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サステイナブルな考え方

目先のことだけを考える者は、春に植えて秋に実るものをもなお遠いといって植えない。ただ目の前の利益に迷って、蒔かないで取り、植えないで刈り取ることばかりに目をつける。それゆえ貧窮する。
蒔かないで取り、植えないで刈り取るものは、目の前に利益があるようだが、一度取れば二度刈ることはできない。蒔いて取り、植えて刈る者は、年々尽きることがない。ゆえに無尽蔵というのだ。

二宮尊徳「二宮翁夜話」『日本の名著 二宮尊徳』中央公論社