毎日を死ぬ

眠ること

アンモナイトのように丸く眠る、実家の猫

近頃の寝床は、ここ

母が入院してしまってから、帰ってくるはずの、扉が見える場所で眠る

いじらしい姿

2週間も暮らすと、さすが に御飯をくれる人だとわかってくれた

次の日、ゴニャ~!!と、大きな声が翌朝を連れてくる

彼女は、新しい朝をくれる


最初は、嫌で仕方なかった

3時半や、4時起き

うう、早すぎる

ゴニャ~!は、正直つらい

それを変えてくれた彼女


「眠る」とは、次の日を迎えるための儀式

その日に一区切りを打ち、眠る

私のは、それに近い

毎日を死のう、きちんと寝よう

放っておくと、そのまま3日ぶっ通しでいたりする

時間が、もったいない病である

やりたい事が、やる事がたくさんある

でも、時間には限りがあって

不思議に、だれにも同じ24時間

徹夜明けの疲労は、昔ほど軽くなく、老いを感じさせる

眠りは、不思議

スッキリと、どこかに落ちているよう

そのうち来るはずの

大きな、永遠の眠りは

毎夜毎夜、きているという事実

「今日も、ちゃんと生きてた?」

彼女の眠そうな目が、言う

「今日?」

単位が1日

そう

ここには限度がある、ということ


地球が、回り続ける限り

月と太陽がやってくる繰り返し

ずっとずっと繰り返し

だけど、私たちはずっとじゃない


ぐるぐると、回って眠る猫

そして、また新しい朝を簡単に連れてくる

白のモフモフを撫でていると、

「あなたも寝なさい」と、

グルグルと喉を鳴らして

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