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ひとりのこどもをクニ・地方・家庭でそだてて教育するにはそれなりに大きな費用を必要とする

(2024.2.26加筆)

ありがとうございます

はじめに

 ふと、ごみステーションに生ごみを運びつつみずからの博士の学位について思った。生まれてからこのかたさまざま教育を受けてこられた。感謝しかない。はたしてクニなどにささえられてどれほどの費用がかかり得られたものなのか。

きょうはそんな話。

税金を納める

 学校を卒業して多くの方々ははたらきはじめる。収入を得て社会に一部を税金などのかたちで納めて還元なさる。

わたしは地方大学ではたらいた経験がある。そこでかかる費用のかなりを税金にたより、のこりは学生たちのおさめる授業料というイメージ。独立法人化したいまではその比率がすこしずつ変っただろう。

実験でつかう試験管や掃除をされている方々の給料などもそのなかから工面する。まわりはほぼ税金と授業料なのでたいせつに扱おうとか、長く使えるようにメンテナンスしようとか、つねにあたまのどこかに意識があった。それだけ労苦にともなう報酬のなかから集められた浄財。これがめぐりめぐって学生たちの勉学の修得のために用いられる。

めぐりめぐって

 さて、自分自身のはなしにもどそう。幼稚園や保育園などの幼児教育や託児施設、小学校にはじまる義務教育、そして高校・大学・専門学校などの権利教育。そのいずれにもなんらかのかたちでクニや自治体からの税金などがそうした子どもたち、学生たちの教育につかわれる。

文科省予算だけで5兆円をこえる。これに厚労省の一部やこども家庭庁の予算(約4.8兆円)がくわわる。

こうした予算をこどもひとりあたりにするといかほどか。総務省統計局の統計資料(2022.10現在)

から推定すると、18歳までの人口の総和は1,859万9千人。これに文科省の学校基本調査速報値(2023)の大学生数263万人、専修学校生数63万人をたすとおよそ2,180万人。さらに計算はつづく。

こどもひとりあたりで

 文科省予算には文化や科学技術関係の研究予算も入るのでいちがいに子どものためとは言いきれない。大学など高等教育の一環とすればいれておこう。さらに厚労省予算のうちこどもにあてられるものがどれほどか判然としない。こちらはくわえずにここは大ざっぱに見積もるしかない。

文科省予算にこども家庭庁予算をたすと10兆円ほど。これに地方財政98兆から、かりにクニと同様の予算配分でこどもたちに充てるとして10兆円。クニと地方をたしあわせておよそ20兆円。

上のこども+大学生・専門学校生の総数(2,180万人)でわると、ひとりあたりで90万円あまりになる。

クニと地方財政でひとりあたり年間90万円かけて子育てや教育に使う。これを22年間かけつづけるとするとひとりに2,000万円。もちろんこれには先生たちや関連するしごとにたずさわる役所の方の給料などもふくまれる。

これとはべつに家庭で衣食住ふくめてこどもひとりに大学卒業まで1,000万~3,000万円つかうといわれている。20年として年間45万~136万円。上とたしあわせると135万~226万円。

あくまでもおおざっぱすぎる試算にすぎない。

おわりに

 みずからの学位をもう一度ふりかえる。これだけまわりから投資をしていただき、ささえられやっと得られたもの。果たしてこれだけの恩に報いることができるか。もっと社会へ還元しないといけないかもしれない。


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