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『九龍ジェネリックロマンス』1巻 九龍への並々ならぬこだわりを背景に見た

『九龍ジェネリックロマンス』1巻、眉月じゅん先生は前作『恋は雨上がりのように』もそうだけど、とにかくヒロインに圧倒的な絵力というか一際眩しく光を放っているような「華」がある。思わず雑誌の中でも手を止めてしまう力。

そんなヒロインに目を奪われてしまいがちだけど、今作は今はなき香港スラム街・九龍城砦が舞台のモチーフになっており、とにかく背景のこだわりが凄い。

少なくともこの1巻時点、1コマ1コマを目で追って欲しい。小さなコマでもきっちり背景や看板の文字が描き込まれている。

作品自体はまだ世界観の全貌は明らかになっていない。今は一種のディストピア系SFの感じを匂わせる程度。
九龍自体が実は既に無く(現実にも無いわけで)今主人公がいる世界は一種の仮想現実なのかとか、主人公もクローン(クローンとクーロンを掛けている?)なのかとか。

何にせよ前作とは全く違う作品になっていて今後が楽しみ。
また単純にヒロインがやはり魅力的で、独特の艶っぽさもあり、単純にラブロマンスの面を楽しむのもありです。


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