を地図で表示しよう。

 

 

 

 

近年のキルギスの人口は 2010年の548万人から2020年には660万人と10年で20%も増加している。

キルギスの若年層は、20 歳未満が40%、30 歳未満では58%と、平均年齢が何と27歳歳)である。

大学は53校(殆どが国立)、専門学校は230校もある。

実質GDP成長率は4.5%、物価上昇率は1.1%で、失業率は、6.6%である。

経済は、ロシアへの約80万人の出稼ぎ労働者からの送金に大きく依存している。人口の60%以上が農村部に居住しているが、大多数が小規模農家(デフカン)であり、栽培から販売まで個別に行っているので、未だ農家の組織化率は僅か1%に過ぎない。そのため、国内消費小麦の約40%を隣りのカザフスタンやロシアから輸入している状況である。

まずは農業セクターでの雇用の創出がこの国の喫緊の課題であり、当NPO法人が小麦農業を通して、6次産業化を図り、キルギスを“日本の48番目の県”にという意図がここにある。

 

 

上図で見るように、キルギス国は、7,000m級の天山山脈に阻まれ天山北路と南路に分岐され、その狭間の緩衝地域に在るため、中国の一帯一路(BRI/OBOR)のルートから外れた位置にある。

その昔、玄奘三蔵も天山山脈に阻まれたキルギス主要地域を避け、大きく迂回して往復している。キルギス地域には砂漠地帯はなく、アラブの隊商もこの地域は避けた。かつて、マルコ・ポーロも天山山脈に阻まれ遠回りとなる天山南路を通って元の都大都に至っている。

現在も中国の一帯一路上に位置しながらもキルギスの中央部は通れない。隣接したウイグル自治区も天山山脈に遮られて往来が実勢的に不可能である。この様に、キルギス中央部は、地政学的に有史以来、言わば未踏のニッチな地域といえる。 

現在のキルギス国の現況を伝えよう。 

《 4つの大きなバザールに囲まれた首都ビシュケク 》

首都ビシュケクには大小様々のバザールがある。
キルギス人が支配する中央アジア経済の心臓部分であるだ。

 

 西端には最大の「オシュ・バザール」、北部には「ドルドイ・バザール」があり、中央アジアでは最大のバザールである。ここのバザールは、商店が、約1キロ四方にびっしり立ち並ぶ。空きスペースには果物やパンを売る露店がひしめき合い、近隣の国の商人も買い付けに来る。
このドルドイだけで年間売上は5,000億円前後という。

更に、北東部に、「アラメディン・バザール」が、南東部には、「オルトサイ・バザール」があり、中央アジアの経済の中心となっているのだ。ビジネス・チャンスは無限に存在する。

当NPO法人はこれらの各バザールに、日・キの国旗を掲げた4・5店舗を企画している。



《 イシク・クル湖 》


キルギスの一番魅力的なエリアは、このイシク・クル湖(熱い湖)である。中央アジアの真珠”、“天山の真珠”、“キルギスの海”と呼ばれている。
イシク・クリ湖の透明度は20mを超え、1番のロシアのバイカル湖に次ぎ2番目で、琵琶湖の9倍だ。

流れ込む川は約180本もあるが、流れ出す川は一本もないため、水分のみが蒸発し、薄い塩湖(不凍湖)である。玄奨の「大唐西域記」には“熱海(ねつかい)”と記されている。
このイシク・クル湖の南岸に耳目を集めるタムガ村がある。キルギスにシベリア抑留(ラーゲリ)された日本軍人の125人(全員が帰国)が建設した。ソ連の高級将校のためのサナトリウムが現存し、療養所として未だに利用されている。沈泥を利用した水圧マッサージの治療で、宇宙飛行士のガガーリン少佐も利用した。

 

 《 金鉱山 》

 

キルギスは金鉱山で有名である。上図に示す3大金鉱山があり、鉱物資源が豊かである。

イシク・クル州のクムトール鉱山、同国西部Chaarat 鉱区で探鉱を行っているカザキミス、ボジムチャク

の金鉱山で、カナダ、スイス、英国が金鉱床を開発中である。

他にも、7つアンチモン鉱床、3つのスズ・タングステン鉱床、レアメタル鉱物鉱床で有名である。

また、ジャララバット・オシュ・バトケン州で、15の石油・ガス鉱床が開発されている。

 

《 アレクサンダー大王のクルミの森 》

 

キルギスには世界最大の自然のクルミの森がある。かつてアレキサンダー大王によって植えられたものという。ジャララバード州のアルスランボブにある。6万ヘクタールに及ぶ。

毎年1500トンものクルミが採れる。ロシア語でクルミのことをギリシャナッツと呼ぶ。 

《 ワールド・ノマド・ (オリンピック)ゲーム 》


 キルギスでは、中央アジア最大のスポーツイベントである世界遊牧民大会“ワールド・ノマド・ゲーム(World Nomad Games)”が2年に1回開かれている。

まさに「遊牧民のオリンピック」と称される様に、乗馬・首なし羊の奪い合い・モンゴル相撲・流鏑馬・鷹など草原の男たちのぶつかり合いだ。2018年には、77か国から3,000人以上のアスリートが参加、国際的な注目を集めている。 

 

《 映画 ”馬を放つ”  》

第63回カンヌ国際映画祭(2010年5月)で初上映された「明りを灯す人」のアクタン・アリム・クバトが監督・主演したドラマである“馬を放つ”が2018年3月の日本で上映された。
映画祭パノラマ部門、国際アートシネマ連盟賞受賞、
ベルギーMOOOV 映画祭2017最優秀作品賞受賞など受賞を重ねている。


《 女性格闘家 ヴァレンティーナ・シェフチェンコ 》


現役の女性総合格闘家(キックボクサー)のヴァレンティーナ・シェフチェンコの名は知っていよう。
現役の格闘家である。美人だ。
第2代UFC世界女子フライ級王者。元WMC世界女子スーパーライト級王者で負け知らずだ。キルギス国立芸術大学を卒業。
首都ビシュケク出身。現在、アメリカ合衆国ラスベガス在住し、鍛錬中である。両親共にウクライナ人と聞く。

 


《 中央アジア・アメリカ大学 》


 キルギスのほぼ中央部にあるナルイン市には‘中央アジア・アメリカ大学’がある。
NY州にあるバード・カレッジと姉妹校であり、US流の大学である。在籍者数は1,200人、職員は310人の規模である。
15の学士課程、10の大学院課程がある。

中央アジア・アメリカ大学では、他の大学と異なり、英語を外国語として学ぶ授業はなく、基本的に大学の英語で開講されている学部授業を現地の学生と一緒に受ける。

取得できる科目は、社会学、人類学、国際比較政治学、ジャーナリズムなど複数の学部に渡る。どの授業も最大20人ほどの少人数で構成されている。 

《 キルギス・日本人材開発センター 》



 キルギス・日本人材開発センター(KRJC)は、キルギスのビジネス人材育成を目的に、1995年に両国政府の合意に基づき、首都ビシュケクに設立された。以来、JICAが2003年から主にビジネス分野を、また国際交流基金が2013年から主に日本語教育活動を支援している。

KRJCでは、これまで16,500人のビジネス分野の参加者、5,800人の日本語コース修了生、そして14万人を超える日本文化や相互交流活動の参加者を擁している。

KRJCでは全6段階のレベルのコースに独自の中上級コースを加えた7コースが同時開講され、常時60〜70名が日本語を学んでいる。このほか、日本語力試験体験コース、ジュニアコースなどを不定期で開催しており、KRJCで日本語を学んだ方は累計で5,800名にも上るが、彼ら、彼女らの活動の場が限られる。

日系企業はキルギスへは殆ど進出していないので活躍の場がないのである。

 

《 JICAの一村一品活動 》



JICAは、2000年に首都ビシュケクに事務所を設け、青年海外協力隊(Japan Overseas Cooperation Volunteers, JOCV)をこれまでに237名(内女性、157名)、シニア海外協力隊が40名(内、女性7名)もいる。
派遣期間は2年間だが、草の根レベルの貴重なキルギス生活体験者であり活用したい。

過去20年以上、営々と蓄積してきた日・キ間の人的関係は千金に値する宝庫だ。
2006年からJICAの協力のもと、地域経済活性化を目指した一村一品(OVOP=One Village One Product)事業が始まった。

良品計画(MUJI)とイシク・クリの一村一品プロジェクトとの連携によって生まれたフェルト製品や蜂蜜、塩など多くの商品化に成功し、裕福でない農民たちに金銭が入るようになり、人・組織の育成が着実に進んでいる。

また、在任中のJOCVが9人(内、女性5名)いる。半数以上が女性である。

当NPO法人はこうした貴重な人財を最大限に生かしたいのである。女子力が成長のバネだ。

一方、日本では帰国後の再就職が難しい。当NPO法人がキルギスへの再チャレンジのためのスマート農業ビジネスを起案し、提示する。

彼女達はJICAで派遣前に語学の事前学習も受講し、キルギス語・ロシア語も学習済みだ。2年間の現地での住民、村民たちとの協力活動を通じて貴重な経験とコネクションを有している。余りにも勿体無い。

ただし、中国製の安価な模造品に追随されるのはどこでも同じだ。

また、KOICA(コイカ、韓国国際協力団)は、韓国とウズベキスタン間は週6回、韓国とカザフスタン間

は週4回旅客機が運行している。韓国の対中央アジア交易と投資が毎年増加を続けているため、韓国人の中央アジ ア訪問が急増し、ウズベキスタンでは韓国での就職希望者が増加している。直行便もない老衰気味の日本に対しキルギス人が抱懐しているわけではないと思うべきであろう。
海外から見る日本は余りにも元気がないのだ。

 



《 日本人歌手・三田りょう 》


 演歌歌手の三田りょう君をご存知であろうか? キルギスで最も有名な日本人だ。

2013年、キルギス友好イメージソング“風の旅人”を発表。「キルギス共和国23周年独立記念コンサート」に出演し、キルギス大統領の前で披露し、観客5万人からも大歓声を浴びた。6日間の短い滞在期間中に出演した。メディアの数は10本を超え、三田りょうのために記者会見も行われるという歓迎ぶりだ。

キルギスでの演歌ブーム、カラオケの火付け役である。若く見えるが60歳を超えている。

 

 

 

【 スマート・アグリの移植へ 】

 

スマート・アグリは、「農業」×「先端技術」であり、ロボットドローン、AI、IoT等の先端技術を活用、自動化、超省力化する農業であるが、ネックは、導入コストが高いことである。

現在、日本では、ロボット(無人)トラクターも実用化され、農業はスマホで操作する時代である。搬入したい。さて、キルギスの概容を伝えたので今回のスマート・アグリの核となる小麦に焦点を絞ろう。

 

この小麦についても、飽食に慣れた日本人には小麦が種々に分類されることにも関心は薄いようだ。

小麦は元々は中央アジアの高原地帯が原産であった。  

小麦は、蛋白質質(グルテン)の含有量により、パン・中華麺用の硬質小麦(強力粉)、うどんは中間質小麦(中力粉)、天ぷら粉・ケーキ類は軟質小麦(軟力粉)の3用途に大別(日本式)される。

当NPO法人が対象とする食糧の小麦は、パン・中華麺用は上記の硬質小麦(強力粉)である。

なお、欧州の各国は、グルテンの含有量ではなく、ミネラル基準(灰分量)で分類している。

 近年、若者による食の欧米化は、お米・うどんからパン・中華麺への食の変化が時の趨勢である。 

この硬質小麦は、日本の自給率は僅か“1%”というデータさえあるが、少雨・亜寒帯の北海道地域でのみしか栽培できないからである。梅雨のある本土では栽培に適さない。

 驚くことに、日本は、世界第1位の農産物の純輸入国だ。輸入が制限されれば直ちに飢餓状態に陥る。

宿縁であろうか、地理学上、キルギス国の首都ビシュケクは札幌、十勝地方と同緯度に位置し同じ気象条件なのである。硬質小麦は冷涼で降水が少ない、乾いた土地を好むからである。

以上が、当NPO法人がキルギスへ進出する主因の一つであるが、両国の自給率を少しでも高めたい。

なお、私、理事長の仁平は、日清食品の安藤宏基CEOとはクラスメートで、卒業後は私はIBM、安藤はコロンビア大MBAへ進んだ。共に三田ではMktgを学んだ。今でも毎年1回クラス会を開いており、安藤はラーメンの新製品を大袋に入れ出席者全員に配っている、もう半世紀も続いている(私が永久幹事)。私がラーメンの素である小麦に蘊蓄がある一因である。

 《 ドローンを最大限に活用 》

 

言うまでもなく、時代はドローンをいかに駆使、応用できるかにある。

農業用ドローンの活用範囲は多岐にわたり、これからが楽しみだ。

例えば、農薬・肥料の散布、圃場のセンシング、播種、受粉、農作物の運搬、特に。中央アジアのバッタ駆除、イノシシ、オオカミ等の害虫(獣、鳥)にも威力を発する。鳥獣被害対策などだ。

なお、当NPO法人には国交省認定のドローン資格を有する2名の若手役員がいる。

 

《 “日本の農業は女性にしか期待できない” 》

わが国の現状は、世界経済フォーラムのデータが公表するSDGsの一つである重要な女性の社会進出度GGI (Gender Gap Index) が156ヵ国中、120位である。先進国では圧倒的な最下位で、中国や韓国、ASEAN諸国よりも低い。

海外のメディアからは、日本の女性が1日80人も自殺している、と聞こえてくる。(なお、日本のこの数は変死者の数は除外されているが、海外では国連に従い半数は含めている)これが、日本の現実なのである。

然して、当NPO法人は次世代を、“女性にしか期待できない”という標語を掲げる所以である。

一方、海外での日本女性の人気度は常に世界3位以内である、”Japanese Ladies、Be Ambitious !“ こそが、当NPO法人からのシュプレヒコールである。即ち、国内での雌伏から海外への雌翔である。

男は彼女たちの補佐役を十分に果たせればいい。

Think → Feel の時代である。Don't think, feel ! ということだ。女性のリーダーは意志が強い。

換言すれば、日本のドン底からの再活生は世界ブランドの日本女性の感性力とダイバーシティに負託する。

「男の屁理屈(左脳)」から、「女性の感性力(右脳)」の新しい時代へ舵を切ることである。

日本農業はこれまでの男目線ではなく、女性目線が活性化へと導くのである。

ウーマノミックスの時代に於いて、ミソジニ―が日本をここまで劣化させてしまったのである。

1985年、農水省キャリアの道を捨て、農業と牛に魅せられ岩手県東和町役場の職員として移り住んだ役重真喜子(1985年、東京大学法学部卒)さんのような女性もいる。

 

そこで、当NPO法人は役員にクオータ制を設けた。

フィンランドやノルエーは女性議員が4割を超えるが、本NPO法人では、これを6割にまで上げる。

スタートアップの初年度は役付理事のみを女性としたが、理事の任期は1年間だけとしたので翌年度は平理事にも女性たちが並ぶことになる。
勿論、キルギス女性も含める。

 

“100%オーガニック化”の標語は、2018年、キルギスが掲げた今後10年間の目標である。
日本の総務省の人口推計(2021年10月1日時点)によると、北海道内の人口は1年前に比べ0.8%減の518万3000人という。人口減は24年連続である。過去5年間で約15万人減少している。

反面、農地買収はもとより、技能実習生を偽装した中国人の移入が年々激しくなっているのだ。

「北海道+キルギス」を農業セクターでの協働と相互理解の持続可能な関係構築が焦眉の急である。

キルギスから農業関連事業の志望の若者たちを一時的な短期研修ではなく、「中央アジア+日本」の先行モデルとして北海道のリソースとの人的信頼関係を確立したい。

北海道は戦後数十年で本邦を代表する農業生産地になった実績がある。

かつて農水省がグローバル・フードバリューチェーン戦略を発表し、農業者から消費者までに裨益する体制を築くことを目指した。
これには当NPO法人による先進技術移転やビジネス展開が不可欠である。

 

 

米国のヒラリー・クリントン国務長官と(2011年3月8日)

ソ連崩壊後、2010年、キルギスのローザ・オトゥンバエワ元大統領が旧CISでは初の女性大統領となっている。

モスクワ大学卒業後、インターンでドイツへ渡る。帰国後、キルギス国立大学教師やキルギス共産党勤務を経て、1989年1月からソ連外務省に勤務。1991年よりマレーシア・ブルネイの臨時大使を務める。
海外の交友関係が広く、JICA理事長を務めた緒方貞子とも親しかった。
英語、ロシア語のほか、ドイツ語、フランス語もたしなむ。

現在も国際的に活動中である。なお、中央アジア・(72)が、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)トップの事務総長特別代表となることが決まった。

 《 農水省の農業女子PJ(プロジェクト) 》

 農水省の農業女子PJ(プロジェクト)がスタートして約10年が経つ。このプロジェクトは、博報。堂勤務で、2012年10月から2014年9月の間は農林水産省の就農・女性課に出向していた勝又多喜子さんが考案したものである。男目線では絶対産まれなかったものだ。ここには、全国845名の女性農業起業者が載るが、北海道地区は39名が載り、その中で13名が(硬質)小麦栽培者である。社員、家族を加えると、10倍位の小麦農業女子たちが存在するはずである。この女性起業者たちが当プロジェクトのパイオニア候補者たちともなろう。当NPO法人は、彼女たちをキルギス農地への転住・起業の日本女性先陣となって欲しいものだ。相互交流である。今回の最重要事項であり、ビジネス・モデルを彼女たちに提示し、現地を案内する。例えば、私の古くからの知友で、十勝地方で180ヘクタールもの広大な農地で秋まき・春まき小麦を農作する(有)コタニ・アグリの小谷広一・文子夫妻がいる。強力な援軍である。コタ二夫妻は数年前に、JICAと共に内モンゴルの土壌調査に出かけている。チェルノ―ゼムに近い地層があったという。

 

 《 バイオ・トイレ(コンポスト・トイレ) 》

 





圃場で働く農ガール(レディ)の大きな問題は、トイレだ。

キルギスはトルコ式(排水管が、古く細く、紙は流せない)、ポットン式、“茂み”(青空トイレ)式である。茂みもない時はどうするかだ?? かつての日本の田舎もそうであったが。

キルギスは遊牧民の文化が残るのでトイレ事情が非常に悪い。農家では、母屋から離れた隅に、穴を掘って屋根をかけただけのものが多い。衛生的ではない。手すら洗えない。

清潔さに慣れた日本人には、Do as the Romans do! は関門である (砂漠では砂で拭く)。

一方、日本には近年バイオ・トイレ(コンポスト・トイレ)が普及、排泄物を有機肥料として活用できるトイレなど多々ある。願わくば、シャワー付きである。

なお、キルギスは水が豊富なので、小(マイクロ)水力発電を設置し、山間地、小河川、用水路、道路脇の側溝の水流を利用して発電を行うことも可能である。

《 水は人の心を変える 》



WOTA  


 

WOSH

                         

 「WOTA」は、水道のない場所での水利用を実現する、ポータブル水再生処理プラントである。2人分の水が、200人以上使える

WOSH」は、水道のない場所に設置できる、水道不要の水循環型手洗いスタンドである。20リットルの水が、500回以上使える。

いつでもどこでも、安心・安全の水を使えるのだ。大自然の中でも、シャワーや手洗い、洗濯機などにげつなげて、排水の98%以上を再利用可能である
【WOTAについて】
WOTA(㈱)は、は、「水問題を構造からとらえ、解決に挑む」を掲げ、2014年に立ち上げた日本のスタートアップ企業である。東大・理Ⅰ生のベンチャーである。郷里(徳島県美馬)の山奥で流れ出る湧き水から閃いたという。

 



《 水質浄化剤;白い粉 》


 水は命の源だと、安全な水ビジネスを提供している2002年設立の日本ポリグル(株)小田兼利社長(1941年熊本県生れ。大阪大卒)がいる。
小田社長が開発した白い粉、水質浄化剤(PGα21Ca)は、僅か1グラムで10リットルの水を浄化する性能を持つ。

これは「納豆のネバネバ成分・ポリグルタミン酸に水を浄化する性質がある」というある論文からの一節からヒントを得て独自で開発したものだ。

小田社長が開発した白い粉、水質浄化剤(PGα21Ca)は、僅か1グラムで10リットルの水を浄化する性能を持つ。これは「納豆のネバネバ成分・ポリグルタミン酸に水を浄化する性質がある」という論文の一節から独自で開発したものだという。

世界40カ国で販売され、水を浄化するタンクがバングラデシュ、タンザニア、ソマリア、エチオピア、ブラジルなどに設置され、約280万人の人々がポリグルの水を飲んでいる。

日本から持ち込むのは浄化剤のみ。その浄化剤も水1,000リットルあたり約1ドルという安さで、きれいな水を永続的に供給するビジネスが成立する。

ビーカーの泥水に少量の白い粉を入れ、かき混ぜる。すると、数分で汚れが集まって固まりはじめ、水が透明に。汚れが沈殿したら脱脂綿で濾して取り除き、きれいな水が完成。最後に必ず小田会長はこの水を飲んで見せる。

このわずか2行の記述が、小田会長の技術屋魂に火をつけた。数年間の試行錯誤を経て開発した水質浄化剤は過去最高の自信作となったのだ。

BOPビジネスのトップリーダーとして安倍首相が演説で取り上げ、CNNやBBCが番組で放送し、それを見た世界中の人からメールが届く。

アフリカでは2回強盗に遭い、口の中へ拳銃を突っ込まれたこともあったそうだ。

更に、エコバイオ・ブロック(EcoBio-Block)は、納豆菌を利用した水質浄化システムです。水に入れると封入された納豆菌群が増殖し、悪臭や水の汚れを除去するのだ、手ごろな価格で市場にでいる。

納豆菌とセメントを混ぜてブロック化したものだ。ベトナムでは使われている。

なお、空気から水を作るという夢の様な特異なウオーター・サーバーがエアリスなど数社から市場に出ているが・・。今後の市場性には注目はしていたい。

  

《 水と土を使わないフィルム農法 》

必要な水や養分だけを吸収させる栽培法で、業界ではいわゆる“メビオール工法”という農法である。

簡略すると、フィルムを用いた栽培方法により、高糖度フルーツトマトなど高栄養価野菜を生産するシステムである。世界が今日直面している食の安全性、水不足や土壌汚染等の深刻な問題に対処するために開発されたハイドロゲル膜を用いた世界初の技術となる。

ガラスハウス内でのメロン栽培、舗装道路上でもフィルムを敷いてトマト栽培などを実験済みだが、制御器械一式のコストが300万円と高価なため採算性に合わず、社に大きな負担をかけた。溶液のコントロール器械も経験を要した。技術屋でない私には容易ではなかった。

このメビオール社は、東レを経て、アメリカの企業研究所に勤務していた森有一氏が、1995年に設立し、平塚市に本社を置くベンチャーである。15年前に本社を訪問し、実践している。

 《 日本の植物工場 》

植物工場での栽培はレタスなどの葉菜類や一部のハーブ類に限定されているのが難点だ。加えて、高額な初期投資コストが回収できず、日本の現状では多くの異業種の大企業が群がって参入したが採算が合わず撤退が続いている。オリエンタルランド(デズニーランド)までが大型の植物工場に一斉に参入した。しかし、一斉に撤退だ。非常に日本的である。

日本中が高い葉物で溢れているが、消費者は物価高騰の折から安価な中国産に手を伸ばす(葉物は産地不明だ)。

しかし、当NPO法人は、キルギスで小規模な植物工場をアトラクション的に設置し、店産店消のレストランを併設する。操作をマニュアル化することで農業未経験の障害者や高齢者も作業できるからである。

キルギスは電気代が安いことも挙げられる。

世界のスマート・アグリの先端技術 は、イスラエルとオランダの名が挙げられるが、イスラエルは、点滴灌水技術が発達し、これは、配水管、チューブや弁などの設備を使い、農作物に与える水や肥料の消費量を最小限にするハイテク生産システムである。馬鈴薯、トマト、ピーマン、かんきつ類等に限定される。

次は、スマート農業分野でEU圏トップと称される農業大国のオランダである。オランダでは、トマトやパプリカなどの果菜類とチューリップなどの花卉(かき)を栽培する施設園芸が、栽培面積の80%を占めている。

ICT技術をフル活用した“スマート農業”であるが、オランダでのトマト栽培の単位面積当たりの収穫量は、欧州の最高水準にあり、日本の平均的な農家の約8倍もある。日本の管理されたハウス栽培と比較しても、3倍強というすさまじい結果を出しているが、生産物がごく限定的なのだ。恐れるに足りない。

 《 農機具を日本からキルギスへ 》

 


 



ロボット・トラクター



 

現在のキルギスの農機具の殆どは旧ソ連製のもので、屋外に野晒にされ、老朽化を早めた。収穫ロスは30-40%もあるという。

本法人は、日本製の小麦脱穀機、製粉機、トラクター(小型、GPS用)や耕起用のプラウやロータリー等の必須な中古農機を日本から搬入する。更には、砕土、整地用のハロー、パッカー、種を撒く機械のプランター、ドリル肥料や堆肥をばらまくブロードキャスター、マニュアスプレッダー等である。また稲を刈り取るバインダー、ポンプ、スプリンクラー、原動機等も必要となる。

当NPO法人の理事2人は大型特殊免許所持者である。国交省のドローン運転資格者も3人いる。

運搬経路はSLB、CLBは利用できないため、仁川空港からの貨物輸送機に頼るかを検討する。日本からは処女搬送であり、大きな事業となる。


《 当NPO法人のスタートアップ 》

*第1陣・第2陣視察団と仮亊務所・定宿所の下検分

約40名の当NPOメンバーを2グループに分け視察団を編成する。殆どが初訪問者である。民間セクターからのこうした多人数の日本人訪問団は日・キ間で初めてとなろう。

集合場所は韓国の仁川空港とする。日本の各都市から仁川空港へは飛んでいる。仁川国際空港から中央アジアへは週5・6便も飛んでいるからだ。

第1陣・第2陣ともそれぞれ1週間から10日程度とする。

キルギス政府関係者、JICA所長への表敬訪問し、ブリーフィングを行う。

オフィスを置くKSSDA(HTP,ハイテクパーク)、FEZ(自由経済地域)の入居可能性も検討する。

首都周辺の4つの大バザールと車で約2時間程のイシク・クル湖周辺を中心に全域を調査、検分する。

まずは、その土地の人の生活サイクルや文化の特徴を知らないと、農村・農業がどうあるべきかなどと考えられない。まず日本人(男性)目線を消し、女性目線の感性力が大事であろう。

キルギスは、国内の物流アクセスが困難なため、当法人は、農産物等の搬送手段に、小型トラック2台、軽自動車1台、バイク・自転車数台をすべて中古で現地にて調達する。


*小麦耕作地の賃借・借地

十勝地方で180ヘクタールもの広大な農地で秋まき・春まき小麦を農作する(有)コタニ・アグリの小谷広一・文子夫妻、及び仁平の姻戚である福井市江守中の㈱アート・ソイルの片岡仁彦社長が同行するので耕土、圃場等の鑑定を依頼予定である。

 《 雇用機会の拡充を支援 》

※ 灌漑・治水設備管理




旧ソ連時代は、ウズベクやカザフの水源地として補給していたが、水路は経年劣化で、キルギス全体では半分以上の農地が灌漑不可能な状況にある旧ソ連時代は、ウズベクやカザフの水源地として補給していたが、水路は経年劣化で、キルギス全体では半分以上の農地が灌漑不可能な状況にある。

キルギスには72の水利用者組合(WUA)があるが、十分な機能を果たしていない。

このためデフカン(小規模・零細)農家レベルでの農業用水は不足している。

こうした作業工程は、キルギスの農山村地域における雇用創出も可能である。

例えば、10月上旬になるとジャイロー(夏季放牧地)から馬や牛、羊、山羊が村に帰ってくる。雪が降るまでの間、村周辺の放牧地や収穫済みの畑に日中放牧を行うが、ここに共同管理が発生する。この管理方法を見たときに、近隣住民同士で血縁があってもなくても、日ごとに交代して家畜の面倒を見る。

 

保管・加工施設

農産品生産者には保管・加工施設の設置が不可欠である。

現在の、流通の85~90%は、運送手段を持つ仲買業者を経由する。農作物の買い付けは、仲買人、加工業者、輸出入業者らが農家と直接交渉している。農家が保管施設を保有すれば、農産物品質の維持、歩留まり率の向上、市場価格を見据えた出荷調整や品質保持が可能となる。

生乳は特に買い叩かれる。更には、破棄されてしまうこともあるという。

こうした非生産性を最小限に抑えるためにも保管・加工施設の設置は必須であり、小規模集荷保管施設の整備・構築へと繋げることが急務であり、そしてブランド化へと展開である。

 

製粉工場・製パン工場

小麦の製粉工場(含む、小麦脱穀機、製粉機)や原料加工工場が国内に無いので、まずは小規模製粉工場・製パン工場の設置はキルギスには急務である。自産自消である。

因みに、仏がベトナムに残した唯一の欣幸はフランスパン(バゲット)である。

今やベトナムでは本場を凌ぐパンがベーカリー店で小規模な製造機で造られている。

この製造機をベトナムからキルギスへ搬送し、小麦耕作地の近隣に設置し、地産地消のベーカリー・ショップを付設、販売してPRする。

瞠若すべきは、小麦の製粉工程で破棄されている表皮部分は、小麦ブラン(小麦ふすま)と言うが、滋養満点な部位なのだ。衆知させ、販促する。抗ガンの食事療法の一つでもある。

 

FarmStay (ファームスティ)

 

 

これは、一つのオプションとして、キルギスの自営農家にての民宿であり、労働型のホームステイ制度である。

農家で農作業や動物の世話を行い、その代わりに宿泊と食事を提供してもらうものである。

キルギス語会話に親しむ場ともなる。インターンシップに近似した制度である。

非正規雇用者(含む、ニート、引き篭り)は、日本では、雇用者の5人に2人が非正規雇用者となっている。

その数は約2千万人以上である。この中で女性の約56%は非正規(パート、アルバイト、派遣、契約社員)である。

 NPO法人は法人ゆえ社会保険は勿論加入する。

 

駆け込み寺(村)

女性の自殺(自死)者数(除く、変死者数)は2020年に7,025人(前年より934人増加)を示した。

未遂者はこの20倍に達する。他方、変死者(ex.遺書ナシ、死後24時間経過)は毎年15万人もいる。

この約半数は自殺と推定すると、自死者数は、毎年約10万人だ(数字上、1日270人が自死となる)。

世界最悪レベルである。若者の死因1位は自死だ。“いのちの電話”などがあるが継続的な“救い”とはならない。今更乍らに日本社会の限界だ、誰も何もできない。まるで阿鼻地獄である。

当NPO法人は、イシククル湖畔に駆け込み寺を設ける。氷河の峰々を背にし、自給自足の生活(動物を飼い)を作土しながら過ごす。大地を通して夢を創らせる。

因みに、ベトナムの都会にはホームレスが一人もいない!自殺も殆どない。

理由はシンプルだ、人々は人間であり、助け合うからである。孤独死も皆無だ。

 

 

J K・ラーメン

日本の国民食ラーメンは既に世界的と言えよう。

しかし、近年の硬質小麦の国際価格の漸増は、やがて庶民の手に届かない高級食になるであろう。

製粉工場に隣接して日本風ラーメン店を開店する。

北海道には札幌・旭川・函館ラーメンがあり、味噌・醤油・塩と種類は豊富だ。キルギスでは券売機でラーメン独特のトッピングも可能とする。

名を“JK(Japan・Kyrgyzラーメン(露語、Pамэн)”と仮称する。

トッピングの豚肉は羊肉に替える。

キルギスの国民食のベシュバルマクを凌ぐキルギス風の味付けと製法の開発が狙いである。

首都ビシュケクにある4ヶ所のバザールにも出店する。

 

ドローンで配達するピザ店

製粉工場に隣接してピザ店を設立する。

勿論、自産自消が売りだが、ネットで注文を受け、ドローンで中山間地帯まで配達する。

ピザの作り方は簡単なのだ。少ない材料で簡単にピザ生地は作れる。具材は自在であり、あとはオーブンだけでいい。

これは、一つのデモンストレーションであり、中央アジア及びEEUのメディア界、政府系関連機関にアピールすることも狙いである。

 

ご質問があれば、理事長の仁平までメールをください。何でも結構ですよ。

 《長々と失礼しました》

 


 

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