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キレとコクのある世界とは

トイレをしていると、目の前にある壁の亀裂。

神明が通うオフィスには、トイレの壁に太い亀裂が一本入っております。

これは11年前のこの日、晴天の霹靂で走った壁の亀裂となります。

現在は壁と同色のペンキを厚塗りして補強的なものは施されていますが、割れているものはやはり割れているわけです。


当時、ここでこんな風に立ちおトイレをしながら、壁が割れていく瞬間を見ていた人はいるのだろうか。

場所は違えど、もっと強い亀裂が走った場所や、壊れてしまった何かを目の当たりにした人たち。


その日、北海道にいた神明にとっては、こういった細かな場所に入っている亀裂からも「この場所もタイミングによっては危ない場所だったかもしれないな」と思うことがあります。


今この瞬間、無事でいるという事を、尊く思うことは少ないのかもしれません。


そしてそれで良いとも思うわけです。


だけども、あるタイミングでちょっとだけ思い出すと、いつもの時間やいつもの場所が少しだけ大切に思えるのかもしれません。


そういう大切が多くなっていけば、武装が増えて強くなっていくという経験値の一部になるわけですな。


闇を司る身としては、武装が多ければ多いほどいい。


少しだけ言えることは、おしっこのキレが11年前より悪くなっているということですが、それは心穏やかになった事でキレにくくなった。


という事にしておきましょう。


悪いことばかりではないさ。


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