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心配


昼まで2人で寝ていたのはいつぶりだっただろう

ふと隣の彼が体を先に起こしたので、すかさず私もケータイの時刻を確認した

もう13;00、、、いつも出勤日には体が勝手に08;00には起きるのに、休みとなるとここまで寝れるのは人体の不思議、、。

この日に予定していた市役所のもろもろを半ば諦めながら大学生の彼を送り出して、私の休日がスタートした。

ここのところ土日には何か私が用を入れてしまっていたし、2人でゆっくり昼まで寝るなんてしていなかったなと小さな贅沢に頬を緩ませて近所のスーパーまで買い物に出た。

彼は今でこそむちむちボディの健康な学生でいるが2年ほど前はそれはもうガチ鬱カリカリ学生で単位も取れず留年した。なので私は社会人1年目だが彼はまだ学生である。

周りの友人には、私が無理をしているように写っていて、それはあなたの役割じゃないよとか、離れた方がいいよという言葉もたくさんもらった

その中でも1番的を捉えて刺さっていたのが、心配かける恋愛はかっこいいもんじゃないよという声だった。そうだ、こうやって折れそうな自分が生まれてしまうことは私だけの問題じゃないんだ、とその時深く反省した

そしてある意味捻くれていたのだが
もうこの苦しみを誰かに弱音なんて出さず超えてみせる、苦しみを漏らす程度の愛なら離れた方がいいのだから。という解釈になった

なんだかんだ、そのままその彼と付き合い続けていて今でこそ彼はめでたくただの留年した大学生になった。側から見たら留年の問題児と付き合っているのだが、健康でいるのだから当時よりは相当問題は小さく、めでたい。

そんな彼に先日誕生日プレゼントと共におてがみをもらった。中身を見てみると、仕事にくたくたになっている私を見て心配している、というものだった。

確かに思い当たる節しかないな。

なんだか私は彼からの心配に当時彼との恋愛で心配をかけていた友人たちの言葉と、そこに向けたじぶんの決意をおもいだした。

そして選択肢があった中で選んだ仕事で周りに心配をかけている自分がまた恥ずかしくなった。

自分が選んだ仕事で大事な人に心配をかけているなんて、
恋愛をつらいつらいと嘆きながら別れないタイプの女とおんなじじゃないか、、。

明日からまたお仕事、数ある選択肢の中でここを選んで、心配の数珠が繋がっていく感覚に不思議な温かみを感じて、ここがよかったと笑える意地を張っていきたい。

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