ナイツ・テイルへのほとばしる愛を語らせてほしい②

さて、初演1回目を観ただけでは内容が全部上手く自分の中に入ってこなかった。

今まで観たことのある演目とは何だか違うぞ?とは思うものの、ジャニーさん演出のトンチキとは違い、まぁとにかく台詞が1回目では聴き取れない(物理的にではなく、脳内変換=文語体を口語体に落とし込む?作業ができてなかった)、SHOCKで触りだけ知っているシェイクスピアは自分の人生で今まで読んだことはなかったし、ましてやロミオとジュリエットすら観たことはなかった。(一昔前って何故かバラエティとかでやたらとロミジュリパロ多かったけど、今は全然ないですね?なんでだろ)つまり馴染みが、、、難解な言い回しをする、という程度の知識。

1回目はとにかく(自分の中で)斬新な演出に魅了される

※以下演出についてネタバレしてます※

八百屋舞台も初だし(1階席まで降りてマジマジと近くで見に行ったりした)、初っ端舞台ど真ん中で火!?てところから、途中巨大な顔が出てくるのもびっくりだし、色んな小道具を演者が持ってセットしたり掃けさせたり(花が!!とか木が!!もびっくり)が目まぐるしいし、ずっと演じている人以外が周りに座ってたり…

そして馬!そして鹿!!

こんなん今まで観たことねぇ…(田舎者)

最後にまた巨大な顔が出てくるまで、ずっとびっくりと驚きの演出の連続でしたね…

当時はまだ演者さんたちがそんなに癖のある演技されてなかった(自分比)のもあり、割と淡々と進んでいく中で難解な台詞+斬新な演出が感想でしたね。

今思うと、演者さんたちも当時はいっぱいいっぱいだったんだろうなぁ

ひと月ほどしてから2回目観に行きました

チケット全然取れなかったんですよ…トホホ。帝劇では2階席からしか初演観れなかったのが本当に残念。

ただ、今回は演者さんたちも少し慣れた感があったのか、自分的にも少しだけ耳や目が慣れたのか、前回よりは台詞の意味も分かるようになり。

段々と普段の観劇の感覚に近くなったところで、馴染みのあるギリシャ神話に出てくる名前が物語の軸にあるね?とようやく気がつくっていう。前回はマルスとビーナス、ナルシッサスとアテナくらいは聞き取れてたけど、なんで?って思ってた。

そう、聖闘士星矢世代なもので

小学生だった当時、ギリシャ神話は読んでましたね(かなり忘れたけど)

私、日本史は得意なんですけど世界史全然ダメなんですよ。

片仮名の名前が覚えられなくて(致命的)

もしかして読んでたけど、それでシーシアスとヒポリタも脳内スルーしてたのかな、、、

その中でも軍神マルス、美神ビーナス、自らの姿に見惚れて死ぬナルシッサス、そしてアテネの象徴である女神アテナくらいはちゃんと記憶に残っていて、舞台の中で知っている神々の名前が出てくることが楽しくて。

そして、エミーリア(音月桂さん)が美しくて

思えばここが沼の入口でしたかね…

SHOCK歴代ヒロインは私、基本好きな人殆どいなかったんです実は。言い方悪いけど、依存度高い女子が苦手で。可愛い系だし皆(1人いましたけどね、キリッとした黒い人)共感はできないし、感情移入もできないし、好きでも嫌いでもない、って位置づけ。

それがまぁ。最初は弱いお姫様かなって思ってたのが、実に強い。古代ギリシャ時代は女性が生き生きとしていたのかなと思えるくらい、闘っていたヒポリタと同じくらい強い。

そう、女性が強く美しく描かれている

女子校育ちの自分にとっても、とても心地よい感覚。三人の王妃の登場から、アテナまでとにかく「女性」という鍵の存在。

初演の時は後半になるにつれて、どんどんと音月桂さんの地が出てきた?のか「エミーリ男」なんて表現もありましたねぇ。でも、それが守られてるだけの姫ではない!て表現されている様でとても良かった。

話はまだ、まだ終わらない

語り尽くせる気がしないけど、続きます。




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