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10年前のカスタマーサクセスを振り返ってみた。

みなさまこんにちは、ヘイ株式会社でカスタマーサクセスをしている陣山と申します。(11月末までOLTA株式会社に所属をしておりましたので現職ではまだまだド新人です)

本記事はCS Hackのアドベントカレンダーの19日目として白目をムキながら書いております。

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本当に何を書くべきかを悩んでいたのですが、自分の特徴ってなんだろ??とも同時に考えていました。

おそらく珍しい方じゃないかな???と思うのが、私のカスタマーサクセスとしてのスタートは2010年で社歴でいうと3社で行い、計10年の経験があるということかと思います。(もちろん10年前はカスタマーサクセスなんて言葉は聞き慣れていませんでしたが)なのでせっかくなので10年前にどんなカスタマーサクセスをしていたかを振り返り今の状況と比べてみようと思います。

すいません、何の役にも立たないような内容かと思いますので短めに書きますねmm

考えてみたら今年は新型コロナウイルスのせいで本当にお客様とのタッチポイントのあり方が変わりましたよね・・・。お客様とZoomやmeetで打ち合わせをするなんて2019年までは考えられなかった。たった1年でこれだけ変わったのだから10年前と今なんて激変してて当たり前です。

まずは用語。10年前の2010年は・・・

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やはり昔は呼び方がダサかったですね。なんでもかんでも横文字、特に3文字にすれば良いというものでもありませんが、最近のカッコ良さげな言葉っていつ頃から定着してきたんですかね・・おそらく2018年頃ですかね。

情報発信について。10年前は・・・

多くのCSコミュニティ → ノウハウ共有?ありえない。
CS勉強会 → オフラインで競合他社に会う?ありえない。

カスタマーサクセスは2018年頃から普及し始めた言葉で、概念や考え方を皆で習得していこうという働きかけが活発で、今となっては多くのコミュニティ活動があったり、情報が公開されていて本当にありがたいです。本名/自社名を掲げてTwitterで発信するのも普通ですが、10年前は絶対にありえませんでした。Closedでの情報ばかりが溜まっていくので自分の経験値と社内ナレッジのみが自分のカスタマーサクセスの世界。だからこそ10年〜3年くらい前までの私は「井の中の蛙、大海を知らず」状態でした。自分/自社のやり方が正しいと思い込んでいた事が今となっては本当に恥ずかしいです。未上場のスタートアップ業界でもSmartHRさんやベルフェイスさんをはじめ、多くの企業やコミュニティで多くの情報を提供してくれるようになり自分の考えも柔軟になりましたし、業界全体が活性化してきた気がしますよね。

次はサポートの仕方について。10年前は・・・

テックタッチ→マニュアル掲載のみ
ロータッチ→たまに電話のみ
ハイタッチ→当たり前、これのみ

2010年頃はハイタッチのフォローが当たり前でした。パレートの[80:20の法則]を徹底的に叩き込まれていた気がします。簡単にいうと「売り上げの80%はたった20%のお客様によってもたらされている」という考え方です。これはおそらくフローモデルでもサブスクモデルでも大きくは外れていない気がしますし、今もビジネス全体で考えると大きくは変わっていないと思います。それ故に当時、その20%のお客様を全力でフォローしていこうという考え方に至っていました。

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この絵の中のカードがお客様と想定した際に、注力してフォローしていたのは青のカードばかりでした。良くて緑のカードをロータッチフォロー。「将来的な成長見込み」よりも、「現在の企業規模」を見て紫とピンクは殆どノーフォローでした、特に本当に最初の頃は。

今ならよく分かります。現在のCS的考え方であきらかに10年前と違うのは「今の売り上げの20%をもたらす80%のお客様」も大切にしている点だと思います。

もちろん、全てをハイタッチをすべきとは思っていません。SaaSを「導入する側」も「導入される側」も経験して思うのが「導入される側」からすれば、ARRが低いのだからハイタッチのサポートは受けられなくて当然。むしろ求めなくなったという点です。逆に、求める回答がすぐに手に入りさえすればテックタッチの方が気持ちがよかったりしませんか?

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テックタッチでもロータッチでもハイタッチでも、求めるサービスを受けていると満足度が上がり、想定以上のサービスを受け続けるとファンになります。成長見込みも増え、企業規模が大きくなってもサービスへのエンゲージメントは維持されます。そうなることで必然的にMRR/ARRが向上していきますよね。

今は売上の20%しかもたらさない企業規模の小さな左側にいるピンクや紫のお客様達を大事にしながら、お客様が成長すると自社も成長するという事例を作った代表例が、カスタマーサクセスの概念を世の中に広めたSalesforce.comさんかもしれません。

CSとしての想い。10年前と今・・・

お客様にサービスを使い倒してもらう事が、自社の成長に繋がる。

前述した内容と矛盾が生じるかもしれませんが、私自信はこれを信じてずっとカスタマーサクセスをしてきたつもりなので10年前と今も同じ想いです。

カスタマーサクセスは営業の一部であると思っているので、アップセルやクロスセルの予算があった時は、提案重視の活動をしていたこともあります。それでも常に心がけていたのは「使ってもらうからには最大限に活用し尽くしてもらう」ことでしたし、その為にはどうすれば良いのかというWhyとHowを考え続けてきました。

ちなみに、同じ「カスタマーサクセス」と言っても、会社や会社のフェーズによって実施することは違います。同じ職種で会社によってこんなにも実施内容や求められる事が違う職種って他にあるのかな?と最近よく思います。

自分の例でいうと、1社目では売上増加、2社目では生産性向上、3社目ではオペレーション構築を求められていました。

ただ、その先にはどこでも必ず「顧客体験の向上」があって、顧客の成功なくして自社の成長なしという考え方でした。故にカスタマーサクセスとして想っていること自体は2010年から10年経った2020年も変わらず、自社のサービスをお客様に使い倒してもらい、それによってお客様が成長し最終的には自社の成長にもつなげていける素敵な職種である。ということなのだと思います。

最後に

今後、より優秀なAIがどんどん普及したとしても、心を必要とするカスタマーサクセスやカスタマーサポートという職種はなくならないと思うし、きっとそれこそ、そんなに遠くない将来には「新卒が配属されたい職種No.1」になる日がくるのではないかと信じています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

大したことは呟いておりませんが普段はTwitterで情報を発信していますのでお気軽にフォローしてくださると嬉しいです。




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