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[モバイル&サウンド80]〜リック・ウエイクマン(イエス)のキーボード・サウンド2

今回の[モバイル&サウンド]は、ブリティッシュ・ロック・バンド/イエスのリック・ウエイクマンの機材のパート2。

パート1は、こちら。

2010年代までのことを書いていくうちに。。。長くなってしまって、分けた後半部分。

マンスリーのキーボーディストの機材アーカイブってサイクルを考えてはいたけど、次も控えている!?こともあるので、月のハーフでパート2を。。。


1980-90年代の機材

この時代で取り上げるのは、実質イエスと言える!?ABWH〜アンダーソン・ブラフォード・ウェイクマン・ハウの時の機材。

イエスのバンド・ヒストリーは、メンバーの脱退や分裂等。。。あまりにも複雑なので、ここでは省略。このベースのクリス・スクワイアを除いた1970年代の黄金期のメンバーで、1989年にアルバムを1枚出している。

その中からの1曲。

イントロから重厚なシンセ・サウンドが流れる。

で、ソロが。。。
1。 3:00ー
2。 7:07ー
3。 9:19ー

であって、リックのセッティングが確認出来る。それにしても。。。ずらーーーっと並べてますね。鍵盤だけでなく、足元のペダル類も相当な数。。。

使われているリックのキーボードは、以下のサイトを参考にすると。。。


・Roland A80 ーRoland U110, P330, Akai S1000 :piano-based sounds
・Roland A50 ーRoland D550, Yamaha TX802, Kawai K1r :synth sounds
・Hammond C3 organ or Yamaha V50ーCheetah MS6 module
・MIDI customized MiniMoog
・Korg M1ーOberheim Matrix 1000.
・Ensoniq VFX
・Roland D50ーYamaha EMT10 module :orchestral parts

鍵盤は。。。多くが日本メーカー。ただし、ほとんどがMIDI接続でラック・モジュールに繋がっていて、”ー”(ハイフン)の後にあるのがそれらのモジュール系のシンセやサンプラー。

出音は1970年代と比べると、とにかく洗練されたなと。。。なんだけど、いい意味でのアナログ的な荒さがなくなったなと。。。


このオフィシャルMVはドラムのビル・ブラフォードのYouTubeチャンネルにある。。。ってのが興味を引く。



息子のオリバーがイエスに参加した時の機材

次は2000年代後半(から2010年代初め!?)の機材。。。ただし。。。息子のオリバーの話。情報がないと誰が弾いてるのか分からない(笑

リックが「ツアーに出たくないから、息子どう!?」って推薦したとか。。。!?

ジョン・アンダーソンor トレバー・ホーンがボーカルじゃない。。。どこかのおじさん!?が歌ってる。。。って。。。ので、ライブ・アルバム/ビデオはチラッ聴いた/見た程度でほとんどスルーだったけど。。。クリス・スクワイアのトリビュート的!?に2019年になってお蔵入りしていたスタジオ・アルバムがリリースされていたので(レコーディングは2010年頃)。。。改めて新曲を聴いてみると。。。

オリバー、結構頑張ってるな。。。

イントロからいきなりのオルガンで、曲を通してシンセの音や3:50あたりから4:20ぐらいのソロは存在感があるし、、5:30ぐらいからのエンド・ソロは。。。まさに。。。ウェイクマン!?


「リックのように。。。」って、スーパー・キーボーディストってだけでなく、父でもあるプレーヤーのポジションを引き継ぐって。。。なかなか難しい立場で、特にライブでは。。。気を遣いながら弾いてたんだろうな。。。とインタビュー等からも推察出来る。

セッティングで、ズラッとシンセ並べるとかも。。。

この時期のツアーで、オリバーは。。。

Moog Little Phatty
Korg M3 (88 note)
Korg T1 (88 note) for the Rhodes piano sounds
Korg CX3 for the organ parts
Korg Triton Pro
Korg R3
Yamaha P-150 (88 note)
Roland XP-30

といったキーボード、それにUltimateのスタンドとAllen & Heathのミキサーを使用ということなので、スタジオ版の曲もこれらの機材を使ったものかと。。。

それにしても。。。モーグの1台を除いて全て日本メーカーで、それもほとんどがコルグ。

これって。。。コルグ&J POPのシンセ・サウンド・ヒストリーを辿るのにうってつけの機材。。。

アンダーソン・ウエイクマン・ラビンの機材

最後に、2010年代後半のリックの機材。アンダーソン・ウエイクマン・ラビンのメンバーでのライブでのもの。このメンバーでのスタジオ・アルバムはないはず。

 相変わらずのマルチ・キーボード・セッティング。ただ。。。リックがロンリー・ハートってのも。。。「ジャン!」って。。。オーケストラ・ヒットを鳴らしてるのにも、何か違和感を感じずにはいられないけど(笑)。。。4:25辺りからのソロは。。。シンセは相変わらず!?のMoogで、フレーズはリック特有のフィールが散りばめられている。


このツアーでの使用機材は。。。

鍵盤
・Mini Moog(2台)
・Korg Kronos(2台)
・Roland V synth GT
・Yamaha Montage
・Roland Fantom
・Hammond SK1
・Roland JD-800
・Memotron

ラック
・Yamaha Motif Rack
・Roland Fantom XR
・Korg Triton Rack
・Korg X5DR

といったようなものが並ぶ。。。

機材については、このKeyboard Magazineのボリュームのあるインタビューを参考にした。インタビューのパート2もあるけど、使用機材はパート1でわかる。

このツアーでも。。。メインはほとんどコルグ、ローランド、ヤマハの日本メーカー。

各メーカー特色があって、結局全部のメーカーのシンセが欲しくなってくる。それぞれの日本メーカーのシンセを使ってみると。。。よくわかる。。。

それを具現化出来るのは、羨ましい限り。。。

インタビューの中で「リライアビリティ」って言ってたかと思うけど、その点では日本メーカーの独壇場なんだろうと。。。


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