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横浜FCのJ2降格に思う~2023

 今年も選手・スタッフ・フロントやファン・サポーター、横浜FCに関わる全ての皆様、お疲れ様でした。

 今回もJ1の壁は厚かった。残念なのは2年前と同じだし、残留して通常ルールのJ1に挑戦する横浜FCを観たかった。でも、楽しかった。
 というか勿体ない。もう1年J1で戦えれば、クラブ全体がもっと強くなれそうな気がしていたから。

 ありがたいことに、2021年の記事「横浜FCのJ2降格に思う」のアクセス数が伸びているのだけど、たぶんタイトルで誤認されているだけなのだろう。
 なので、適当に稿をあらためてみた。

 J2行きを楽しみにしているのとか、個人残留が決まった/噂されている選手について本人の意向を尊重してほしいという思いは2年前と同じだ。
 もちろん、残留・復帰してくれる選手たちには「ありがとう」しかない。

 そしてONODERA GROUPには「ごめんなさい」だ。
 この2年間、当時ワタシが思っていた以上に横浜FCへコミットしてくれていた。

 ポルトガルのオリヴェイレンセを傘下にしたり、新三ツ沢球技場の提案をしてくれたり(後に取り下げた)、カズ選手が横浜FCを離れても手を緩めることはなかった。

 そこはただ、素直にワタシの不明を恥じるしかない。

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 今後は横浜FCに限らずどのクラブにとっても、2026年8月開幕の時点でJ1の舞台に立てるかが焦点となる。

 理由はもちろんシーズン移行、いわゆる「秋春制」だ。詳細は別稿にゆずるが、各クラブの負担増は免れない。

 昨今よりJリーグはメガクラブ創出というお題目で、分配金などを上位クラブ優先で傾斜配分を強めている。J3よりもJ2、J2よりもJ1の方がシーズン移行対策の費用にも余裕が生まれるはずだ。

 逆にシーズン移行が不利に働く雪国クラブは現状でもJ2、J3と下のカテゴリになるほど割合が増える。そのチームは冬季をアウェイ連戦でしのぐが、視点を横浜FCに移せば、それを引き受ける分だけ観客数の伸びない冬季にホームゲームが集中することを意味する。

 つまり集客という面でも、雪国クラブの少ないJ1に身を置くほうが、シーズン移行後の経営的なダメージを軽減できるということになる。

 横浜FCが取るべきルートは2つ。

 2024年にJ1へ昇格して、2025年にめっちゃ歯を食いしばって残留するか。
 2年計画でじっくり鍛えて、2025年のワンチャンスに賭けるか。

 どちらを選ぶにしても、2025年の方が全クラブとも必死度が爆上げになるだろう。

 自力でJ1残留を果たしたことのない横浜FCにとって、前者はある意味ギャンブルだ。ただ、2024年の昇格に失敗した時点で、後者の戦略にシフトすることもできる。

 確実性が高いのは後者。横浜FCには3度のJ1昇格経験がある。一度も成功したことのない難易度のミッションに挑まずに済む。反面、失敗は許されないし、プレーオフがある分だけライバルも多い。

 さて、表向きは「1年でJ1復帰」と言ってはいるが、横浜FCはどちらを選ぶのか?2024年はそれを予想しながら、チーム編成やシーズン展開を眺めるのも楽しいだろう。

 いちファンとしては、J1だろうとJ2だろうと楽しめれば勝ちなのだ。

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